アカネ科ヘクソカズラ属。Paederia scandens var. mairei
そこらへんの野原や藪に、ふつうに生えている、多年生のつる草です。
花も実もとてもかわいいのに、この名はちょっとかわいそうだと、サオトメカズラやヤイトバナの異名もありますが、やはりこの名がぴったしくるのは、その匂いがすごいからでしょう。
わたしは経験したことはないのですけど、草刈などで誤ってこの草を刈ってしまったときの、悪臭はすごいものらしいです。とても耐えられないほど、ひどいので、そこにいることができないほどらしいです。興味ある方は、一度やってみてください。わたしには、とてもその勇気はありません。
考えてみれば、花はこっちの名で助かっているのかもしれないですね。わかっている人は、絶対に切ったり折ったりしませんから。安心して咲いていられる。確かに花は可憐でかわいいけれど、やったらただじゃおかないわよ、なんて強そうな雰囲気もあります。サオトメなんて、甘い名前は似合わないわ、ヘクソカズラでいいわよ、なんて。
ヒメサユリだとか、ベニシュスランだとか、美しい名も、花にふさわしいですが、こんな名もいいかもしれない、なんて思うようになりました。花は、自分にぴったりだから、これでいいわって思ってるみたい。
みなさん、ちまたでこの花を見つけたら、見て楽しむだけにしてくださいね。絶対に、折ってもって帰ろうなんてことは考えないでください。かわいいからって、いらないことをしたら、あとが大変なことになりますわよ♪