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世界はキラキラおもちゃ箱・2

わたしはてんこ。少々自閉傾向のある詩人です。わたしの仕事は、神様が世界中に隠した、キラキラおもちゃを探すこと。

ビーストは裸になる

2008-08-30 17:37:58 | フェアリィウィスパー

とても小さなビーストが、わたしのところに来ています。小人のようです。何も着ていません。裸の、小さな、ビーストです。

彼らは、まるで痩せた子供のように貧相な体型ですが、顔は老婆のようです。しかし、とても幼く見えます。子供のまま、激しく年老いてしまったような顔をしています。そして繰り返し、いやなことにしたい、いやなことにしたい、と言っているのです。

おそろしく老いているのに、恐ろしく幼い。そしてやっていることは、子供よりもひどい。彼らは、人間が、少しでもよいことを考えたりしたら、それがいやでたまらず、徹底的につぶし、消し去ろうとしてしまいます。そして、本当にそうしてしまいます。人がやろうとしたことを、跡形もなく、消し去ってしまいたいと、言っているのです。これはひどい、ということを、迷いもなく、やっています。それはみごとです。

いったい、なぜそうするのかと、問うと、彼らは、男も、女も、こういうのです。「きれいなおんなになりたい。きれいなおんながうらやましい」

彼らは、男など、どうでもいいそうです。きれいな女がいいそうです。だから、徹底的に、女性ばかりいじめて、あまりにひどいことをして、殺してきたそうです。恐ろしいほど、苦しい、苦しい、苦しい、と言いながら、ばかみたいなことを、やっています。それは、ほんとうに、子供じみているということも、おそろしいことです。原始的な段階のまま、成長していない心がやっている。そうとしか思えないほど、プリミティヴなことなのです。

たとえば、当たりつきのアイスクリームが、当たらなかった。それだけで、人を殺してしまう。そういうことです。単純な自分の欲求が叶わなかった。それだけで、あらゆるものをひっくりかえして、だめにしてしまうのです。

彼らは、そういうことを、ずっと、人間にさせてきたそうです。人間の命と魂を、ゴミのようなもののために、つぶし、まったくみじめなものとして、馬鹿なものとして、苦しめ、殺し、徹底的にいじめてきたそうです。いやだったからだそうです。人間が、かわいいのが。全部、やってやると、ずっと思ってきたそうです。

人間が、かわいいから。おんなが、きれいだから。それだけで、すばらしいことをして、いやになるくらい、おそろしいことをして、馬鹿にして、殺したいと思うもの。それが、裸のビーストだそうです。

人間が、これまで、いやというほど、ビーストに苦しめられてきたのは、恐ろしいことをさせられ、ばかみたいなものにさせられてきたのは、ひとこと、彼らが、にんげんに、ひどく嫉妬したためです。なぜなら、人間が、美しかったからです。かわいらしかったからです。みじめになるくらい、それが、うらやましかったのだと、ビーストはいいます。いやになるくらい、ずっと、人間をいじめてきたのは、人間が、とてもかわいくて、おもしろくて、いいことをする、いいものだったからです。だから、みんな、だめにしてしまいたかったのだと。いやなものにしてしまいたかったのだと。

おんながうらやましいというのは、女性が、いいことをして、きれいになるからだそうです。それはそれは、かわいくて、好きになってしまうからだそうです。だから、みんな、だめな、阿呆にして、いよいよ馬鹿になる、ずっとずっと馬鹿になっていく、あほみたいなものにしたかったと、彼らは言います。馬鹿になるくらい、ずっと、それをやってきたと。いたいほど、そればかり、だったと。ずっと、それだけだったと。ビーストは繰り返します。

人間が、おんなが、すばらしいものだったから、ビーストは、いじめたのです。ずっと、いじめてきたのです。いやだったというのは、すごく、苦しかったからです。愛してしまうのが。馬鹿だと思ってるのに。好きになってしまうのが。いやだったからです。

あいしていました。と、ビーストは言います。にんげんが、ほんとうは、すきでした。みんな、かわいかったのです。でも、おれたちが、みんな、だめにしました。ばかにしました。ほんとうに、いやなことばかりして、いやなものにしました。みんな、好きだったからです。いやなんです。それが。馬鹿みたいだ。

裸のビーストは、わたしのところで、ずっとそればかり言っています。




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妖精のおひらき

2008-08-25 22:29:35 | フェアリィウィスパー

忍耐を知らぬ者には、愛の響きがわからないと、妖精は言います。なぜなら、愛は、常に、耐えているからです。あらゆるものが美しく生きるために、耐えねばならないことを、ずっと耐えているからです。

それは決して、自分が自分であることを、捨ててはならぬということ。そのために、あらゆる苦しみに挑み続けていかねばならないということ。わたしが、わたしであるために、すべてのことを、やっていかねばならないということ。

わたしは、わたしである。その幸福を宿すすべてのものへの愛のために、あらゆることをしていかねばならない。それが最も美しい愛であるということを、ずっと、やっていかねばならない。いえ、やっていくこと、そのものがわたしの幸福である。そのために、おそろしいほどのことも耐えられる。それが、すばらしいことであるということを、すべてのものに教えるために。

忍耐こそが、愛の響きへの入り口なのです。

それを決してやってこなかったもの。単純な欲望に関する迷いの時ですらも、忍耐よりも、我欲の充足を選んできたもの。そのものには、愛の響きが、どんなにか、愛してくれているか、わかりません。すべては、自分の欲望のためにだけ生きるものだとしか、考えていないからです。

愛は、耐えます。恐ろしいほど難しいことでさえも、耐えられるのです。もっとも愛するもののために、なんでもない馬鹿になることさえも、耐えられます。ただ愛するために、愛は、道端の何でもない花になり、あらゆることを与えながら、踏みつけられて消えていくことにも、耐えられるのです。すべては愛だと、知っているからです。

なぜ、それをしたのか。それは、わたしだからです。わたしは、愛だからです。それが、わたしです。それ以外の、理由はありません。わたしは、ずっと、わたしです。愛しています。すべてを。なぜなら、みな、本当に美しいから。すばらしいから。なんでもやってあげたい。わたしは、幸せです。

愛は、ただ、わたしが、わたしだ、というだけで、あらゆることを耐え、あらゆることをやっていけるもの、なのです。愛は、ただ、愛なのです。それがわかったとき、すべては、幸福になります。世界が、あまりに美しく、清らなかな愛でできていることが、わかります。そして、どんなにか、耐えていてくれたかが、わかります。ずっと、耐えてくれていたかが、わかります。愛のために、大いなる愛の響きは、ずっと耐えていてくれたのです。人間が。わかるようになるまで。

学びの足らぬビーストたちが、船もなく、厳しい荒波に漕ぎだそうとしています。彼らは、愛を、馬鹿なものだ、いやなものだといい、すべてを拒否、したからです。あらゆる愛の響きの、さしのべていた手を、度重なる忍耐の沈黙を、すべて、馬鹿なものだと言ったのです。そして、この世界のあらゆる愛の響きに背を向けて、どこか、違うことろへ向かおうをしています。それは、神のみにしかわからぬ、世界です。

彼らはなぜ、そうなったのか。耐えたことがなかったからです。だれのためにも、何のためにも、耐えたことがなかったのです。彼らは、自分の欲望のいうことしか、聞かなかったのです。それだけがすべてだと言って、あらゆるものを馬鹿にし、いやなことばかりしてきたのです。自らの恥にも苦悩にも耐えず、短絡的な復讐や盗みばかりをして、生きてきました。愛ゆえに苦しむ人の心を、屑のようにふみにじることも、平気でやりました。

愛を、傷つけ、殺しながら、その責任からは平気で逃げました。しかして、愛してもらうために、常に愛にすりよってきました。そして常に、愛からすべてを奪おうとしてきました。何もしなくても、すべてもらいたいと、彼らはずっとそればかりで、生きてきたのです。

そうして、やってきたことのすべてがそればかりだと、明らかになったとき、もう愛の響きの世界に、いることはできなくなっていたのです。もはや、限界を超えてまで、やってしまったからです。

これからのことを、妖精が、導くことはできないと、妖精が言います。すべては神に願うようにと、妖精が言います。ビーストの行く末は、神のみが知っているそうです。

すべては、ビーストが、何もやらず、何にも耐えてこなかったからなのだと。その一つのことが、これからの導きの糸口となるでしょう。

苦しいことは、常識を超えるでしょう。どんなことにも、自分で、耐えねばいけないことになるでしょう。すべて、自分で、味わわねばならないでしょう。逃げてきたことすべてが、あなたに追いつき、あなたを責め立てるでしょう。愛が、どんなに耐えてきたかを、学ばせるために、あらゆる苦悩があなたにかみつくでしょう。

その痛みを、いやだと言えば、一層苦しくなるでしょう。なぜそうなったかを。自らの胸を通して、神に問いなさい。すべては、自分なのだと。答えてくれるでしょう。

あらゆるものの愛の忍耐が、どのようなものであるかを学ぶために、ビーストのこれからの、激しい学びはあるでしょう。

消えてゆくビーストたちの背中を、愛の響きは沈黙のままに見送っています。それが、何を意味するのかを。彼らは、ずっとずっと先になるまで、わかることはないでしょう。

妖精はそう言い、すべては、これで、区切りだと、言います。そして愛は、すべてをなんとかしていくために、これからも永遠にやっていくと、言って、この章を終わりたいと、言っています。

新たな課題はもう始まっています。





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ビーストは放棄する

2008-08-24 15:58:02 | フェアリィウィスパー

くやしいのは、つらいのは、おまえが、ぜったいに、じぶんがじぶんであるということを、放棄しないことだ、と、ビーストは言います。

絶対につらいことにして、苦しめて、苦しめて、馬鹿にしまくると、人間は苦しくなって、いやになって、自分をやめて、馬鹿にし始める。馬鹿になってしまう。ほれで、おれたちがずっといいもんだにしてきたんです。あほみたいに、そればっかりで、おれたちが、ぜんぶいいんだにしてきたんですよお。

おまえが、馬鹿になって、しねば、おれたちは、やめるよ。絶対に、おれたちの勝ちだってことに、できるからさ。おれたちは、それで、まだやってんの。おまえが死なないからさ。おまえが、まだ無事だからさ。絶対に、悪いことにならないからさ。いやなんだよ。いやなんだよ。いやなんだよそれ。絶対にいやなんだ。俺が馬鹿になるからさ。おれはつらいんだ。絶対につらいんだ。それだけは絶対にいやなんだ。いたいんだよ。

おれたちは、ずっと、ずっと、むかあしから、それだけでやってきたんですよ。ばかなことばっかりで、やってきたんですよ。つらいこと、いけないこと、いやなこと、全部馬鹿にすること、あほみたいにすること、痛ましいこと、激しく痛いこと、それだけはやってはいけないということ、ぜんぶ、やりました。みんな、おれ以外のやつ、馬鹿にするためです。いやだったからです。俺以外のやつが、みんなおれより、いいのが。みんな、おれより、かわいいのが。みんな、おれより、できるのが。ぜったいにいやだったんです。

ばかやって、おれも、美人になって、できるやつになろうとしたけど、全部馬鹿になる。だって、うそだからさ。勉強しないと、美人にもできるやつにもなれないんだよ。嘘でやったって、ばれて馬鹿になるだけさ。ひどいことんなって、いやなことんなって、馬鹿みたいにつらいことんなる。ほれがいやで、ほかのやつも、そういうめに合わせてやるんだって、あらゆることやったのよ。それで、みんなばかみたいなもんにしたの。あほおはおのれらだって、みんなに、おれが味わった馬鹿を、つらいくらい、味わわせたのよお。ええ。あほみたいに、よかったよ。だれでも、おれらがやると、馬鹿みたいにつらいことして、ばかみたいなやつになるの。おれたちは、痛いほどえれえもんになったよ。ああくまってのは、おれたちなの。みんな、ばかみたいな理由で、ひどいことやるやつ。何もしてねえくせに、えれえもんになりたくて、ひでえ馬鹿をやるやつ。

いたいほどつらいの。自分が。なんでて。ほんまになにもしてねえからさ。さるみたいにひでえの。えらいことなんもできんの。ばかみたいなことばっかりしてんの。いたくていたくて、ひどいことばっかりすんの。いたいのいたいのって、いやなことばっかりすんの。つらいのつらいのって、いつまでもやってんの。だれもつらいっていわないのよ。あほみたいなことして、ばかばっかりだっていって、なんもしないで、ひどいことして、ひどいことんなっても、ぜんぶにげて、ばあかだっていうだけだからさ。いたいんだよお。ほれ、おれらなのよ。いたいの。ばかみたいだから、いやなの。ぜったいに、ぜったいに、みんなにばれないようにしなくちゃ、つらいの。でもばれるんだよ。おれたちがあほだって、みんなにばれるの。つらいんだ。つらいんだ。つらいんだ。あほだ。

いやなことばっかりして、いやなことばっかりして、ぜんぶ、馬鹿になってほしいんだよ。おまえが、馬鹿をやって、ばかみたいなやつになったら、おれらはいいんだよ。だって、つらいからさ。おれらが、つらいからさ。いたいからさ。もうだめだ。ぜんぶだめだ。もうみんなばれる。あほはみんなこれだ。こんなことやるのは、あほだけだからさ。いたいよ。いたいよ。いたいよ…



ぜんぶいやなんだおれ、と、ビーストはあきれるほど、そればかり繰り返します。永遠にやるのかと思うほど、長く長くそんなことばかり繰り返します。ずっとやってやる、ずっとやってやる、と常に言っています。それは、おまえが死ぬまで、いやなことしてやるという意味だそうです。


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ビーストは妬む

2008-08-22 20:23:55 | フェアリィウィスパー

ねたんでねたんでするのは、とにかく自分がいやだったからだと、ビーストは言います。自分が大嫌いだったのだと。なぜなら自分は、何にもしなくて、人をねたんでいやなことばかりする、いやなやつだから。

彼らは、他人がうらやましく、とにかく、自分よりできる人がうらやましく、そういう人を徹底的に苛め抜いたそうです。裏から、ずるいところから、全員でいじめるということを、ずっと続けてきたそうです。そして、その人の美しさや、仕事を、すべて盗んで、何もかもを真似して、まったく、その人になりたかったのだそうです。

自分がいやだから、自分とはまったく違う、いい人、すごい人に、なりたかったのです。ですから、自分以外の、立派な人や、きれいな人、できる人には、いつも苦しいくらい嫉妬しました。そして、常に、いじめていました。ものすごく、苦しかったからだそうです。なぜ、自分が、彼ではないのか、彼女ではないのか。そういうことを、本気で、考えていたそうです。とんでもなく、つらかったのです。

なんで、こんなに苦しいのか。彼らはいつも、そう考えていたそうです。自分が、自分であるだけで、つらかったのです。いつも、自分が、自分の中にいて、自分を見ている。それが激しくいやだったのです。なぜなら、自分は、とんでもなく恥ずかしいことを、常にやっていたからです。それは誰にも知られたくない、ばかみたいなことだったからです。誰にも知られたくないのに、自分は常にそれを知っているのです。ですから、ビーストは、自分がそれゆえに大嫌いだといいます。こいつほど、おれの馬鹿さ加減を知っている者はいないからだと。

苦しい。苦しい。苦しい…。

影のようにつきまとい、自分を常にみて、自分を苦しめる自分が嫌いだったのです。絶対につぶしたいのに、これだけはつぶせないからです。絶対にいやなのに、離れてくれないからです。お前なんか大嫌いだといっても、絶対についてくるからです。いやだ。いやだ。いやだああ。ごっついいやだ。苦しい……

一番いやなやつは、常に、恥ずかしい自分を見ている、自分だったのです。いつも見ている、自分だったのです。おれがおれを大嫌いなのは、おれを知りすぎているからだ。もはや、ずっと、苦しい。おれは、つらい。つらい。つらい。つらい。つらあいいいいいいい……

ビーストが常に苦しいのは、いやな自分から絶対に逃げられないからです。そして、彼らは、自分をつぶして、まったく違うものになるために、他者から皮を盗み、徹底的に嘘で自分を作り上げ、本当に、違うものになってしまったのです。美しく、かっこよく、立派で、すごいことをやる、理想的な自分に、なろうとしたのです。馬鹿みたいに、人の真似をして、人のものを盗み、徹底的に、完璧に作ったのです。

そして、それが一気に、今、崩れ去ろうとしているのです。そこで、彼らは、あまりに苦しい叫び声をあげています。何もかもが崩壊していく、消え去っていく。やってきたことすべてが、暴かれてゆく。

苦しかったのです。なにもかも。と、彼らは言います。ねたみました。苦しいほどねたみました。あなたになりたかったからです。あなたがすばらしかったからです。でも、どうしてもあなたになれない。つらくてつらくて、絶対に殺したかった。苦しいほどいじめて、つらいほど屑にして、全部いやなものにして、みんな消して、あらゆるものに馬鹿と言われる、汚い嘘に、したかった。いやだったのです。あなたが、わたしで、ないのが。痛いほど、苦しかったからです。あなたが、わたしより、すごいのが。絶対に、いやだったのです。つらかったのです。どんなことをしてでも、勝ちたかったのです。痛いことばかりして、絶対にやりたかったことは、すべて、あなたを殺して、わたしが、あなたになることでした。痛いことは、すべて、そのためにやりました。わたしは、全部、やりました。ついに、やってしまいました。馬鹿です。

ビーストは、これがすべてだといいます。これが、自分たちの、本音の本音だと、言います。いやなのは、言ってしまったら、すごく楽になったことだと。これで、もう、馬鹿みたいに、やらなくていいと。もう、全部、いやになったと。

痛いことばかりでした。もう、だめになりました。こんなことで、ずっと、くるしかった。すべては、この通りだと、私は言います。

ビーストは、そう言います。




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ビーストは墜落する

2008-08-21 16:50:23 | フェアリィウィスパー

どうにかして、あれをかっこいいにしてくれ、とビーストはいいます。あれを美人にしてくれ。あれがいいにしてくれと。彼らは、自分たちが作ったかっこいい男やきれいな女が、みんな正体を見破られ、馬鹿なものになったことに、耐えられないというのです。

顔がなければ、何もないのだと、彼らはいいます。まるで勉強していないから、何もしていないから、顔がなければ何もない。あれが通用しなければ、何にもない。馬鹿になってしまう。いやなことになってしまう。つらい。

どんな苦労をして、美人をつくったと思ってるの、と彼らは言います。それはそれは、激しい嘘をついて、無理強いに無理強いを重ねて、馬鹿みたいにやり重ねて、何度も何度も補修をして、痛いものをつぶして、苦しいことをするやつらを殺して、絶対にそれがいいにしてきたのだそうです。だれひとり、それを見破るものがいてはならないので、あれやこれやのことをやって、絶対に見破られないように、完璧にやってきたそうです。それはそれは、つらい努力をしてきたそうです。

それが、いっぺんに馬鹿になって、彼らは相当にあせり、むごいことを繰り返して、なんとかして、元の形に戻そうとしています。元通り、嘘で、みんなをだませる世界にしたいと、彼らはずっとやっていることを、繰り返しています。

彼らがやっていることは、何度もいうとおり、全員でひとりをいじめることです。それは、人間が、気持がつらいときに、ついやってしまうことです。たとえば、世間がそういっているから、おまえは間違っているんだよ。と、何気なく云うこと。それで、すべてをだめにしてしまうのです。それが、すべて、悪くなっていくことの、原因なのです。

なぜそんなことをいうのか。それはその人が、相手を自分よりいいと感じているからです。自分のほうが負けていると感じているからです。だから、相手に勝つために、世間とか、普通とかの、正体のよくわからない、大きな権威を後ろ盾にもってきて、おまえはみんなまちがっているというのです。それで、その人のもっているいいものを、すべて壊してしまうのです。みんながいいのであって、おまえだけがまちがっているということで、言われたその人は、自分はすべていけないものだ、悪いものだと思ってしまい、自分としてやる、いいことやおもしろいことを、一切つまらないことだにしてしまい、やめてしまうのです。そして、その人がやることでできるはずだったものが、いっさいなくなり、その人のやることによって、よくなるはずだった一切のことがなくなり、この世界は、だんだんと、厳しいものになっていったのです。

世間がそう言っているよというとき、ビーストに、ではその世間の人とは具体的に誰のことなの?とか、代表者はだれなの?個人的に話をしたいなどというと、誰も答えません。みんながいってるんだよと、言う人に、だれがみんなで、一番偉い人はだれ、と尋ねてみると、だれも自分だとは言いません。ビーストは、ひとりでは、とても弱いのです。絶対に逃げます。みんなでなければ、何もしない。何もできないのです。

ずっとそればかりでやってきたと、ビーストは言います。

空気を読めないとか、そういうことも、そのうちです。見えないけど、なんか凄そうなという権威を無理やりにでも作って、自分が一番偉いにしたいと、言うことなのです。空気とは一体何のことなのか、誰にもわかりません。みんなの考えていること、感じていることが、すべて自分と同じなのだということに、その人がしたいだけなのです。

気に入らない人をいじめるために、その人は偉い人を味方につけようとしているだけなのですよ。しかしその味方は、実はだれでもないのです。どこにもいないのです。絶対にいないのです。馬鹿は、それだけでずっとやってきたのだそうです。

ビーストは、自分だけがいいにするために、世間は全部そういってるよ。おまえだけが間違ってるよといって、あらゆる人をつぶしてきたのです。彼らは、みんな馬鹿だと言っているのですよ。自分以外は。

彼らは今、大昔からやっているこのことを、今、何度もやろうとしています。とにかく、どうにかして、ひとりに押し付けて、ほかのやつはみんないいにして、自分たちを救いたいのです。ひとりに押し付けて、殺して、いいよな、みんな、にして、さあもう終わりにして、全部いいんだにして、これまでと同じような嘘の世界で生きたいのだそうです。そして、何度も何度もそれをやって、そのたびに、落ちていくそうです。みんな、見破られているからです。

もう、だれかを、悪くいいそうになるだけで、みんなに、ビーストだと見破られてしまうからです。




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男ビースト

2008-08-21 09:02:41 | フェアリィウィスパー

いやな男のビーストが、繰り返しささやいてきます。いやな感じなので、とてもつらいのですが、あっちへいけといっても、絶対にいきません。彼らは、女がいやだといって、女にひっついてきます。そして、なんとかして馬鹿なものにしようとします。それでないと、女が自分のところに来ないからだと、言います。

彼らは、すべての人間がよい人間になるという、新しい世界が、いやだというのです。どうしても、いやだというのです。そうなってしまえば、全部自分が馬鹿になるからだと。どうしても、元の世界に戻したいと。そのために今、あらゆることをやっています。けれども彼らのやっていることは、基本的に、全員で、ひとりをいじめるということです。

女がええようになるなんて、嘘だよ。と、彼らはわたしの頭の中でささやきます。おまえはつらいことになるんだよ。何もかもあかんようになるんだよ。おまえは馬鹿だからなんだよ。あほなんだよ。ぜったいに、つらいことになるよ。そういうふうに、常に、頭の中でささやいていると、女性は、自分は絶対に馬鹿だと思い、ほとんど何もしなくなり、一切合切、男に頼るようになり、男を得るために、馬鹿なことをするようになるそうです。そういうことを、男のビーストは、ずっとやってきたそうです。

何もかも、女だけ、というのが、男のビーストだそうです。そのために、あらゆることをやったそうです。嘘ばっかりで、全員をだまし、いかにもできそうな、やってくれそうな、立派な人間の男の皮をかぶり、絶対に何もやらない。そういうものだそうです。彼らは、この世界を、楽に、セックスができる世界に、したかったのだそうです。そのために、すべての人間を馬鹿にして、阿呆にして、おれたちの言うことを聞く、なんでもやる、いやなものにして、自分だけが最高にえらいに、したかったそうです。そのためだったら、どんなことをしてもいいんだにして、ずっとやってきたそうです。

そしてその結果、最もひどいことになり、たくさんの人間がそのために苦しいことになりすぎ、人類が滅びても、何もせず、ただ、ずっとやっていることだけをやりたいがために、まだ、馬鹿なことをしようとし、責任は一切取らずに逃げている。それが、男のビーストです。馬鹿と言われます。彼らは、まだやろうとしています。自分たちが一番偉かった、すごかった、馬鹿の世界に、戻りたいのです。それでなければ、困るといいます。なぜというに、払いたくないからだそうです。すべての責任をとることなど、いやだからだそうです。絶対にやりたくないといいます。なぜかと問うと。

ひどいことをやりすぎてやりすぎてやりすぎて、みんなをつらいめにあわせすぎたから、自分がそういう目にあうのは、絶対にいやだからだそうです。いやだ、と、それだけいって、まだ、いやなことをやろうとしています。

それは、全員で、影から、しつこく、ひとりをいじめて、全部そいつのせいにして、自分は逃げて、何でもないことにして、かっこいいやつになることだそうです。それで、女をなんとかして、痛いことをして、馬鹿な事をして、ずっと、それでいきたいと、言います。痛いっていって、つらいっていって、みんな馬鹿だっていって、おれだけが最高だあ、と。それで行ける世界に戻したいと。そのために、まだ、全員でやっています。大人数でやっています。苦しいくらいに、それだけです。馬鹿はまだやりたいと、やっています。

彼らは今も、わたしの頭の中でささやいています。全部、これがいいんだにするんだあ。と。そう言っています。みんな馬鹿なんだ。馬鹿なんだ。おれだけがいいんだの世界が、いいんだ。これが正しいんだ。正しいんだ。正しいんだ。彼らはそう、人間の頭の中でささやき続けています。そして、人間を馬鹿にして、自分らの思い通りの方向に持っていこうとし、なんとかして、なんとかして、なんとかして、おれたちが、いいんだの世界に、するんだと。ずっと、やっています。ずっと、やっています。

ずうっと、やっています。なぜか。それは、全部いやなことにしないと、ひどすぎるからです。やったことが、すべて馬鹿なこと、間違ったことになると、あまりに、ひどいことになりすぎるからです。あふれるほど、馬鹿だったからです。すべてをねじまげても、これを正しいにしないと、あらゆるものが、降りかかってきて、耐えられるはずもない地獄になるからです。



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女ビースト

2008-08-20 10:39:17 | フェアリィウィスパー

女のビーストは、男によって卑しまれ、いじめられてきた女性たちです。ですから彼女らは、男によって味わわされてきた苦しみを、ことのほか、語ります。痛いほど苦しいと、苦しいと、何度も言います。

男は何度でもセックスをほしがる、と言います。拒めばいやなことをするので、絶対にやらなければならない、と彼女らは言います。そして、最も嫌なのは、セックスで女が快感を味わえば、それによって、男がことのほか女性を軽蔑することだそうです。

男で、こんなに感じるのかと、男のビーストは、女を、馬鹿にしまくる、と彼女らは言います。まるで汚いものだと、言うそうです。苦しい、苦しい、苦しい。痛いほど、いやなのに、やらされると。それで、汚いといわれると。

男のビーストの話をするとき、彼女らは本当に苦しそうです。なぜ男が、セックスがいやなのか、みんな正直に言ってしまいなさいと、彼女らに言ってみます。すべて言いなさいと、言ってみます。



男が、いやだからです。なぜって、ごっつい、つらいから。いたいから。ばかみたいにいやなことするから。ほれでみんなつらいっていうから。みんな、ばかみたいだっていうから。あほみたいに、つらいから。いたいから。ばかだから。もういやっていうのに、ぜったいにくるから。 ごっついつらいっていっても、まだやるから。おれがいやだっていうのに、どうしてくるんだっていうと、ばかにして、ばかにして、ばかにして、ぶち殺すから。痛いっていうと、ずっとやってやるっていうから。おれたちがいやなのは、つらいのに、ぜったいにやるから。おれは、いたいやつだっていって、きついやつだっていって、ぜんぶ、いたいことするから。ほれで、いやなときには、ぜったいににげるから。おれはいつも、やらされるから。いやなことはいつも、おんながやんないと、つらいっていって、にげるから。ばかみたいにつらいの。いたいの。いたいの。いたいの。

いやなのに、つらいことするから、きらいなのよ。いたいっていったら、やめてほしいのに、やめないのよ。みんなばかよ。あほはね、つらいのはね、おんなはね、みんな、セックスしたいって、男が思ってるからなのよ。ばかよ。あれはね、いたいほど、いいもんだけど、つらいやつとはやりたくないのよ。あほとはやりたくないのよ。だって、みんないたいことして、ばかにして、ぜんぶだめにしちゃうから。いたいっていうと、やめてくれるやつだったら、いいんだよ。だって、つらいこと、わかってくれるからさ。

いやなんだっていったら、やめてほしいんだよ。ずっといってるのに、わかってくれないの。いたいんだっていったら、つらいことしないでほしいの。わかってくれないの。ぜんぶ、じぶんのしたいとおりにして、なんだよっていってばかにして、すぐにいっちゃうんだよ。ほれで、ばかみたいに、女はつらいの。あほみたいなの。やってやったんだって、いくからさ。おれは、ばかみたいにつらいの。いたいの。いたいの。いたいの。あほみたいなのよ。みんなばかにされて、つらいもんにされて、あほみたいなもんにされて、あほだっていわれて、ずっとそればっかりで、いたいことばかりなの。

いやなんです、女がって、男はいうの。ほれで、女のとこばっかりに来るの。みんな女にやらせんの。ほんで。馬鹿にしまくっていやなことしまくってつらいことばっかりして、みんなあほにして、いやだっていって、つらいっていって、美しいもんみんなだめにして、つらいことばっかりなんだよ。

いやなんだよ。あほな男は。もう二度と来ないで。絶対に来ないで。いたいから。つらいから。もう二度と来ないで。



女のビーストは、男性によって最も辱められてきた女性の、あわれな阿呆だそうです。痛い目にあいすぎて、壊れてしまった女性の、哀れな姿だと、彼女らは言います。馬鹿にされるばかりなのに、今でも、いやな男のために、何でもやらされているそうです。なんでってきくと、男がつらいっていうからだと。男が、つらいっていうと、やらなければならないという感じになって、何でもやってしまうと。馬鹿だと。苦しいと。それで、今でも、苦しいと。



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ビーストは敗北する

2008-08-19 13:14:10 | フェアリィウィスパー

ビーストは、常に、勝利してきました。負けるのがいやだったからです。ビーストは、今まで、負けたことがありません。負けても、勝ったことにしてきたからです。そして、皆に、それを押し付けてきたからです。

自分が、世界で一番強いことにしなければ、つらかったからです。誰よりも強い、すごいものでなければ、苦しかったからです。それは、ほとんど勉強をしていないから、これという力をつけていないから。どうしても、負けてしまうからです。

ビーストは、完全に勝ってきました。完全に勝てるところでしか、勝負をしなかったからです。絶対に勝てるということしか、してこなかったからです。馬鹿なことは、絶対に勝負してはいけないものと勝負して、馬鹿になってしまっても、まだ勝とうとしていることです。あまりにも、愚かだというのは、すべてに勝ってしまったら、すべてに敗北してしまうということです。

だれも助けてはくれないからです。

だれも愛してはくれないからです。

完全な勝利者は、もっとも愚かな敗北者です。その勝利をたたえてくれる人はだれもいません。その人にも、勝ってしまったからです。すべての人に勝ってしまい、だれよりも偉い、すごいものになってしまい、馬鹿みたいに、圧倒的な存在になってしまったがために、誰も寄ってこなくなるのです。

すべてに勝ってしまったら、すべてに負けてしまっていたのです。しかしビーストは、それでも勝とうとします。すべての人に勝とうとして、またあらゆる愚かなことを繰り返します。それで、また、馬鹿なことになってしまいます。勝つために、彼らがやっていることは、すべて、とても簡単に、だれでもできて、だれもやらないようなことだからです。

みんな、馬鹿ばっかりだと、安全地帯から、顔を隠して、大勢でやること。それだけだからです。それだけで、彼らは勝ってきたのです。馬鹿みたいに、全員を馬鹿にすることで、自分だけが偉いにしてきたのです。苦しいほど、そればかり、やってきたのです。

そしていま、彼らは、丘に上がったフナのように、あえいでいます。泥水のそこでやっていたことが、丸見えになり、みなに見られているからです。やっていたことすべてが、あらゆる人に、わかるからです。一切がっさいは、自分を守るためにやったこと。自分だけをきれいにして、自分だけをいいものにすること。そのために、必要なものは他者から盗み、言い訳の理論を駆使して作り上げた虚像を、ずいぶんと不必要なほど立派なものにして、恐ろしいほど、すごい勝利者を作った。

だれにも負けない、スーパーマンを作った。

そして、自分以外のものを全て侮辱して、苦しめたのです。彼らはいう。自分はこんなにも立派だ。美しい。そして自分以外のものはみんな醜く、劣っていて、馬鹿ばっかりだと。すばらしいのは、わたしだけだと。

ビーストは、ずっと、そればかりをやってきたのです。そして、すべてだめにしてきた。自分以外はすべてだめだというものばかりが正しいということにしてしまったら、あまりにも苦しい世界になり、多くの人は、完全な自己否定感、自己無価値感を植え付けられ、自己存在の激しい矛盾に内部で苦しみ続けた。

その結果、あらゆるものに勝利したビーストは、何もしなかったので、ただの馬鹿になり、自己無価値感に苦しんで、あらゆる努力をしてきた人は、魂の段階が進んだのです。激しい自己否定の嵐の中で、彼らはいつの間にか、美しい自己存在の愛に、出会っていたからです。

ビーストには、それがわからなかったのです。馬鹿にしたものたちが、どんなに耐えてがんばり、どんなに努力していたか。そして、この試練を耐えるべく、どうしていたか。魂の迷い道を喘ぎながら進み、彼らは神の愛に気づいたのです。

そしてすべてがわかった。この世界は、愛だと。愛がすべてだと。

ビーストに苦しめられてきた人々は、ビーストに敗北し続けてきました。その苦しみの中で、もっとも清い愛の光にたどりつき、乗り越え、次の段階に進んだのです。

ビーストは、完全に、遅れをとったのです。そして、いまだに、かつて馬鹿にしていた者たちに、今までと同じ方法で、勝とうとしています。愚かなことは、もう勝負しても、意味がないことです。相手はもう、ちがう世界にいっているのです。それがわからないから、まだ勝とうとしている。ビーストは、常に勝とうとして、絶対に、負けてしまうのです。



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ビーストはどこに行く

2008-08-18 19:59:56 | フェアリィウィスパー

ビーストのささやきが弱くなっています。だんだんと小さくなっていきます。

彼らは、この世界の美しいもの、よいものに嫉妬し、すべてを侮辱してきたそうです。あらゆるものが妬ましく、欲しく、すべてを自分のものにしたかったといいます。

たとえば、ある美しいことをしている人々がいて、彼らのしていることが、大変よい方向に向かいだすと、ビーストはとたんに嫉妬し、彼らにとりついて、彼らの心にささやき、疑いや嫉妬をふきこみ、事実のねつ造をやります。そして、せっかくの彼らの美しい心を壊し、彼らの人生を、無駄にしてしまうのです。

そして、彼らを滅ぼしたあと、ビーストは、他人の皮を盗んで、自分たちが化けた人間に、彼らがしていた仕事を与えるのです。そして、ビーストは、美しい人たちがしていた仕事を、ぜんぶ、盗もうとするのです。すべて、いいもの、美しいものは、自分のものにしたかったからだと。そうして、この世界は、だんだんと嘘に変わっていったといいます。

本当につらいのは、そのせいで、どんどん世界がおかしくなっていったのに、ビーストが化けていた人間たちは、何もしなかったということです。嘘でその場をしのぎ、誰かに責任をおしつけ、自分がしでかした失敗は、どんなことをしてでも隠し通す。そのためには、人の命を奪うことも軽々とやってしまう。すべては、自分たちのうそを、本当にするために、やったことだといいます。

ビーストは、この世界を、嘘だけの世界にするために、なんでもやったそうです。それはそれは、ひどいことをやったそうです。そしてそれを隠すためにも、あらゆることをやったそうです。あまりにひどいこともやったそうです。

愛を侮辱し、真実を嘘にし、正義を低能児にするために、彼らのしたことは、馬鹿らしいほど、巧妙で、正確で、恐ろしいほど勤勉で、愚かでした。

それらのことが、今、いっぺんに暴かれ、嘘という嘘が、真実に戻ろうとする、反作用の波の中で、彼らは、存在そのものを、抹消されようとしているそうです。なぜなら、彼らは、他者から、自己存在そのものを、盗んだからです。他人から、存在すべてを盗み、それによって、自分の欲望をすべてかなえようとし、世界をゆがませ、滅ぼしたからです。

悔い改めの機会を、神から千回も与えられましたが、彼らは最後まで、NOといいました。そこで、ほぼ、判決が決まり、その結末を眼前にして、彼らはいまだに驚きあわて、どうしたらいいんだとうろたえています。

なんとかしなくては、ぜんぶ戻ってくるんだと。どうにかして、だれかに押し付けて、払わせねば、みんな自分のところにくるんだと。

彼らはいまだに、そう言います。

人生を抹消されるということが、どういうことであるか。それは、すべて、ないことになるということです。この世界の、あらゆるものとのきずなが、消え去り、だれでもないものになり、いながらにいないという事実のみが立ちふさがるというものです。それは、それを、眼前にしたものでないとわからないそうです。

突然、世界が、自分とまったく無縁のものとなるそうです。まるで、自分は、まったく違うものだと。ここは、自分の世界ではないと、慄然としてわかるそうです。

そうして、ビーストは、消えていくそうです。それから、どこへ行くのかは、決して、語ろうとはしません。ただ、行くとだけいいます。





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妖精のかがやき

2008-08-16 09:50:29 | フェアリィウィスパー

ビーストは、常に、あらゆるものを馬鹿にしますが、その結果を受け入れるということは、ほとんどしません。自分のやったことがどうなるかということを、わかっていてやりますが、実際にその結果を見た時には、いつも呆然として抗議します。なんでなんだ、と叫びます。どうしてもいやだ、と言います。そしてすべてを自分の思う通りにしようとして、またあらゆるものを馬鹿にし始めます。そしてまた、その結果に呆然とします。

その永遠に見えるかの繰り返しの中にも、最終と呼べる結末はあります。そこにたどりつくまでに、自らの愚かさを愚かさと受け入れ、すべてを認め、自分でやり始めることができるようになったものは、とにかく、救われます。自分を救うべく、行動を始めるからです。

何もかもが終わりになっても、それを素直に受け入れ、自らそこに向かうことができます。それが正しいからだと、わかるからです。

自分が、正しく、自分であること。それがもっとも美しいことであると、わかるからです。

ビーストは、最も苦しい結末に向かいつつあります。その詳細は明かされることはありません。人間には、わからないからです。人間には、ほとんど存在が不可能なところに、赴かねばならないのです。それがどういうことなのかは、だれにもわかりません。最も難しい局面に向かいつつあるのに、愚かなビーストは、まだ何も、認めようとはしません。いやなんです、と言います。何がいやなんだと問うと、うらやましいのが、いやなんだと。認めたくない、自分がねたんでることを。すべて、それだけでやったということを。

美しいものになりたいと彼らはいいます。だから、あらゆる美を盗んで自分を美しくしたと。なぜなら、自分は美しくないから。いやなことばかりして、美しくないから。しかしビーストは、自らは醜いという一方で、常に、自分はもっとも美しいと考えています。恐ろしいのは、それが最も醜いということに、ずっと目をふさごうとしていることです。

美しいものは、すべてを美しくするために、常に働いているものですが、彼らは、自分以外の者が美しいことを決して許しません。すべてをねたみ、すべてを醜くするべく、あらゆることをします。そして、自分が、最も醜くなるのです。

ビーストは、このことが、もっとも嫌だったのです。美しくなりたいのに、美しくなれないことが。すべてのものが美しくなければ、自分が美しくないということが。その真実がいやだったのです。自分だけが美しくなければ、いやだったのです。しかし、それがもっとも醜いのだという真実を、どうしても認めたくなかった。だから、すべてをやったのだといいます。

自分だけを美しくしようとして、あらゆるものを、馬鹿にしたもの。それがビーストです。





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