日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

寄る年波 2018盛夏

2018-07-31 22:47:39 | 
先日15年目の車検から復帰した相棒に、早くも厄介な不具合が出てしまいましたorz
異変に気付いたのは、引き取った次の週に車載のバッテリーが上がってしまったことによります。十年以上乗り続けて、バッテリーが上がったことは一度もなく、それは半月以上の間が開いたときについても同様でした。それだけに、わずか一週間でこうなるのはいかにも怪しく、同じことが繰り返されれば只事ではなかろうと覚悟しました。その予感は残念ながら的中し、翌週またも上がってしまったため、そのまま工場送りとなった次第です。
診断の結果は、空調のコントロールユニットから過電流が発生していて、バッテリーを急速に劣化させているというものでした。その結果バッテリーだけでなくコントロールユニットの交換も必要になり、工賃を含めて20万円超という見積もりでした。しかも部品の在庫がなく、本国から取り寄せると一月かかるとの回答が。それだけの期間にわたって離脱するということになると、事故を起こした四年前以来のことです。夏の活動休止期間に重なったのがせめてもの救いではありました。

維持費がますます高騰してくる状況に鑑み、年間の予算の目安を決めておき、その範囲内でやり繰りするという方針を先日述べましたが、いきなり限界を露呈してしまったともいえます。車検と一年点検の場合、消耗品の交換と予防を目的にした交換が中心になり、ある程度の目星が付くのに対して、今回のように突発的な不具合は予想しがたく、それによって目安を超えてしまうことが起こりうるからです。
それとともに露呈したのは、過去にかけた金が足枷になりかねないということです。理屈の上では将来かかる金を基準に考えるべきであり、過去にかけた金を気にしても仕方がありません。しかしその一方で、数十万もの修繕費を注ぎ込んでしまうと、その後短期間で手放すのが惜しくなってくるのは人情というものでしょう。このような心理にとらわれると、長く乗ろうとすればするほど出費が嵩み、その結果ますます手放しづらくなるという悪循環に陥る可能性もあります。やはり、合理性を突き詰めるなら、維持費が高騰する前に手放し、次の車に乗り換えるのが賢明なのだろうと思います。

しかるに潮時を見失ったのは、現代の車にわざわざ所有したいと思うほどの魅力を感じないという理由に尽きます。BMW伝統の直列6気筒に憧れて乗り始めた人間にとって、現行の6気筒車は既に形骸、あえて言えばカスのように映ります。形の上では3リッターの6気筒でも、それは一昔前の4リッター8気筒に相当していて、一部の上級車種向けの特殊な機関という位置付けです。随所に電子制御を採り入れつつ、小型の機関を効率よく回すのが現代の主流であって、重く大きい6気筒が中核だった時代はとうの昔に終わりました。
同型の生産終了から13年が経ち、程度のよい中古車を探すのも難しくなりつつある中、長距離走行にも耐えうる状態を維持できるのは、十年来のオーナーにだけ許された特権ということもできます。その特権を維持するための出費と思えば、今のところ払えない金ではありません。ありがたいことに、維持費が高騰しだした頃からこちらの収入も上がり始めており、それがどうにか乗り切ってきた理由の一つでもあります。維持費と収入、どちらの伸びが上回るかの勝負です…
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