昨日は29大会56試合が戦われ、岡山を除く全ての大会が4強以内に絞られました。今季最多の12代表が決まり、既に決まった20代表と合わせて、公式サイトの日本地図の過半が塗りつぶされたことになります。終戦間近の第33日を振り返ります。
・関東
前橋育英が三連覇を果たしました。初回に3点先制され、中盤にも加点を許して押され気味のところ、8回裏に3点返して同点に追い付き、最終回にサヨナラという顛末で、過去2年と同様1点を争う好試合でした。春季関東大会を制し、今季こそはと意気込んでいたであろう健大高崎にとっては、さぞや無念と想像させられる結果です。二松学舎大付は4強に進み、次は関東一と戦います。
・北信越
小松大谷の敗退により、自分の中では事実上の終戦となっていた石川で、最後に珍事が起こりました。決勝が20点を超える大差で決着したのです。それも、4番打者が3本塁打、5番打者が4本塁打を放つというおまけ付きでした。かねがね申している通り、20点以上の差がつくのは、勝った側の強さよりも負けた側の弱さに起因するのが常です。これは、終盤になればなるほどその手の試合が出にくくなることを意味します。それだけに、決勝戦でこれほどの差がつくのは異例中の異例です。もっとも、これはコールドがないという決勝戦特有の条件により起きた珍事ともいえ、通常ならば10対0の5回コールドで決着しているところでした。
若狭は投手戦の末に惜敗し返り咲きを逃しました。両軍無得点で迎えた7回に先制を許し、瀬戸際の9回表に追い付くも、その裏にサヨナラという結末です。幾多の修羅場を乗り越えてきた敦賀気比の老獪さが、紙一重の差で勝敗を分けたかのようでした。
・東海
無名校が決勝に勝ち上がるという番狂わせが、毎年一つや二つはあるものですが、勢いだけで勝ち切るのは容易でなく、最後は歴戦の強豪にしてやられるのがありがちな結末です。この日も米子西がそのようにして敗れました。しかし、白山は見事に壁を乗り越えて、春夏通じて初の甲子園出場を決めました。1点差の接戦を制してきた準決勝までとは一変、初回に先制して優位に試合を進め、中盤の大量得点で突き放し逃げ切るという完勝でした。
・近畿
健大高崎は三年連続決勝で敗退という悲劇的な結末を迎えましたが。同じく三年連続決勝で敗退中なのが明石商です。記念大会の恩恵により兵庫が東西に分割された本大会は、強豪の多くが東兵庫に集中するという恩恵にも与り、優勝候補筆頭の下馬評通りに勝ち上がってきました。こうして迎えた準決勝、7回まで両軍無得点の投手戦が繰り広げられ、8回に一挙3点先制されて追い込まれるも、9回裏に起死回生の同点劇で延長に持ち込み、10回サヨナラという顛末でした。過去三年続けて跳ね返された決勝の壁を、何としても乗り越えようとする執念が現れたかのような試合結果です。
大阪学院大と大体大浪商は揃って4強に進出し、次はそれぞれ東海大仰星、近大付と戦います。彦根東は近江兄弟社に完敗して連覇ならず。このまま無得点ならコールドの7回に1点返し、9回まで戦い抜いたところがせめてもの意地でした。向陽の敗退により、和歌山も事実上の終戦となります。
・中国
広島商が4強に進みました。初回に1点先制して7回にも追加点を奪い、このまま逃げ切るかに思われた9回裏に、3点返され延長に突入するも、直後に再び1点勝ち越し。その裏に同点とされるも、12回に三たび勝ち越し逃げ切るという顛末です。あわやという場面はありながら一度も勝ち越しを許さず、少ない点差を守り切る老獪さは、2戦目に次ぐ古豪の面目躍如というべきものでした。これにより、準決勝は去年に続き広陵と相見えることになります。お株を奪われ1失点で敗れた雪辱なるかに注目です。
・四国
生光学園が前年代表の鳴門渦潮を下し、七年ぶりの決勝進出を果たしました。前日敗れた霞ヶ浦ほどではないものの、生光学園も県大会の決勝で負けたり、勝てば選抜確実の四国大会で負けたりして、甲子園に手が届きそうで届かない悲運のチームの一つです。私立校としては初となる徳島代表の座を賭け、前年まで5連覇していた鳴門と決勝を戦います。
・九州
商業高校同士による決勝戦を佐賀商が制し、10年ぶりの返り咲きを果たしました。商業高校としては既出の他に島田商、倉敷商、松山商、高知商が勝ち残っており、そのうち島田商と高知商は決勝進出を果たしています。
★茨城大会決勝
土浦日大6-1常総学院
★群馬大会決勝
健大高崎5-6x前橋育英
★東東京大会準決勝
堀越1-11x二松学舎大付
★石川大会決勝
金沢学院0-22星稜
★福井大会決勝
若狭1-2x敦賀気比
★静岡大会準決勝
掛川西7-18島田商
★三重大会決勝
白山8-2松阪商
★滋賀大会準々決勝
近江兄弟社7-1彦根東
★北大阪大会準々決勝
大阪学院大5-3香里丘
大冠5-10東海大仰星
★南大阪大会準々決勝
近大泉州2-4大体大浪商
★西兵庫大会準決勝
小野3-4x明石商(延長10回)
★和歌山大会準決勝
市和歌山7-3向陽
★鳥取大会決勝
米子西0-8鳥取城北
★岡山大会準々決勝
玉島商2-9x倉敷商
★広島大会準々決勝
広島国際学院2-12x広陵
広島商5-4尾道(延長12回)
★徳島大会準決勝
富岡西10-11x鳴門
鳴門渦潮5-11生光学園
★高知大会準決勝
高知0-4高知商
★佐賀大会決勝
唐津商2-5佐賀商
・関東
前橋育英が三連覇を果たしました。初回に3点先制され、中盤にも加点を許して押され気味のところ、8回裏に3点返して同点に追い付き、最終回にサヨナラという顛末で、過去2年と同様1点を争う好試合でした。春季関東大会を制し、今季こそはと意気込んでいたであろう健大高崎にとっては、さぞや無念と想像させられる結果です。二松学舎大付は4強に進み、次は関東一と戦います。
・北信越
小松大谷の敗退により、自分の中では事実上の終戦となっていた石川で、最後に珍事が起こりました。決勝が20点を超える大差で決着したのです。それも、4番打者が3本塁打、5番打者が4本塁打を放つというおまけ付きでした。かねがね申している通り、20点以上の差がつくのは、勝った側の強さよりも負けた側の弱さに起因するのが常です。これは、終盤になればなるほどその手の試合が出にくくなることを意味します。それだけに、決勝戦でこれほどの差がつくのは異例中の異例です。もっとも、これはコールドがないという決勝戦特有の条件により起きた珍事ともいえ、通常ならば10対0の5回コールドで決着しているところでした。
若狭は投手戦の末に惜敗し返り咲きを逃しました。両軍無得点で迎えた7回に先制を許し、瀬戸際の9回表に追い付くも、その裏にサヨナラという結末です。幾多の修羅場を乗り越えてきた敦賀気比の老獪さが、紙一重の差で勝敗を分けたかのようでした。
・東海
無名校が決勝に勝ち上がるという番狂わせが、毎年一つや二つはあるものですが、勢いだけで勝ち切るのは容易でなく、最後は歴戦の強豪にしてやられるのがありがちな結末です。この日も米子西がそのようにして敗れました。しかし、白山は見事に壁を乗り越えて、春夏通じて初の甲子園出場を決めました。1点差の接戦を制してきた準決勝までとは一変、初回に先制して優位に試合を進め、中盤の大量得点で突き放し逃げ切るという完勝でした。
・近畿
健大高崎は三年連続決勝で敗退という悲劇的な結末を迎えましたが。同じく三年連続決勝で敗退中なのが明石商です。記念大会の恩恵により兵庫が東西に分割された本大会は、強豪の多くが東兵庫に集中するという恩恵にも与り、優勝候補筆頭の下馬評通りに勝ち上がってきました。こうして迎えた準決勝、7回まで両軍無得点の投手戦が繰り広げられ、8回に一挙3点先制されて追い込まれるも、9回裏に起死回生の同点劇で延長に持ち込み、10回サヨナラという顛末でした。過去三年続けて跳ね返された決勝の壁を、何としても乗り越えようとする執念が現れたかのような試合結果です。
大阪学院大と大体大浪商は揃って4強に進出し、次はそれぞれ東海大仰星、近大付と戦います。彦根東は近江兄弟社に完敗して連覇ならず。このまま無得点ならコールドの7回に1点返し、9回まで戦い抜いたところがせめてもの意地でした。向陽の敗退により、和歌山も事実上の終戦となります。
・中国
広島商が4強に進みました。初回に1点先制して7回にも追加点を奪い、このまま逃げ切るかに思われた9回裏に、3点返され延長に突入するも、直後に再び1点勝ち越し。その裏に同点とされるも、12回に三たび勝ち越し逃げ切るという顛末です。あわやという場面はありながら一度も勝ち越しを許さず、少ない点差を守り切る老獪さは、2戦目に次ぐ古豪の面目躍如というべきものでした。これにより、準決勝は去年に続き広陵と相見えることになります。お株を奪われ1失点で敗れた雪辱なるかに注目です。
・四国
生光学園が前年代表の鳴門渦潮を下し、七年ぶりの決勝進出を果たしました。前日敗れた霞ヶ浦ほどではないものの、生光学園も県大会の決勝で負けたり、勝てば選抜確実の四国大会で負けたりして、甲子園に手が届きそうで届かない悲運のチームの一つです。私立校としては初となる徳島代表の座を賭け、前年まで5連覇していた鳴門と決勝を戦います。
・九州
商業高校同士による決勝戦を佐賀商が制し、10年ぶりの返り咲きを果たしました。商業高校としては既出の他に島田商、倉敷商、松山商、高知商が勝ち残っており、そのうち島田商と高知商は決勝進出を果たしています。
★茨城大会決勝
土浦日大6-1常総学院
★群馬大会決勝
健大高崎5-6x前橋育英
★東東京大会準決勝
堀越1-11x二松学舎大付
★石川大会決勝
金沢学院0-22星稜
★福井大会決勝
若狭1-2x敦賀気比
★静岡大会準決勝
掛川西7-18島田商
★三重大会決勝
白山8-2松阪商
★滋賀大会準々決勝
近江兄弟社7-1彦根東
★北大阪大会準々決勝
大阪学院大5-3香里丘
大冠5-10東海大仰星
★南大阪大会準々決勝
近大泉州2-4大体大浪商
★西兵庫大会準決勝
小野3-4x明石商(延長10回)
★和歌山大会準決勝
市和歌山7-3向陽
★鳥取大会決勝
米子西0-8鳥取城北
★岡山大会準々決勝
玉島商2-9x倉敷商
★広島大会準々決勝
広島国際学院2-12x広陵
広島商5-4尾道(延長12回)
★徳島大会準決勝
富岡西10-11x鳴門
鳴門渦潮5-11生光学園
★高知大会準決勝
高知0-4高知商
★佐賀大会決勝
唐津商2-5佐賀商