日本列島旅鴉

風が吹くまま西東、しがない旅鴉の日常を綴ります。

北陸近畿縦断ツアー 四日目

2013-10-15 16:14:53 | MOS
琵琶湖の西岸を走って堅田に着きました。道中唯一となる新規のMOSに立ち寄ります。
かつてあった店を潰し、すぐそばに安普請の店舗を建てたという点では、先日訪ねた旭川のMOSとこの店舗は共通しています。遠目にも一目で安いと分かる外装、安物の化粧板を使ったテーブルとレジカウンター、狭くて使いづらい洗面台など、最近の店舗に共通する難点は、ここでもご多分に漏れず。わざわざこんな安物に建て替えるとは、まったく余計なことをするものです。

精一杯よいところを探すと、最近よくある何から何まで化粧板という「白木調」の店舗と違い、化粧板に暗めの色が使われているため、安っぽさが比較的目立たないということです。これは紋別の店舗でも感じたことなのですが、白木の持ち味が出るのは正真正銘の天然木を使ったときだけで、化粧板でこれを再現するのは難しいのかもしれません。
もう一つよいところは、レジカウンターの上に手前から奥へと流れる屋根を造り、そこを吹き抜けにして木材を組むという、古きよき時代に多用された手法を再び用いていることです。最近の店舗では、この手法を真似しながらも、安物の木材を使ったり普請が雑だったりして、全く体をなしていないものが実に多いのです。その点ここの吹き抜けは、木目調に仕上げた天井、木材の材質と組み方、さらにはダウンライトを巧みに使った照明など、様々な点において抜かりがありません。この吹き抜け部分に関する限りは、辛うじて合格点といってもよいのではないでしょうか。
店舗の品質低下が限度を超え、今やMOSの新店舗に対する期待感は皆無に等しいものがあります。このようにもともとの期待値が低いという条件はあるものの、ここ一年ほどの中では比較的真っ当な部類という印象を受けました。

それにしても、かつてMOSを訪ねるといえば、今の酒場めぐりにも匹敵する旅の主たる目的の一つだったというのに、今では雨に降られたときの暇つぶし程度に成り下がってしまいました。
実は、福知山に最近新店舗ができていたにもかかわらず、昨日はそれをすっかり忘れて素通りしてしまいました。かつて福知山のようなそうそう足が向かない土地に、新規のMOSを一軒だけ積み残したまま帰ろうものなら、そのことが悔やまれてならなかったものです。しかし今回、そのような心残りは何一つありません。昨日の快晴下において、安普請のつまらないMOSへ寄るという目的のために、日没間際の貴重な時間を消費するわけにはいかなかったからです。小浜店に匹敵する名店が現れない限り、MOSが旅の主役に返り咲くことは残念ながらないでしょう。

モスバーガー大津堅田店
大津市今堅田2-13-29
077-571-3018
700AM-2400PM
第4969号

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