帰省

※現実的な話というか恥ずかしい話。

あと一時間で家を出る。
早くに準備も終わったのでこっちに足跡を残しておこうかって思って。

4月中の出来事とかを色々日記帳に纏めていたら思ったのは、
"出来事(event)だけでは人は成長できない"ってことだった。

今回の震災のようなことが起これば（多大な苦労をして）
その結果、以降の苦労に対する耐性がついて今よりも人として豊かになるはず、
みたいなことをぼんやり思っていたけど蓋を開けてみると多分殆ど震災前の自分と変わっていなかった。
なんだかんだで東京に住んで、大して苦労していないのだと思う。

何かきっかけがあれば俺は変われるかもしれない、
なんてキャッチフレーズは（恥ずかしながら）実は自分の中にあったけど、
本当に必要なのは"辛い経験"と表現されるある程度の時間幅を持ったものであり、
震災なんていう出来事ではなかった。

出来事のスケールの大きさなんかに頼らずに、規模の大小は分からないが
自分にできる、時には面倒なことをやるしか成長の道はないと。

それくらい自分自身の成長のなさが恥ずかしいと今は思えて仕方がない。
被災者の親族として色々気を遣って貰っている昨今、それを裏切っているような気がしてしまうのだった。

…時間が近づいてきた。