五叉路のグラフィティ

田舎者からの便り...。

愛蔵版 お楽しみはこれからだ

2022-02-03 00:01:18 | 映画

『お楽しみはこれからだ』が愛蔵版として復刊される(2022.1)国書刊行会(定価2,700円+税) 

初版単行本(PART1)は1975年に発売開始。当時の価格は980円・・・消費税もなかった頃だ(笑)

イラストレーター・エッセイスト・映画監督など多彩な顔をもつ和田誠(1936-2019)の代表作
<映画の名セリフ>をイラストレーションとともに紹介する単行本シリーズの復刊です。
電子書籍が幅を利かせいる昨今、さて無事にPART7まで(全7冊)復刊してくれるのでしょうか。

和田さんエッセイ掲載時の映画雑誌『キネマ旬報』は、ほぼ立ち読み(本屋さんごめんなさい
中坊では月2回発行するキネ旬は購入できなかった)したが、この単行本は毎回購入しました。
1973年~1996年のあいだ断続的に連載された和田さんのエッセイが毎回楽しくて、掲載された
記事の映画が名画座やリバイバル上映、TV洋画劇場で見つけると楽しみも2倍に膨らみました。

映画の字幕(スーパーインポーズ)からのセリフを和田さんは驚くべき記憶力で、イラスト共に
再現しているのが感心する。連載開始当時はビデオがやっと普及しだした頃。現在DVD、BDや
配信等で気軽に見られるようになった。ビデオ化により字幕の翻訳家も劇場上映時と違ったり
すると、この本の<映画の名セリフ>ニュアンスも違う場合が出てくることもあるのかな。

また、和田さんはイラストレーターという矜持もちがそうさせるのか裏表紙によくある無粋な
書籍JANコード(バーコード)が付いていない。裏表紙はエッセイに登場した映画タイトルが
びっしり手書きで書き込まれている。最後の最後まで”お楽しみがあるのだ”(笑)

今回オリジナルのまま再現した本体を函に入れた特別仕様で復刊、各巻に書き下ろしエッセイ
(1巻:村上春樹)を掲載した栞を付すそうです。オリジナルを持っていない(又は手放した)
映画ファンには映画エッセイの名著を入手するチャンスですぞ。

”You ain't heart nothin' yet!” お楽しみはこれからだ

コメント (8)
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