夕暮れのみぞれの庭やこほるらむほどなくつもる夜半の白雪(風雅和歌集)
草枯れに残ると見えし籬(まがき)さへなほあともなくうづ む雪かな(新後拾遺和歌集)
踏み分けし昨日の庭のあともなくまた降りかくす今朝のしら雪(玉葉和歌集)
庭のおもは降りつむままにのどかにてこずゑの雪ぞ風にみだるる(嘉元百首)
庭のおもにちるかと見ればこずゑにも今をさかりの雪の花かな(邦高親王御百首)
待つ人の今も来たらばいかがせん踏ままく惜しき庭の雪かな(詞花和歌集)
あづ さ弓おしなみふりぬもののふの矢田野のすすきうづ む白雪(津守国冬)
朝ぼらけすすきおしなみ降る雪にげにさびしきは冬の山里(光経集)
山ざとは雪ふりつみてみちもなしけふ来む人をあはれとは見む(拾遺和歌集)
道もなく積もれる雪に跡たえてふる里いかにさびしかるらむ(金葉和歌集)
いつのまによもぎがもととむすぼほれ雪ふる里と荒れし垣ねぞ(源氏物語)
降りすさむこの夕暮れの雪の色にこころをとめてひとり見るかな(嘉元百首)
春の花 秋の月にものこりけるこころの果ては雪のゆふぐれ(秋篠月清集)
ふる里の雪は花とぞふりつもるながむるわれも思ひ消えつつ(後撰和歌集)
ふりしけばまさに我が身とそへつべく思へば雪のそらに散りつつ(秋萩帖)
(2009年12月30日の「雪」の記事は削除しました。)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます