monoろぐ

古典和歌をメインにブログを書いてます。歌題ごとに和歌を四季に分類。

鷗(三好達治作詩、木下牧子作曲)

2021年03月13日 | 音楽

鷗 三好達治

つひに自由は彼らのものだ
彼ら空で恋をして
雲を彼らの臥床(ふしど)とする
つひに自由は彼らのものだ

つひに自由は彼らのものだ
太陽を東の壁にかけ
海が夜明けの食堂だ
つひに自由は彼らのものだ

つひに自由は彼らのものだ
太陽を西の窓にかけ
海が日暮れの舞踏室だ
つひに自由は彼らのものだ

つひに自由は彼らのものだ
彼ら自身が彼らの故郷
彼ら自身が彼らの墳墓
つひに自由は彼らのものだ

つひに自由は彼らのものだ
一つの星をすみかとし
一つの言葉でことたりる
つひに自由は彼らのものだ

つひに自由は彼らのものだ
朝焼けを朝(あした)の歌とし
夕やけを夕べの歌とす
つひに自由は彼らのものだ

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 私の子どもたちへ | トップ | 風が吹いている(いきものが... »

コメントを投稿

音楽」カテゴリの最新記事