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信州松本からの投稿

懸魚(げぎょ)の種類

2023-02-24 | 懸魚
懸魚(げぎょ)の種類
・蕪懸魚・鏑懸魚(かぶらげぎょ) 
  野菜の蕪(かぶ)や鏑(かぶら)に形状が似ているところから。
  縞模様の渦巻きは鱗目(うろこめ)と呼ばれています。

・猪目懸魚・猪の目懸魚(いのめげぎょ)
  日本古来の文様である猪目と呼ぶ心臓型(ハート型)文様を刳り抜いてあります。
  心臓型(ハート型)文様を二つ重ねたものはその形から「瓢箪(ひょうたん)猪目」と呼ばれます。
  

・三花懸魚(みつばなげぎょ)
  猪目懸魚や蕪懸魚の変形。猪目(いのめ)や蕪(かぶら)などの図柄を三個組み合わせてひとつの形とした懸魚。

・二重懸魚(にじゅうげぎょ) 
  蕪懸魚あるいは猪目懸魚などの図柄を二段に重ねた懸魚。

・梅鉢懸魚(うめばちげぎょ)
  梅の花を図形化した梅鉢紋からついた呼称。

・貝頭懸魚(かいがしらげぎょ)
  輪郭が貝の形に似ているところからついた呼称。

・雁股懸魚・狩股懸魚(かりまたげぎょ)
  先が又(また)の形に開き、雁(がん)が斜めに並んで飛ぶ雁行(がんこう)の形や刃のある鏃(やじり)の形に似ているところからついた呼称。

・楯懸魚(たてげぎょ)
  武具の楯(たて)に似ているところからついた呼称 。

・切懸魚(きりげぎょ)
  輪郭の各辺が直線である六角形の懸魚。

・結綿懸魚(ゆいわたげぎょ)
  真綿を束ねて結わえた形に似ているところからついた呼称。
 結綿懸魚(ゆいわたげぎょ)

・彫懸魚(ほりげぎょ)
  彫刻を主体とした懸魚。

・兎毛通・兎の毛通し(うのけどおし)、唐破風懸魚(からはふげぎょ)
  唐破風にとりつけられた彫刻を主体とした懸魚。

・魚尾形懸魚(ぎょびけいげぎょ・ぎょびがたげぎょ)
  懸魚の末端が魚尾形に左右に開いているようにみえる懸魚。
  懸魚が日本に伝わったころの古い形式のようです。
  ☞見る事のできた魚尾形懸魚一覧へ

・拝懸魚(おがみげぎょ)と降懸魚(くだりげぎょ)
  破風の中央にあるものは拝懸魚・拝み懸魚(おがみげぎょ)、左右の下側にあるものを降懸魚・下降懸魚(くだりげぎょ)と呼ばれています。
  拝懸魚は本懸魚(おもげぎょ)、降懸魚は脇懸魚(わきげぎょ)・桁隠(けたかくし)とも呼ばれます。


※上記の分類に合わない懸魚も沢山あります。 ☞ 私の知識では分類できない懸魚一覧



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