牛込日乘

日々の雜記と備忘録

広島出張

2007-09-07 23:59:50 | Weblog
 一人で出張。目的地は広島市郊外にある安田女子大学。某学会の見学が目的だったのだが、折からの台風で新幹線のダイヤが乱れまくり。静岡くらいまで断続的にストップしながらの運転だったため普段の一時間ほど余計にかかり、一番聴きたかった午後一番からの発表には間に合わず。

 広島駅からJR可部線に乗り換え、大町という駅で更に「アストラムライン」という新交通システムに乗り換えるのだが、その車中で執筆者のA先生に偶然遭遇。髭面の上にラフな格好をしていたので、「先生、こんにちは」と声を掛けたら「……どなた様ですか?」と訝しがられてしまった。すぐに「ああ、何だ、見違えちゃったなあ!」と大笑いされたが、言われてみれば先生に会うときはいつもスーツにネクタイという格好だったので無理もない。「しかし、何でこんな山の中でやるのかねえ。(おもむろに切符を差し出して)しかも見てよ!こんなに高いなんて、東京じゃ考えられない!」と車中で大きな声で話されるので、ほかの乗客の視線を感じて少々慌てる。

 会場は山の中腹にある小洒落たキャンパス。展示のために前日から来ていた別の部署の面々に挨拶し、いくつかの発表を聴いてから、夕方六時半頃アストラムラインで市内まで。大手町にとったホテルにチェックインし、街を散策。原爆ドームの周りを少し歩いていたら、広島市民球場で横浜―広島戦をやっていたのでコンビニでビールをつまみを買って観戦することに。


(黄昏の原爆ドーム)


(平和記念公園内レストハウス。爆心地からわずか一七〇メートル。原爆投下時、この建物の地下にいて奇跡的に無事生還した野村英三さんの話を思い出し、改めて感慨)


(広島市民球場は平和記念公園のすぐ近く)

 噂に聞いてははいたが、カープファンの熱狂ぶりはすさまじいもので、満員の外野席に横浜応援団とおぼしき観客も五〇人くらいいるにはいるが、あとはすべて「赤魂」(せっこん、とでも読むのでしょうか)とか、「頼むぞ、森笠、男の花道」(もはや野暮なことは申しますまい)とか何とか書かれた服を着た老若男女でいっぱい。立って観ていたら、後ろにいた四十がらみの男が家族に電話しているのが聞くともなしに耳に入ってきた。「……もしもし○○ちゃん?(どうやら小学生の娘と話しているらしい)お父さんね、いま広島球場にいるんやけどね、もう最高ね。今日はこのまま行けると思うよ。うん、カープ勝つよ、前田も打った、新井も打った、もうね、(感極まっている)泣けてくるね、うんうん、今日は絶対行けるよ。……」――とまあ、最下位かもしれないが、こんなに地元のファンに愛されて、広島の選手は幸せ者だ。神宮じゃちょっと考えられないね。

  

 試合はめでたくカープが逃げ切り、いい雰囲気の中でホテルに帰還。

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2 コメント

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広島市民球場 (ふくやま)
2007-09-13 22:47:29
台風の中、出張お疲れ様でした。私も5月に広島でカープ見てきました。通常の人生における一生分のカープファンを、一日で見ることが出来ます。美しいグラウンドの素晴らしい球場ですが、カープの本拠地としては来シーズン限り。来年また行きたいと思っております。では、失礼致します。
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Unknown (牛込散人)
2007-09-17 00:07:49
 コメントどうも。たまたまカープが勝ったからよいようなものの、負けていたら怖いような感じでした。ボール目当てにグローブを持って待ちかまえている小学生がワラワラといて、微笑ましいといえばいえるかも。いくら暑くても、やっぱり野球はドームよりもああいう場所で観たいね。私も機会があれば来シーズン中に行ってみたいと思います。
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