We seem to have crossed a point of no return

　知的リベラル諸兄姉よ。戦後民主主義社会の中で、学校でも職場でもずっと支配者であり続けてきた自分の地位を客観的に見ることができない君たちよ。残念ながら君たちが正論を主張すればするほど、君たちが意識もせずに踏みつけにしてきた、語る言葉も機会も持てなかった者たちの積年の怨念はますます燃え盛り、君たちの信じてきた正義を嘲笑い、破壊することで、君たちに復讐しようとするだろう。

　その快楽のためになら自分自身を滅ぼしてもいいとすら思っている者たちに、いくら「なぜ悪い方向に進んでいこうとするんだ」「どうしてわからないんだ」などと叫んでも、彼らは今までが良かったとも、わからない自分が悪いとも感じていない。いや、むしろ嬉しくてたまらないのだ――あのいけ好かない、自分だけいい子で、いつも当然のごとく安全地帯を真っ先に占領し、それでいて弱い者たちの理解者であるような顔をしながら建前を語っている君たちが、自分の立つ場所を失いかけてうろたえている姿を見ることが。