前福井県議会議員 さとう正雄 福井県政に喝!

前福井県議会議員・さとう正雄の活動日誌。ご意見・情報は smmasao.sato@gmail.com までお願いします。

えちぜん鉄道存続の頃

2010年09月28日 | Weblog
     報道に接して早いものでもう10年たつのか、と思う。京福の2度にわたる大事故と、経営放棄。電車は止まり、廃線の流れがつよまった。
電車の存続をもとめる沿線住民、県民の熱意。一方、なかには「バス転換でいい」と主張する町長や県議会議員。

ある日の県議会委員会の光景を思い出す。沿線自治体の自民党県議が「わたしはバス転換でいいと思う」と発言。傍聴していたわたしは背筋に冷や汗が流れた。後ろから撃たれた。委員会後、民主党県議がその自民党県議に「よくおっしゃいました」とエール。県議会でも存続、廃線が拮抗していた。電車存続が危ぶまれていた。

経済界も電車存続に消極的だ、と報道されていた。自宅で翌日の質問原稿を考えていた私は、意を決して福井商工会議所に面会を求めた。幹部の方と懇談し、「電車存続も選択肢」との言質を得て、その対話の内容を一般質問で紹介した。
あとで、商工会議所の幹部からはいきなり一般質問で取り上げたことで苦情もいただいたが・・・・・・。

沿線自治体の共産党市会議員、町会議員のみなさんと、市長、町長に面会をもとめ、存続をつよくお願いして回った。共産党として、当時の県の品谷課長にも参加をお願いして、存続を求めるシンポジュウムも開催した。とにかくがむしゃらに取り組んだ。

電車存続派の自民党県議が「電車はのこせるやろかな?町長からもなんも相談がないんだ」と弱気で話しかけてきたことも。「残せるかどうかはわからん。しかし、県民に恥じないように一生懸命に取りくもうや」と励ましたこともあった。
今は亡き、当時の坂川県議からは「自共共闘でいこう」と声をかけられた。そばで聞いていた県庁職員からは「呉越同舟ですね」と冷やかされたが。

たくさんの、願いがこもった電車存続実現。関係者があの時の熱情を思い起こし、いっそうの発展にがんばる時だと思いますね。

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     福井新聞・・・・・えち鉄支援で沿線5市町長が要望 知事が協議参加表明 (2010年9月27日午後7時44分)

 えちぜん鉄道の2012年度以降の行政支援スキーム(枠組み)を検討する活性化連携協議会の設置を前に、沿線5市町長が27日、西川知事に対し、福井県が協議会に参加するとともに現行の支援スキームに沿った設備投資の支援を継続するよう要望した。知事は協議会参加の意思を表明。設備投資への助成は、経営状態などを確認した上で方針を決める考えを示した。

 協議会長に就く山岸正裕勝山市長をはじめ福井、あわら、坂井、永平寺の各市町長と見奈美徹えち鉄社長らが県庁で知事と面談した。

 山岸市長はえち鉄運行の経緯を振り返り「地域住民の足、県の総合交通の要として頑張っていく必要がある。役割分担をきっちりして県にも参加をお願いしたい」と協議会参加を求めた。

 支援枠組みとして山岸市長は、運行で赤字が出た場合の欠損補助は沿線市町が責任を持つとし、従来と同じように必要な設備投資に対する県の支援を要請した。これに対し知事は「いろんな(経営面の)評価とかチェックの問題がある」とした。

 面談後、知事は報道陣に「(沿線市町の)強い熱意を受け止めた」と語り、協議会に参加する方針を明らかにした。設備投資への支援については「公的なお金を投入するわけだから、県民の皆さんにも(経営努力を)分かってもらわないといけない」と述べ、協議会の場で収支状況などを踏まえて検討するとした。

 えち鉄をめぐっては、市町村の出資による三セク会社が運営し、鉄道資産取得や設備投資の費用は県が助成するという現行の支援スキームで02年に県と沿線市町村(当時)が合意。11年度が期限となっていた。

 地域公共交通活性化再生法に基づく協議会は4日に設置され、国の財政支援を受けるための連携計画を策定する方針。 ・・・・・・