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近畿日本鉄道 6020系電車

2012-05-04 14:57:24 | 電車図鑑・私鉄電車(関西)
南大阪線系統で運行されていた旧型車両の本格的な置き換えのために各駅停車用に導入されていた
6800系「ラビットカー」をベースに付随車の連結が可能なように改良された
6000系の車内送風機をラインデリアとしたものである。
昭和43年~48年にかけて4両編成×11本=44両、3両編成×18本=54両の計98両が製造された。
製造を担当したメーカーは近畿車輛である。
編成の組み方は大阪阿部野橋側から順に以下の通りとなっている。

3連:ク6120+モ6020(偶数)+モ6020(奇数)
4連:ク6120+サ6160+モ6020(偶)+モ6020(奇)

編成電算記号はC21~C77(奇数のみ)である。
機器配置は電動発電機はク6120形に、集電装置はモ6020(偶数)に其々搭載しているが、
主制御装置と電動発電機、空気圧縮機はC21~C41とC43~C77で逆になっており、
前者はモ6020(奇数車)に主制御装置、モ6020(偶数車)に空気圧縮機と電動圧縮機を
後者は真逆に搭載されている。
いずれの編成も需給によってサ6160形を抜き差しすることで4連と3連どっちでも運用可能である。

車体は大阪線や名古屋線で運用されている1810系や2410系と同じもので裾絞りのない
スクエアなものを採用した。
正面下部には昭和46年以降、スカートが設置された。
塗装は「近鉄マルーン」一色で南大阪線系統の高性能通勤型車両では初めて当初からこの塗装で
登場した。
その後、マルーンとホワイトのツートンとなり、数回にわたって塗り分け方を変更している。
行先表示は正面向かって右側に方向板、左側に種別板を取り付けるものであった。

車内はオールロングシートで当時の近鉄の高性能通勤形電車の標準ともいえるものである。
送風機は記述の通りラインデリアとなっている。
ドアは片側4か所で全て両引き戸である。

主制御装置は抵抗制御(電動カム軸式)でバーニア制御方式を採用している。
ブレーキは発電ブレーキ併用電磁直通ブレーキである。
台車はダイレクトマウント式空気ばね台車で軸箱支持は円筒案内(シュリーレン)式である。
モーターの駆動方式はWN駆動方式である。

昭和55年から冷房化改造を実施し、昭和62年から車体更新及び正面上部及び側面に電動式の
行先・種別表示幕を設置してほぼ現在の姿になった。
平成9年~平成15年までと平成18年以降に2度目の車体更新を実施し、車いすスペースの設置など
内装を中心にリニューアルが行われている。
平成15年以降一部の編成に廃車が発生したほか、平成13年に養老線(→養老鉄道)に
6037編成(4連車)が転属し、同線の625系電車として運用されている。


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