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かーちゃんはつらいよ

施設入所した19歳そうちゃん(自閉症、最重度知的障害、強度行動障害、てんかん)のかーちゃんが書く雑記。

映画館

2024年08月19日 22時12分33秒 | みゆみゆとの生活
週末、めちゃめちゃ久しぶりに映画を見てきた。
「ブルーピリオド」、漫画で少し読んだことがあって。
これなら映画館で観れるかな、と。

実は数年前にMRIをギブアップして以来、閉所恐怖症になっておりまして。
その後パニック障害になってた時期もあり。(病院行かなかったから診断されてはいない)
ふとした瞬間、急に恐怖感が訪れて逃げ出したくなる、不思議な病。
そのうちに予期不安が増えてきて。
映画館に入る時に怖すぎてキャンセルしたり、地下鉄に乗って生きた心地がしなかったり、魂が抜けていくような離人感を経験したり。

しばらくは怖い場所を避けつつ、パニック障害の本を読みあさり、マインドフルネスの鍛練をし、少しずつ不安が高くなる場所に慣れ、自信を積むこと約2年。

近頃普通に一人で地下鉄に乗れるようになったので、とうとう「一人で映画館」にチャレンジしてみたのよ。
で、ブルーピリオド。
映画館の客席に足を踏み入れた瞬間、後悔した。
いや、これ完全に逃げ場のない閉鎖空間やん、って。
でもきびすを返して帰るわけにはいかない。
席に着き、ゆっくり深呼吸して、鞄の中の水筒を握りしめ、そのステンレスのひんやりとした感覚に集中。
そしてお茶を口に含み、食道から胃に流れ込んでいく感覚を味わう。

そうしているうちに落ち着いてきて、映画か始まってからはストーリーに夢中になり、最後まで楽しむことができました。
やった。
かーちゃんは楽しみを1つ取り戻したよ。

ブルーピリオドは芸大の油絵科を目指す高校生のお話。
音楽の世界とはまた違って、絵を志す人は自分と向き合い続ける、長く孤独な時間が必要なんだな。
その苦しみの先に、芸術があるんだな。
キャストがとても良くて、いくつかの場面で泣きました。
観終わった後に空を見上げたくなる、良作でした。

さあて、今週は忙しくなる。
健康第一でがんばろ。