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かーちゃんはつらいよ

施設入所した19歳そうちゃん(自閉症、最重度知的障害、強度行動障害、てんかん)のかーちゃんが書く雑記。

言葉を強制されることの辛さ

2016年11月18日 19時32分12秒 | みゆみゆとの生活
昨夜はハンドベルの会でまったりしており、ブログも書かずに寝てしまいました。
音楽はいいです 一日の疲れがシュワーってどこかに行きます。

ああ、だけど。家には現実が待っている。
今週のそうちゃんはテンションが高いです。
動きも激しいし、言葉も多い。

髪をギュッとつかまれて大声で話しかけられ続けると、
「ヤ」のつく特殊な職業の家に嫁に来たかと錯覚する。
ひたすら、そうちゃんのお望みの言葉を無理やり言わせれて、
自分の言葉はしゃべらせてもらえない。拷問みたい。
「お前誰に許可得てしゃべっとんねん」なんてそうちゃんは言わないけれど。
気分的には近いものがある。
慣れてるとはいえ、辛い。

例えばこんな感じ。

そ:「きんようびは ごまめやさん いくよ」
ごまめ屋さんというのは、ラーメン屋のことです。

私:「ああ、そうなの。ごまめやさんに行きたいんだね。」
そ:「きんようびは ごまめやさん いきませんっ
なぜ怒ってる?

私:「金曜日はごまめやさん行かないよ。そうだよ。合ってるよ。」
こんなんじゃ許してくれない。

そ:「きん・・・?」
私:「・・曜日は?」
そ:「ご! ご!」
私:「ごまめやさん 行きません。」

そ:「きんようびは ごまめやさん いくよ」
私:「金曜日ごまめ屋さん行きたかったのね?」
そ:「きん・・・?」
私:「・・曜日はごまめ屋さん行きません。」

どないやねん。
厳しめの、日本語の先生みたい。
こんな感じで、30分でも、1時間でも延々と同じやりとりが続く。(2時間続くことも。)
聞こえないフリしたり、
「お口はシーっだよ」と言葉を止めようとしたり、
「今何する時間だった?」と他に気をそらしたり・・・。
そうちゃんには、そんな一切が効きません。
目を閉じて寝たふり、というのもやってみましたが、ギュウーって両目をこじあけられました。

私がそうやって逃れようとすると、そうちゃんはイライラするようで。
物理的距離を詰められて、声は倍の大きさになり、かえって拘束時間が延びる。
だから、なにかのはずみに言葉がピタッと止まるのを待ちながら、辛抱して相手をするのが、一番マシな手段なのです。


今朝、忙しい時にこのモードが始まった。
必死に朝の支度をした後、車を運転中も、引き続き話しかけ続けられる。

ワードはなんだったか。
「ハンバーグやさんはまた今度行こうね。」かな。
運転しながら、考え事しながら、ひたすらそうちゃんの言葉をおうむ返ししていたら、

「パタトクカシー ってなんだ」

あれ?
珍しいワード。しかも言いにくい。
と思ってから、気づいた。
・・・テレビの声のおうむ返ししてた 
ごめん、そうちゃん。

そうちゃんは不意をつかれたように一瞬黙り、
気を取り直して元通り「ハンバーグやさんは?」が始まりました。
(気を取り直すなよ。)

そうちゃんにとってはこれがコミュニケーションなんだって、わかってるんだけど。
あまりにしつこい日が続くと、辛いな、って思う