今年のM-1の決勝進出者の顔ぶれが出揃ったとき、
正直、今年は優勝に値するコンビが果たして出るのか?
と思わされるようなメンバーだった。
強いていえば、“ザブングル”と“トータルテンボス”に期待といったところか・・・、
という思いが強かった。
それに、その顔ぶれは、
ほとんどが笑いの巨人・吉本興業で固められていて、
テレビの世界も、やっぱり出来レースなのかと失望させるものだった。
というのも、私が決勝に残るであろうと予想した
“U字工事”に“サンドウィッチマン”と“アジアン”が
共に準決勝で涙をのんだからだ。
何でこの3組が決勝に残れなかったのか・・・。
私にとっては、今この3組以上に笑える漫才師はいない。
M-1の当日の夜は、久しぶりに会った高校時代の悪友と
新小岩のスナックで飲んでいた。(ウーロン茶を・・・)
終電で帰宅し、気になっていたM-1の結果をネットで確認した。
サンドウィッチマン優勝の文字。
えっ、決勝に進出したの?・・・。
何と敗者復活戦で勝ち上がり、
決勝の舞台に上がり、見事優勝を掻っ攫ったのだ。天晴れ!
この敗者復活戦ほど過酷なものは無く、
この寒空の下、大井競馬場に準決勝敗退者が57組集まり、
当日の漫才で、たった1枚の決勝チケットを争うものなのだ。
毎年、天候に恵まれ?凍え死ぬ?ものがでるくらいだ。
中々、勝ち上がるのは容易でない。ゆえに期待はしていなかった。
決勝のネタをYouTubeで観て、
特に二次の最終決勝に“宅配ピザ”のネタを持ってきたのが正解だったと思う。
サンドウィッチマンのネタで一番笑えるからだ。
よもやの決勝進出に舞い上がった中で、よくぞ冷静な判断をしたものだ。
しかし、サンドウィッチマンの本来の持ち味は漫才ではなくコントであり、
5分ほどのコントを4分までの漫才に仕上げるのは難しかったであろう。
その中での優勝は、実力であり、才能だ。
仙台から高校の同級生同士でお笑いスターを夢見て上京し、
1DKのアパートに二人で住み、
弱小の芸能事務所に所属し、9年の下積みを経て夢がやっと開花した。
一夜でスターの仲間入りだ。
M-1はガチンコ勝負だと証明されたし、
このチャンスを生かし、来年はたくさん稼いでいただきたい。
サンドウィッチマンの更なる活躍を願って止まない。
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