『オンライン古本屋』なるものに興味を抱き、開店することにしたものの、さあ何を売ったらいいか分らない。
どんな本が売れるんだろう?当然、本業ではなく遊び気分での開業だけど、どうせやるなら売れるに越したことはない。
今までの人生を振り返っても純文学なるものは、ほとんど読んだことがなく興味もなかった。
自分が分らないものを売っても仕方がないし、良し悪しも分らない。
これは本業の不動産業でも同様で、ご紹介する不動産を熟知してなければ、お客様に薦めることもできない。
基本は同じである。
どうせ売るなら、自分が好きなジャンルの本を売ろう。
自分の読みたい本を読んで、それをインターネットで売る。
好きな本が読めて、運が良ければお金になる。これこそ、一石二鳥である。
私は迷わず、『お笑い』関係の本を売ることを決めた。
古今東西、老若男女を問わず、お笑いはきっと誰にでも受け入れてもらえるだろう。
何より、私自身が好きだから。
お笑いといってもテリトリーは広く、落語・漫談・漫才・コントなどの寄席関係から、
テレビのバラエティー番組や、映画ではあるが渥美清が演じる寅さんなんかも、
私の中ではれっきとしたお笑いなのである。
特に昭和40年代、50年代はお笑いの宝庫であり、
クレージーキャッツ、コント55号、ザ・ドリフターズなどがテレビを席巻し、
大阪においてはラジオ番組『ヤングタウン』、通称ヤンタンから桂三枝、明石家さんまなどのスターも誕生した。
近年もお笑いブームで、ラーメンズにドランクドラゴンなどはお気に入りである。
そんなお笑いの文化は脈々と現在に受け継がれているのである。
そんな楽しい時代を過した私は懐かしさもあり、私が思うところの『お笑い』にまつわる古本を売ることにした。
そうだ、古本だけではなく、お笑いといえばやっぱり映像も見てみたい。
この際だ、ビデオも商品のラインアップに付け加えれば面白い。
構想は広がるばかりである。実に楽しい。
何せ、自分が店主だから独断と偏見に満ちた品揃えで構わない。
さあ、テーマは決まった。あとは商品を仕入れるだけだ。
少しの本は持ってるけど、本屋の品揃えとしてはあまりにも寂しい。
ここで注意をしなければいけないのが、あくまでも自分の所有物を売るということ。
すなわち、売り買いではなく、売るのみであること。
販売目的で、人から買った本を不特定多数の人に売ると業(ぎょう)と見なされ、古物商の登録が必要になる。
自分のために買った本を、不要になったのでフリーマーケットで売りました。
というところがミソである。
古本屋さんは古書店組合に加盟していて、古本の競り市で安く古本の仕入れをする事ができる。
だけど、素人が古本を安く仕入れる方法は?
以外にも、身近に安く仕入れる方法があるのです。
それは次回のお楽しみ。
つづく