ここはセント・アノゥ教会。迷える子羊たちが、己の罪を懺悔する聖堂です。
ワタクシことアノゥ・ケープラウンドは、この教会で神に仕える修道女が一人。
今日も今日とて、迷える子羊が教会の門を叩くのでした――――。
アノゥ「ようこそいらっしゃいました。ワタクシが神の代弁を勤めさせていただく、
シスター・アノゥです。さぁ、アナタの罪を今ここに懺悔しなさい」
宮海「うぅ……実は私、最近ゲームやってねーよとか言いながら、つい最近、もう我
慢できない状態に陥ってしまい、パソコンで小説を書きながら片手でマンガを
読みつつ同時にゲームをしてしまう習慣が付いてしまいました……」
アノゥ「それはのっけから凄まじい罪ですね」
宮海「しかも、やってるゲームは『マリー、エリー&アニスのアトリエ』です」
アノゥ「知らねーよそんなゲーム」
宮海「鬼か……(っдT)」
アノゥ「……オホン。ですが、それを罪と判っているだけでもアナタには救いがありま
す。同時と言っても、全てをいっぺんに行っているわけではないでしょうから、
それぞれに時間を決めて、規則正しく……」
宮海「いえ、同時です」
アノゥ「……は?」
宮海「本当に同時に小説を書きつつマンガを読みつつゲームをしてます」
アノゥ「そ、そんなこと、できるわけないでしょう?」
宮海「不可能ではありません。右手でキーを叩きながら左手でコントローラ持って、
テーブルに乗せたマンガを肘で固定しつつ、たまにページをめくってます」
アノゥ「なんでアナタはそんな人生の役に立たないダメスキルばかり会得するの
ですか」
宮海「ちなみに小説はコメディですが、マンガはホラーです」
アノゥ「話聞けよ」
宮海「とにかく、このままじゃ本当に私はダメになってしまいます。少なくとも小説を
優先させたいのですが……あぁ神様、こんな私をお許しくださいっ!」
アノゥ「もう手遅れっぽいですが、よくぞ罪を告白なさいました。神はアナタの罪を――」
宮海「あぁ……それじゃ、神様は私をお許しに……ッ!」
アノゥ「打ち首獄門」
宮海「ギャー!!」