今年最初のサンバ観戦

以前このブログに書いたことだが、オレは冬の間サンバカメコを離れ、真人間に戻る。
春になって、ネット上でサンバの話題が出ても、日本男児がオナゴの尻を追いかけるとは何事じゃ、恥を知れ恥を!!　と、まっとうな意見を持つのである。
ところが気候が温かくなりサンバの話題が出ると、露出の激しいダンサーを男が追いかけるのはやむを得ないこと。やりたい人はやればよろしい、と考えを改めてくるのである。

そして７月の声を聞くと、さすがにオレもウズウズしてくる。
５日（日）はミス湘南の撮影会に行く予定だったのが、荒天で中止になった。
それで、当日はサンバを見に行く気になった。サンバのほうはやるみたいで、某所では11時からアレグリアがパレードを行うが、まだ腰が重い。午後に薬王寺・柳町で行われる、リベルダージのパレードを見に行くことにした。
ただ、開始時間が分からない。地元住民のツイッターに「午後３時から」の書き込みは見つけたが、オレは印刷物以外の情報は信じないことにしている。行ってパレードが終わっていたら、悔やんでも悔やみ切れないからだ。
その時役に立つのが、過去に撮った画像である。そこに撮影時間が記録されているからだ。
それで午後２時半スタートとアタリをつけ、早めに現場に向かった。

アレグリアは午後１時にもパレードがあり、うまくやればハシゴができたのだが、今年初回のサンバだ、がっつくこともあるまい。
当日は雨も残っていたが、サンバはできる。パレード開始時間が近づき、オレは進行方向右側に陣取る。と、スタート地点の坂の上から、リベルダージ御一行が登場した。
８か月ぶりに見るダンサーは華麗そのもの。ゆっくりこちらに下りてきて、まるで宝塚のようだ。ということで、羽根は付けていた。
ダンサー、マラバリスタ、バテリアともけっこうな数だ。サンバダンサーは20人近くもいる。リベルダージはこの時期、こんなに気合が入ってたっけか。
スタート前だが、カメコの撮影は黙認してくれているようだ。ダンサーはさりげなくポーズも取ってくれて、そのサービス精神がうれしい。



２時半ちょっと前に、パレードが始まった。最初なので、とりあえず動画で録る。続けて一眼カメラでバシャバシャ。自然に顔もニヤケて、ああ、今年もサンバが始まったんだな、とうれしくなった。オレがサンバカメコとなった瞬間だった。

パレードコースは一本道で、分かりやすい。距離が長くないからか、ダンサーの進行も遅い。踊っているけど進まない。これはカメコにとって最高の撮影環境である。
バテリアはオモチャの兵隊の衣装で、昨年の浅草仕様だ。オレは音楽のことは分からないが、統制の取れたいい演奏だと思う。
ダンサーは２列で踊っているが、感心するのは、観客側を向くことを意識して踊っていること。これは意外にできないことで、通常は進行方向に体を向けて歩く。だがそれだとカメコはダンサーの側面しか撮れず、いい写真にならないのだ。これは画像で確認すれば、明確にその差異が分かる。
また今回の方式なら、手前にダンサーがいなくても、向こう側のダンサーの後ろ姿（ヒップ）を撮ることができる。
オレも若いころはダンサーの前しか撮らなかったが、最近、後ろ姿の魅力も分かるようになった。悲しいけれど、歳を取ったということだ。

ところでリベルダージといえば、オレ一押しのポルタバンデイラがいるが、今回は別人だった。それはともかく、みんな楽しく踊っていて、地元住民も笑顔がいっぱいだ。
だけどカメコは、よりよい絵を撮らんと、険しい顔ばかり。むろんオレもそうで、邪魔な存在になっているだけだ。

１本目（往路）は、約45分で終了。休憩時間に神輿が出たが、それを撮影していたら、すぐに２本目（復路）が始まった。
オレのいた側の歩道は途中から狭くなったが、２本目でも場所は変えない。面白いもので、パレード会場では、しっくり撮れる側があるのだ。
ヒップのセクシーなダンサーがいたので、動画を録る。５分ぐらい連続して録っただろうか。よしよし、と思ったら、録画ボタンが押されていなかった!!
頭に血が上るような、それでいて全身の血が引くような感覚！　倒れそうになった。
お尻を録るな、という神の警告だろうか。一眼カメラはいつも使っているが、ビデオは不案内なので、こうした事態が起こる。何をするにも確認が大事である。





２本目もたっぷり１時間のパフォーマンス。最後もピタッと決まって、大団円となった。ダンサーはオレたちにとても協力的？で、気持ちよく撮影をすることができた。
チームはカメコ以外の観客の拍手に包まれ、優雅な足取りで、坂道を登って行く。その後ろ姿には自信があふれ、今年のリベルダージはやるぞ、とオレは確信したのだった。