さても このごろは、昔のことが しきりに思いだされる・・・
わたしが お父さん (夫のこと) と一緒になったのは、神戸にいた姉さんの所へ手伝いに行っていたとき、むかえにお父さんが住んでいたことからです。
寄宿舎で四年ほど生活したあと、大阪の姉さんに子供ができたことから手伝うように言われ、そちらに移った。
大阪の姉さんは 夫の仕事の手伝いもあり、まあ、子守りか女中の代わりみたいなものだったけれど、ちょうど寄宿舎の生活や紡績工場の仕事が嫌になっていたので、わたしにとって 良い話だった。
他の姉たちも、今のままでは習い事もできないのだから、大阪の姉さんの所で世話になる方がいいと言ってくれた。
大阪の姉さんの所で世話になりながら、しばらく勤めにも出た。薬品会社で、アンプルの中にゴミが入っていないか検査する仕事だったが、わたしは目が良かったらしく、仕事は優秀だったらしいよ。
でも、勤めは短い期間で、神戸に住んでいた姉さんが出産だということで、手伝いのためそちらへ移ったのよ。
そこで、お父さんとこのお祖父さんと姉さんが親しかったことから、わたしたちが所帯を持つことになったのだけれど、縁というものは不思議なものだと思う。
お父さんは、わたしより一つ歳が下だし、わたしは特別小さいのにお父さんは大きい人でしょ。話があったときは嫌だったけれど、姉さんが間違いない人だから決めなさいと強引にまとめてしまったのよ。
結局、お父さんが亡くなるまで、そう、六十年・・・、いえ、七十年だよね、何だかんだ言いながら一緒に生活したのだから、きっと、縁があったんだろうねぇ。
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