先日、沖縄の梅雨明けが宣言されました。梅雨前線が北上したからとか報じられていましたが、そうなると九州から本州辺りはいよいよ梅雨本番ということになります。
その一方で、北海道で季節外れの雪が降ったというニュースを見た記憶がありますが、それほど前のことではないように思います。つくづく日本は広いなあ、と思いました。
かつて、それもそれほど昔のことではなく、我が国の国土は小さい、と思っている日本人は少なくなかったと思われます。今日でも、そう認識している人は少なくないのかもしれません。確かに、世界地図を見てみますと、大陸側にはロシアや中国といった広大な国土を有している国があり、太平洋の彼方にはアメリカ、カナダ、南方にはオーストラリアとわが国の何倍何十倍の国土を有している国が存在しています。
しかし、東西南北への広がり、そして領海というものを考慮しますと、なんのなんの、我が国土は世界でもトップクラスといっていいほど魅力に溢れているようにも思えるのです。
わが国の東端は南鳥島で、西端は与那国島ですが、この間は3100km余りに及びます。北端は択捉島で、南端は沖ノ鳥島で、この間も2700km以上あります。東西・南北への広がりは、実に広大なものなのです。
もっとも、東端の南鳥島は周囲6kmほどの平坦な島で、気象観測に携わる人や自衛隊関係者が駐在しているようですが、住民はおらず一般人の立ち入りは出来ません。西端の与那国島は人口1600人ほどの島です。北端の択捉島は現在ロシアに実効支配されています。南端の沖ノ鳥島は、東京都に属しているとはいえ、1700kmも離れた絶海の孤島で、周囲11kmほどのサンゴ礁の島ですが満潮時には幅も高さも数メートルの島が二つ残るだけだそうです。浸食や風化、海面上昇などによる水没が懸念されているのです。
東西南北の四地点のうち、実際に日本人が生活しているのは一ヶ所だけです。他の三地点の実際に日本人が生活している所となりますと、東端は北海道の納沙布岬、北端も北海道の宗谷岬、南端は沖縄県の波照間島になります。
何だか、スケールが小さくなった感もしないわけではありません。
しかし、我が国の国土、あるいは領土には、土地だけではなく、空にも海にも主権が及びます。
このうち、領空については、国土と領海の上空とされていますが、その高さの限界については諸説あり確定された条約もありません。ただ、宇宙空間は国家の主権は及ばないという条約があるようですが、この宇宙空間というのも判定が難しそうです。
現在、最も注目を浴びているのは、領海の存在です。領海は、海岸線から12海里(約22km)、その次の12海里は接続水域とされ、そして、海岸線から200海里(約370km)は排他的経済水域とされ、この地域の水産資源や海底資源などの優先権が認められているのです。もちろん、他国との重複や津軽海峡のような外国船の通過を優先させるようにされている海峡など、単純に線引きできるわけではないようですが、実は、この排他的経済水域が我が国は広大なのです。
我が国の陸地部分は約37万8千平方キロで世界で60番目位ですが、排他的経済水域の面積は、447万平方キロとされ、世界で6番目に躍り出るのです。
海域が広いからと言って喜んでいるだけでは仕方がありませんが、水産資源もさることながら、海底資源は膨大なものが期待されるというのです。しかも、わが国の領域には有望な地域が多いといわれているのです。
つい最近、南鳥島周辺には膨大なレアアースが存在されていると伝えられています。原油価格の低下で静かになっているようですが、メタンハイドレードは有望資源ですし、深海にはマンガン団塊が存在しており、熱水鉱床からは希少金属の採取が期待されます。
これからの百年、わが国の経済面の大きな鍵は、海洋資源の開発のような気がするのです。もしかすると、わが国の国家債務を解消させることが出来るのは、この資源の活用なのではないでしょうか。
ただ、魅力ある物は常に奪われる危険にさらされるものです。現に、水産資源も奪われていますし、排他的経済水域も浸食され、国土そのものさえ危険にさらされている所が多数あります。
輝ける我が国土、その魅力が増せば増すほど、私たちは、自らの領土を守る決意と備えを固める必要があると思うのです。
( 2018.06.25 )
その一方で、北海道で季節外れの雪が降ったというニュースを見た記憶がありますが、それほど前のことではないように思います。つくづく日本は広いなあ、と思いました。
かつて、それもそれほど昔のことではなく、我が国の国土は小さい、と思っている日本人は少なくなかったと思われます。今日でも、そう認識している人は少なくないのかもしれません。確かに、世界地図を見てみますと、大陸側にはロシアや中国といった広大な国土を有している国があり、太平洋の彼方にはアメリカ、カナダ、南方にはオーストラリアとわが国の何倍何十倍の国土を有している国が存在しています。
しかし、東西南北への広がり、そして領海というものを考慮しますと、なんのなんの、我が国土は世界でもトップクラスといっていいほど魅力に溢れているようにも思えるのです。
わが国の東端は南鳥島で、西端は与那国島ですが、この間は3100km余りに及びます。北端は択捉島で、南端は沖ノ鳥島で、この間も2700km以上あります。東西・南北への広がりは、実に広大なものなのです。
もっとも、東端の南鳥島は周囲6kmほどの平坦な島で、気象観測に携わる人や自衛隊関係者が駐在しているようですが、住民はおらず一般人の立ち入りは出来ません。西端の与那国島は人口1600人ほどの島です。北端の択捉島は現在ロシアに実効支配されています。南端の沖ノ鳥島は、東京都に属しているとはいえ、1700kmも離れた絶海の孤島で、周囲11kmほどのサンゴ礁の島ですが満潮時には幅も高さも数メートルの島が二つ残るだけだそうです。浸食や風化、海面上昇などによる水没が懸念されているのです。
東西南北の四地点のうち、実際に日本人が生活しているのは一ヶ所だけです。他の三地点の実際に日本人が生活している所となりますと、東端は北海道の納沙布岬、北端も北海道の宗谷岬、南端は沖縄県の波照間島になります。
何だか、スケールが小さくなった感もしないわけではありません。
しかし、我が国の国土、あるいは領土には、土地だけではなく、空にも海にも主権が及びます。
このうち、領空については、国土と領海の上空とされていますが、その高さの限界については諸説あり確定された条約もありません。ただ、宇宙空間は国家の主権は及ばないという条約があるようですが、この宇宙空間というのも判定が難しそうです。
現在、最も注目を浴びているのは、領海の存在です。領海は、海岸線から12海里(約22km)、その次の12海里は接続水域とされ、そして、海岸線から200海里(約370km)は排他的経済水域とされ、この地域の水産資源や海底資源などの優先権が認められているのです。もちろん、他国との重複や津軽海峡のような外国船の通過を優先させるようにされている海峡など、単純に線引きできるわけではないようですが、実は、この排他的経済水域が我が国は広大なのです。
我が国の陸地部分は約37万8千平方キロで世界で60番目位ですが、排他的経済水域の面積は、447万平方キロとされ、世界で6番目に躍り出るのです。
海域が広いからと言って喜んでいるだけでは仕方がありませんが、水産資源もさることながら、海底資源は膨大なものが期待されるというのです。しかも、わが国の領域には有望な地域が多いといわれているのです。
つい最近、南鳥島周辺には膨大なレアアースが存在されていると伝えられています。原油価格の低下で静かになっているようですが、メタンハイドレードは有望資源ですし、深海にはマンガン団塊が存在しており、熱水鉱床からは希少金属の採取が期待されます。
これからの百年、わが国の経済面の大きな鍵は、海洋資源の開発のような気がするのです。もしかすると、わが国の国家債務を解消させることが出来るのは、この資源の活用なのではないでしょうか。
ただ、魅力ある物は常に奪われる危険にさらされるものです。現に、水産資源も奪われていますし、排他的経済水域も浸食され、国土そのものさえ危険にさらされている所が多数あります。
輝ける我が国土、その魅力が増せば増すほど、私たちは、自らの領土を守る決意と備えを固める必要があると思うのです。
( 2018.06.25 )
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