雅工房 作品集

長編小説を中心に、中短編小説・コラムなどを発表しています。

JR西日本の英断に拍手 ・ 小さな小さな物語 ( 673 )

2015-03-16 11:22:47 | 小さな小さな物語 第十二部
本稿は、13日の午後2時に書いています。
台風19号は、九州南部を横切って四国、さらには近畿に向かおうとしています。
当地も、雨風が少し強くなってきました。何分大型の台風なので、予想進路のどの辺りを通るとしても暴風雨圏内にかなりの時間さらされることは覚悟しなくてはならないようです。
すでに沖縄本島や各島、九州南部などでもかなりの被害が報じられていますが、先週に続いての台風とあって、相乗的な被害拡大が心配される地域がたくさんあるようです。

12日までの進路予想を見てみますと、近畿では大阪市辺りに中心線があるように見受けられました。
それを受けて、JR西日本では、前日のうちに13日午後4時以降の京阪神地区を中心とした広い範囲の全車両の運行を停止させると発表しました。大阪市内の環状線をはじめ、京都市、奈良市、和歌山市、神戸市なども含む広範囲な地域の特急列車から普通電車まで総て止めるというのですから、決定には勇気がいったことと思われます。
決定時には、台風の中心はまだ遥かな沖縄近辺にあったわけですし、いくら日本の台風予報が優れているとはいえ、この時点で決定することに異を唱える声もあったと思われます。
しかし、このJR西日本の早期の運転停止の決定は、大坂を中心とした地域で予定されていたイベントや企業の操業などにかなりの影響を与え、中止や早期修業を決定した所もあるようです。

わが国に限ったことではありませんが、多くの自然災害が私たちの生活を脅かします。
かつては、「地震・雷・火事・親父」が恐い物の代表とされたものです。この言葉が何時頃からいわれるようになったのか知りませんが、その後科学の進歩や知識の集積もあったと思うのですが、恐いとされた物のうち、克服できたものは「親父」ぐらいなものではないでしょうか。残念ながら・・。
常に私たちの生活を脅かす災害の中で、台風は、数少ない予知・予報が可能な災害といえます。もちろん雷も火事もそれなりの防止対策を講ずることはできますが、台風は災害の規模が大きく、それでいて相当前から準備可能なものといえます。

もちろん、いくら早くから襲われることが分かっていたとしても、台風の進路を変えることはできませんし、家を捨てて逃げ出すわけにはいきません。家を強化させるといっても大したことが出来るわけでもありませんし、裏山や河川を限られた集落などでどうこうできるものでもありません。
しかし、すでに一部の地域では徹底されつつあるような、早期の避難や、長期的な防災対策によって、被害を現在より小さくすることは可能だと思うのです。
JR西日本の今回の英断は、13日が祭日でなかった場合でも実行できたかどうか若干の疑問がありますが、今回の決断の影響や効果などを検証して、今後の台風に対する重要対策となるよう期待しています。
今回の台風は、14日の午後には日本列島を離れていきそうですが、広範囲な地域が暴風雨圏に入りそうなので、なんとか被害が小さくすむよう祈るばかりです。

( 2014.10.14 )

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