『 かつて、私はある先輩から、「資格では食っていけない」という話を聞いたことがあります。』
よく、「何々の資格を取ろう」といったキャッチコピーを目にすることがあります。何々の資格を手にすれば、就職にいかに有利か、まるで人生が変わるような説明を見ることもありますが、さて、どうなのでしょうか。
かつて、私はある先輩から、「資格では食っていけない」という話を聞いたことがあります。
( 中略 )
さて、そこで、有資格者というものには、二つの難しい点があります。
まず一つは、ある資格なり免許を得ていなければ従事することの出来ない仕事の場合、有資格者だというだけで、およそプロとは縁遠い低レベルで永年にわたって業務を行っている人が少なくないということです。残念なことに、そのような資格や免許を必要とする職業は、大勢の人に影響を与えるのがほとんどですから、社会に多大な迷惑と損失を与え続けている例が沢山あるのです。たとえばどんな職業かと例に挙げるのは控えさせていただきますが、ほぼすべてといっても過言ではないでしょう。
もう一つは、その反対です。つまり、例えばスポーツの指導者などは、絶対にある種の資格を必要とするようにして欲しいと思うのです。その資格取得には、現役時代の経験を重視するものではなく、科学的、教育的な面のごくごく基本的な知識はぜひ必須として欲しいものです。
( 「小さな小さな物語」第十部 NO.552 より )
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