雅工房 作品集

長編小説を中心に、中短編小説・コラムなどを発表しています。

米大統領選挙の行方 ・ 小さな小さな物語 ( 1773 )

2024-06-02 07:59:52 | 小さな小さな物語 第三十部

ドナルド・トランプ全米大統領が有罪評決を受けたことが大きなニュースになっています。
現地5月30日、ニューヨーク州の裁判所の陪審は、業務記録を改ざんした罪で有罪評決を下しました。この裁判は、不倫スキャンダルをもみ消すため支払ったとされる口止め料に関して、大統領選で不利になる情報に関する隠蔽工作などで起訴されていて、その数は34件に及んでいます。12人の陪審員は、全項目について全員一致で有罪評決を下しました。
これに基づき、判事は量刑を決める審理を7月11日に開くと決めたと報じられています。
有罪評決を受けた後、トランプ前大統領は、例によって「公平な裁判ではなかった」と無実を訴えていますが、大統領経験者が刑事事件で有罪評決を受けるのは史上初のことであり、これ以外にも起訴されている事件もあり、厳しい状況が続きそうです。

この決定を受けた後の、大統領選挙への影響については、伝えられている限り、トランプ前大統領が致命的なダメージを受けたというものはないようです。
真偽の程は分りませんが、有罪評決を受けた直後からトランプ前大統領を支援する資金が集まっているとか、熱烈な支持層はむしろ連帯が強まっているなどの報道があり、一方で、大統領選挙においては、接戦州での1%の支持率の変化により大きな影響を及ぼすとして、バイデン大統領に追い風になると伝えているものもあります。
果たして、この裁判の行方が、大統領選挙にどのように影響するのか、大いに興味があります。

それにしても、「所変れば品変る」という言葉があるように、それぞれお国柄は様々なようです。
第二次世界大戦後のわが国は、憲法以下多くの点で米国の影響を受け、さらには、積極的に模倣して復興してきたものと考えられます。
民主主義の捉え方や、経済政策、文化面、人権に関する考え方など、多くの点で影響を受けてきているはずです。
しかし、当然のことながら、大きく違うところも多く見られます。
今回のトランプ前大統領に関するスキャンダルも同様で、事の真偽に関わらず、これだけ大きなニュースになってしまえば、わが国では、首相や大臣どころか、国会議員であってもその地位を保つのは容易ではないでしょう。米国の場合は、少々のスキャンダルはともかく、大統領職を果たせるかどうかで判断すると言うことなのでしょうか。

いずれにしても、秋の米大統領選は多くの意味を持っているようです。他国のことだと言えばその通りですが、影響力は弱まってきているとはいえ、米大統領が世界全体に及ぼす影響力は大きなものですし、わが国の場合はさらにその影響は大きいと考えられます。これからの動向に注目したいと思います。
一方、わが国においては、このところ、自民党の不手際が目立つような気がしてなりません。しばらくは、とても解散など出来ないでしょうから、色々あっても私たちは現政権を受け入れなくてはならないのですが、国会での主要討議が、国会議員にまつわる負の論争なのですから、少々辛いところです。
こうなれば、しばらくは都知事選挙で元気な日本の姿を競い合ってほしいものです。



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