雅工房 作品集

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都知事選挙に期待する ・ 小さな小さな物語 ( 1777 )

2024-06-14 08:08:37 | 小さな小さな物語 第三十部

東京都知事選挙は、現職の小池知事が三選を目指して立候補するとの表明を受けて、役者はほぼ出そろったようです。
報道によりますと、立候補予定者は四十人を超えるようなので、告知日に向けての準備も大変なようです。
東京都と言っても、正しくは都道府県の一つに過ぎず、他県民である私などは、選挙権もなければ、どなたが新知事に選ばれようと、そしてそのお方がどのような政策を遂行されようと、直接関係ないはずです。

しかし、なかなかそうとも言えない気がするところに、悔しいけれど、東京都の持つ魅力と実力を否定することが出来ません。
東京都の人口はおよそ1,417万人で、わが国全人口の11%程ですが、周辺の神奈川・千葉・埼玉各県を合わせたいわゆる首都圏の人口は3,700万人にも及び、わが国全体の30%程になります。国内総生産額や税収となれば、その比率はさらに増します。
地方の疲弊や、一極集中の弊害が語られるようになって久しいのですが、その傾向は、強まりこそすれ緩和したというデーターを私は見たことがありません。
コロナ禍を契機に、リモートで仕事が出来る人や、豊かな自然を求めて東京都から転出した人の話が報道されることも少なくありませんが、データーとしては、大きな変化を与えるほどのことはないようです。

となれば、確かに、それぞれの地域の繁栄は必要ですし、考えたくはありませんが、天災やあるいは戦乱に巻き込まれるなどといった大事を想定すれば、現在のような、あらゆる面での一極集中は国家として問題があると思います。
しかし、人口減少に歯止めが掛からない国家なればこそ、世界に冠たる経済圏を誇る首都圏には、さらに逞しさを増し、レベルを高め、この地域の果実がわが国全体を潤すほどの大都市圏を形成して欲しいと願うのです。
そして、その中核を担うリーダーの一人は、間違いなく東京都知事だと思うのです。東京都民の方々には、東京都知事選挙は、単に東京都民だけの問題ではなく、もっと広い地域の国民が波及的な影響を受けるということを考えていただいて、新リーダーを選出していただきたいと願っています。

東京都知事選挙は、6月20日告示、7月7日投開票日です。
けれども、実質的な選挙戦はすでに始まっていて、告示日の頃には結果が相当明らかになるだろう、と発言されている人もいます。
その為か、水面下の駆け引きばかりでなく、街頭で堂々と選挙運動そのものと思われる呼びかけがなされています。何が何でも勝利を手にしたいという熱意は分るとしても、見え見えの選挙違反は勘弁してほしいものです。
選挙管理については、あからさまな不正や制限がまかり通っている国は少なくありませんし、あの米国においてさえ、真否はともかく、不正が存在しているような発言が多く見られます。
幸い、わが国においては、チマチマとした選挙違反は跡を絶ちませんが、大規模な違反や制限はないようです。
ぜひとも都知事選挙においては、正々堂々、相手の足の引っ張り合いではなく、実現可能な政策を戦わせて、わが国全体を引っ張っていただけるリーダーを選んでいただけるものと、遠くから拝見させていただきます。

 


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