「米海洋大気局などの国際チームが、8月31日、地球温暖化などに関する報告書を公表した」とのニュースがありました。
そのニュースから拾い読みさせていただきますと、
「地球温暖化を引き起こす二酸化炭素(CO2)の大気中の平均濃度が、2021年は近代観測が始まってから最高になった。強力な温室効果ガスであるメタンの濃度も過去最高となった。」
「海水面は、人工衛星による計測が始まった1993年に比べ9.7cm上昇した。」
「世界の平均気温は、2021年は観測史上5~6位の高さ。」
「気候変動に減速の兆候はない。」
などが気になりました。
地球温暖化ということが話題になり始めてから久しいですが、たとえ半歩でも改善に動いた年は無いように思います。
現在様々に検討されている計画も、いずれも、悪化のスピードを遅らせる物ばかりのように思われます。
地球温暖化の原因については、二酸化炭素やメタンガスなどによるものではないという意見もあるようですが、これらの排出がかなりの要因になっていることは確かだと思われます。ただ、この排出量削減については、なかなか各国の意見統一は難航していますが、その影響はすでに表面化してきています。
異常気象は、何もわが国特有の現象ではなく、多くの国から深刻な状況が伝えられています。また、海水面の上昇は、ツバルなど島嶼国では深刻な問題が浮上しています。そして、この問題は、さらに上昇が続けば、大きな影響を受ける国は、①中国 ②インド ③バングラデシュ ④ベトナム ⑤インドネシア とアジアの国々が挙げられていて、わが国も6位にランクされているのです。
二酸化炭素の排出量制限については、その実効性に疑問を持たれながらも、各国の協調が進みつつありました。
しかし、ロシアによるウクライナ侵攻により状況は一変してしまいました。二酸化炭素削減云々より、明日の原油や天然ガスの確保の方が重要課題だということが明らかになってしまった感があり、石炭の獲得競争さえ起き始めているようです。
伝えられるウクライナの悲惨な状況には胸が痛みますが、ロシア側の人的な被害も小さなものではないはずです。
そして、この紛争が、世界各国に与えつつある影響は甚大で、例えば金銭に換算すれば、どれほどになるのでしょうか。その10%でも世界中の貧しい人々に支援することが出来れば・・・、などと考えますと、どれほどの大義名分があったとしても、戦争というものは避けるべきだと痛感されます。
そのようなことは、わざわざ述べるほどのことでもなく、誰もが分かっていることなのでしょうが、私たちには、それを実践するだけの知恵を持つことが出来ていません。
いわんや、今のままでも三年や五年はどうというほどの心配が無いとすれば、地球温暖化の問題などは、一日延ばしにされるだろうと、悲観的に感じてしまうのです。
( 2022.09.05 )
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