緑陰茶話   - みどりさんのシニアライフ -

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高野山 宿坊体験一人旅

2016年09月04日 | 旅行
介護のテーマは少し休憩し、先日高野山に行ったときのことを2回に分けてご報告です。

8月末、予約してあった高野山の宿坊に一人で一泊してきました。
空気は清涼で、長袖の上着は着ていましたが、思いのほか肌寒かったです。

高野山は初めてではありません。
リーマンショックの直後、20年以上勤めた会社が破産し、失業していた頃、友人と一緒に行きました。
その時は日帰りで、行きのみ〝天空〟に乗りました。

その時は10月末頃に行ったのですが、紅葉が全くなくて、高野山というのは、紅葉のない場所なのかと思ったものです。
その時に詠んだ句。

   職もなく紅葉もなきや高野山

今回の旅は宿坊で色々体験することが目的です。
でも、一応はゆっくり高野山を回りました。

8時過ぎに家を出て高野山駅についたのは11時半。金剛峯寺のある千手院橋のバス停に着いた頃には丁度お昼になっていました。

お腹が空いたので腹ごしらえしたかったのですが、食べる所が少なく、あっても待ち時間が長いから他を当たってくれと言われたり。
ウロウロして喫茶店を見つけ、そこの手作りカレーがやたら美味しかった。
渡されたメニューはなぜか英語でしたが。(日本人に見えない? まさか中国人に見えた?)
ちなみに高野山で使われている外国語は英語とフランス語です。

腹ごしらえしたところで高野山真言宗の総本山である金剛峯寺へ。


中に入って、見学もしましたが、運悪く80人の中国人観光客のツアーとぶつかりました。
ゆっくり見学なんてできない。

基本、高野山は中国人観光客は少ないのですが、不運としか言いようがないです。
途中でお茶とお菓子の接待が大広間みたいな部屋であったのですが、係の人がせっかく用意した80人分のお茶を、添乗員らしき人が時間がないということで要らないと言っていました。
「せめてお菓子だけでも」と係の人は叫んでました。

でも私はそこで中国人観光客と別れることができ、内心、ヤッターです。
お茶は色の薄い感じの緑茶でしたが、とても美味しいお茶でした。

金剛峯寺内部のお部屋の襖絵はカメラで写せないのですが、お庭は写せます。




このお庭は日本最大の石庭だそうで、雌雄一対の龍が奥殿を守っているように表現されているとか。
名を蟠龍庭と言うそうです。

金剛峯寺から多くの堂塔が立ち並ぶ壇上伽藍へ歩いていきました。
蛇腹道という道なのですが、そこで前に見つけることができなかった紅葉を見つけることができました。
季節はまだ早く、色づいてはいませんでした。
そこで一句。

   高野山我待つ紅葉まだ青し

根本大塔や金堂には入ってお参りしました。
国宝の不動堂から根本大塔を臨んだ写真です。



この後バスで奥の院口へ。
そこから歩いて御廟までお参りしました。一番手前の新しいお墓に在日名のものがあったのですが、どこかのツアーのガイドから漏れ聞いた説明によれば、最近建った一番高いお墓だそうで2億円とか。
在日の方でも真言宗の人がいらっしゃるのでしょうか。にしてもお墓に2億円とは・・・。


鬱蒼とした杉の森は気持ちが良かったです。

帰りに参道の途中にある姿見の井戸を覗いてみました。
その井戸を覗いて、自分の姿が映らなければ3年以内に死ぬんだそうです。
ちゃんと映ったので、私は後3年は生きられるみたい。
この井戸を覗く勇気がない人もいるらしいです。

参道を抜け、一の橋からはバスに乗って予約していた宿坊まで行きたかったのですが、バス亭が分からず歩くことにしました。
途中、苅萱堂に入りましたが、そこの人があれこれ話しかけてきて物を買わせようとしたりするので早々に退散。

私が泊まる宿坊の前には、新しい建物である摩尼宝塔があり、そこにも入ってみました。
そこの釈迦如来はビルマ(現ミャンマー)から寄贈されたものとか。
どうやらミャンマーと関係の深いお堂のようで、戦没者の慰霊の為のもののようでした。

堂の中を巡ると、高野山では有名な三鈷の松の3本松葉も置かれていました。お守りとして自由にお持ち帰りくださいと書かれていて、言っては悪いですが苅萱堂とはえらい違い。
100円置いて、一つ頂きました。

(2)に続きます。