得した…のかなぁ？

　私は、ＴＶガイドをリビングの炬燵の上に置いています。

　毎日、その日の頁を開いておきます。

　観たい番組にマーカーで印を付けてありますので、「 今日は１０時から あのドラマだ。」 と、すぐに解って便利♪

　ところが、昨日の夜…

　

　「 …ん？」

　

　

　

　

　

　広げてある頁は

　２８日…。

　

　

　

　

　「 ねぇ…今日、何日？」

　「 ２１日だよ。」

　「 えぇぇ～～～ッ！」

　先日、「 あの番組の放送はいつだっけ？」 と確認した後、頁を戻したつもりで 一週間間違えてしまった様です。

　お家の中にカレンダーは幾つもあるのに、このＴＶガイドの頁だけを信じ込んで数日過ごしてました…。

　一昨日も、「 あと数日で２月が終わっちゃうのに、新しいＴＶガイドが届かないなぁ…。」 と思いましたし、昨日は 「 もうすぐ３月…早いなぁ。やっぱり２月は日数が少ないから短く感じるのかな。」 なんて思っていました。

　…お馬鹿…。

　

　本当は２１日。

　

　

　

　

　

　「 ………。」

　

　

　

　

　

　「 私…一週間、

　　間違えてた…。」

　

　

　

　

　「 俺も この間、

　　あれ？変だなって思った。

　　ああ、これが間違ってるのかって

　　すぐ気付いたけど。」

　

　

　「 ………。」

　「 ♪♪♪ 」

　

　早く教えて下さい…。

　

　

　「 一週間得したみたいでいいじゃん♪」

　う～ん…得した様な、していない様な…。

　「 最終回にしては終わり方が中途半端ね。」 と思っていたドラマの “本当の ” 最終回も観られるし、見逃したと思っていた番組も観られるから、まぁ いいか♪

　

ピーターパンの色眼鏡…

　あれは、そう…古の昔…

　＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

　みすず ９歳。

　小学校４年生。

　

　

　

　

　人見知りで引っ込み思案、ごくごく普通な子…。

　

　この春、

　担任になったのは、

　Ｍ木先生。

　

　

　

　背筋のピッと伸びた、厳しいお顔立ちの、年配の婦人です。

　キッと寄せられた額の皺、ギュッと結んだへの字口、ギロリと睨む大きな眼にキラリと光る金縁メガネ…。

　

　「 何か、怖いね…。」

　「 うん…怖いよね。」

　

　

　

　

　「 俺、怒られっぱなしの

　　　一年間になるかも…。」

　「 そ…そうかもね…。」

　「 うわぁ、気の毒～。」

　

　

　Ｍ木先生は、初めての挨拶で こんなことを言いました。

　「 先生の眼鏡は、ピーターパンから貰ったのよ♪」

　

　（ わぁ、素敵～）

　

　

　

　

　

　みすず ９歳。

　小学校４年生。

　

　

　

　

　「 ネバーランドは何処かに在る。」 と信じたい、想像力豊かな子…。

　そして、この “ ピーターパンの眼鏡 ” は、Ｍ木先生のお得意のフレーズで、その後もことある毎に登場しました。

　確か、５月頃だったでしょうか…国語の授業で作文を書くことになりました。

　お題は自由です。

　私は、Ｍ木先生の眼鏡について書くことにしました。

　「 先生の眼鏡はピーターパンから貰った眼鏡です。何でも見えちゃう素敵な眼鏡。私もいつかピーターパンから貰えるといいなぁ。」

　…とか何とか…。

　おべっかでも、点数稼ぎでもなく、ただ単純に憧れて書きました。

　

　無邪気に、

　でも 真剣に…。

　作文なのに

　絵も添えたりして…。

　

　

　後日、返ってきた私の作文には、先生の感想が添えられていました。

　「 先生の眼鏡は特別な眼鏡です。みすずさんも一生懸命勉強すれば、貰えるかも知れませんよ。もっと頑張りましょう。」

　…とか何とか…。

　

　「 ………。」

　

　

　

　

　

　ピーターパンというファンタジー溢れる世界観と比べると、実に夢のない現実的な話ではありませんか…。

　

　（ 何だかガッカリ…。）

　

　

　

　

　

　日が経つにつれ、Ｍ木先生のお気に入りは “ 品行方正・成績優秀な生徒だけ ” ということが判明しました。

　

　「 この問題が

　　解ける人？」

　

　

　

　

　「 ハイッ！ハァ～イッ！」

　「 ハイッ！」

　「 ハーイ！」

　「 …ハイ…。（当てないで～）」

　

　

　「 はい、Ｎ君。」

　「 ………。」

　（ 良かった…。）

　

　

　

　授業中の質問や解答も、先生が指すのは決まった子ばかり…。　

　

　「 今回の作文の優秀賞は、

　　Ｓさんです。」

　

　

　

　

　褒めるのは いつだって良い子で、腕白小僧とかお調子乗りの賑やかな子が大嫌い。

　地味で目立たない普通の子も、ほとんど相手にされません。

　

　「 普通の子は

　　嫌いなんだねぇ…。」

　「 うん…。」

　

　

　

　「 俺なんか、

　　完全に無視だぜ…。」

　

　

　

　

　その後、Ｍ木先生が 「 先生の眼鏡はピーターパンから貰ったのよ♪」 という度に、私はコッソリこう思うのでした。

　

　（ ピーターパンから

　　先生が貰ったのは、

　　色眼鏡だったんだね…。）

　

　

　

　………。

　

　

　

　

　

　みすず ９歳。

　小学校４年生。

　

　

　

　

　“ 先生も人の子 ” と知らされた一年間でした…。

　

び…微妙…。

　またしても、夫が作成…。

　“ 笑顔 （ｂｙ 赤いきつね） ”

　

　

　何か…び…微妙…。

　

えのき？？

　

　今日は夫と一緒にウォーキング。

　途中で、発見。

　巨大えのき…。

　なんてね♪

ミニレオン

　朝日新聞の一面に、こんな記事が…。

　

　【 一番小さな爬虫類 カメレオンに新種 】

　マダガスカル島北部の小島で発見されたそうです。

　世界で最小級の爬虫類…。

　成長しても、３ｃｍ未満なんですって！

　この写真のカメレオンは子供で、体長１５ｍｍ。

　全長でも ３ｃｍ未満。

　

　「 ３ｃｍって、

　　こんなに

　　ちょっぴり♪」

　

　

　

　

　「 マッチ棒は

　　この位～♪」

　

　

　

　

　

　「 このヨーダ師匠より

　　小さいんだね…。」

　　※ ヨーダ師匠は

　　　　爬虫類ではありません…。

　　　　…多分…。

　

　

　小さな小さなカメレオン…ミニレオン（勝手に呼んでみました）、見てみたいなぁ…