
呼びかける声が とどいたとき
あたたかくひらく こころ
右手の距離の場所 だれかそばにいる
いい匂いのする 鉢植えのバラ
買った日のように しあわせ
わたしを忘れない人のために 咲きたい
こんどあの街へ 一人でゆくから
すこしわがままを 許して
バスを下りたとき 握手をしましょう
そしてつれてって 海の見える坂道


焼きたてのパンと カフェオレふたつ
風わたる朝の september
涙の形した ピアスゆれたでしょう
こんなふうにして 時はながれてく
ほかのだれよりも やさしい
あなたが口ずさむ歌のように 生きたい
もしもさびしさに まつ毛がぬれても
すぐにその訳を 聞かずに
夢をひとつづつ 取りかえっこしましょう
きっとかなうから 陽だまりの坂道
ひとこと:つい最近、目の不自由な女の子が
そんなことを微塵も感じさせないほど
明るく楽しそうにしている光景に出会った。
詞を書く者として当たり前のことだが
歌はなにも健常者だけのものではない。
そして、その人たちのための歌があってもいい。
そんな思いを、実際目にしたきっかけから今回ようやく詞に出来た。
梅雨の時期に入る前のいい季節。このような歌があってもいい。
想定した夏川りみサンには前回「花祭り」をUPしている。
最もあたたかく、やさしく、歌を表現できる歌手として2回目の登場。