
400字で綴る very short essay《遠い記憶》も今回で10回目。《遠い記憶》が記憶であるうちに、と思いこれまで記事にしてきたが痴呆になってしまってはまさに『今そこにある危機』になってしまう。他人からすれば書こうと書かまいと〈そんなのカンケーねぇ〉
だろうがアクセス数を見るとこれが意外に読んでもらっている?!
ことに感謝して・・・
知りそめし着物の頃 からの進捗
6月26日の記事投稿の最後に「作詞をしていることは一切伏せていた」と書いた。
一般詩は中学生の頃から書いていたが区切りとして自費で詩集
「早い朝」を出版して本格的に歌謡詞へとモノ書きの軸を移した。

20代前半の若造が演歌・歌謡曲を中心に研鑽を積むにはあまりに
貧弱ゆえ、小説、エッセイ、邦画、画集、展覧会に至るまで
むさぼるように読破、鑑賞した。それらはすべて呉服店
(正確には京染店)時代に実践、現場体験を含め、培うことが
出来た。なぜなら「おとこ歌」であれ「おんな歌」であれ
「和もの」はあらゆるジャンルで知識の吸収は必要だし興味が
湧いていたからだ。そしてその効果と結果は如実に表れた。
レコードになった処女作は
「涙の鵜飼船」

詞を読んでもらえば分るが「和」のテイストを十分に取り入れた
ものだし、7篇の賞を得た一般詩で結果につなげた最も確固たるものは
「紬の詩(うた)」だった。この詩の受賞で当時の仕事と将来の目的が融合した気がして本当にうれしかった。店の人たちは私が一般詩と歌の詞を書いていることを初めて知った。そしてTVへの出演も果たした。 NHKテレビで昭和38年から60年まで続いた視聴者参加型公開番組
「あなたのメロディー」には作曲も手掛け、連続5作が入賞しon-airされたのもこの時期。

そのうちの何回かに店のお母さんを東京へ連れてスタジオ観戦し
大いに喜んでもらったことも懐かしい。勤めはわずか3年余だったが暇
(いとま)を惜しんで精力的に活動した結果だった。
【参考】
G市文芸祭 入賞・受賞作
「ふるさとのメルヘン」歌謡詞
「かもめのように」歌謡詞
「紬の詩
(うた)」一般詩 「星への階段」一般詩
「退屈な少年」一般詩
「こころの鐘」歌謡詞「陽炎」一般詩
NHK「あなたのメロディー」 入選、放送作
「花のなかから」英亜里
「まどあかり」松平純子
「わたしは女」北原ミレイ
「春を待つ花」井沢八郎
「夢ごころ」高瀬文(現:高瀬一郎)