~ 恩師の御講演「ブッダのことば」より ~
第四 八つの詩句の章
六、老い
807、夢の中で会った人でも、目がさめたならば、
もはやかれを見ることができないない。
それと同じく、愛した人でも死んでこの世を去ったならば、
もはや再び見ることができない。
808、「何の誰それ」という名で呼ばれ、かつては見られ、
また聞かれた人でも、死んでしまえば、
ただ名が残って伝えられるだけである。
809、わがものとして執着したものを貪り求める人々は、
憂いと悲しみと慳(ものおし)みとを捨てることがない。
それ故に諸々の聖者は、
所有を捨てて行って安穏を見たのである。