グミの実のお味

私はグミの実を食べたことはありません。こちらは双極性障害の主婦、グミの実のブログです。

南の空に

2011-12-11 17:41:35 | Weblog
11年ぶりの好条件下の皆既月食だった昨日。
南の空のオリオン座の上辺りで、時間は21:45~23:05までだと聞いていた。
忘れないように、冷蔵庫のホワイトボードにでかでかとメモ。
ベランダに風よけのコタツカバーまで干して準備万端。(あまり風はなかったけど)

さあ、始まる!と21:45にベランダに出ると、もう欠け始めているでいはないか!
隣の夫は、見上げて一言「お~、欠けてきたね」とそそくさと部屋に戻った。
公園に一家族月食を見に来ているようだが、意外と関心薄い地域なのかな。
私も部屋に入った。
夫と追っかけ再生でベムをみていたが、気になって仕方がない。
夫には、10分ごとにみたい(から再生止めて)と言っていたが、やっぱり一人でみることにした。

薄曇りなのか、低い位置にもやがある。月はみえているのだから、排気ガスなのか。
1度、ガラッと窓があく音がして、「わー、ほんとだぁ!」と声が聞こえたが、すぐにガラッと帰っていった。
南向きの真上方向を見上げると欠けて行く満月がある。オリオン座の星は2つだけ。
真上を見ながら、乱視で彩光が邪魔するので、夜だけどコンタクトにしてきた。
静まりかえる住宅街と公園にたった一人のように感じた。
あと少しだけと見ていた、もうすぐ半分になる。
たしか、満月の南中高度は90度だった。
それには少し早いけど、ベランダに身体を預けて、上の階のベランダすれすれから月を見上げる。
そろそろ首が痛い。オリオン座に目線をおろしてしばし休憩。あ、3つ見える。

休憩に部屋に戻って、コタツで暖を取る。
そして、またベランダに戻った。
もう半分以上欠けている。今度は脚立に座って、ダウンコートの襟を引きよせ、少し楽な姿勢に。
相も変わらず、顔は真上なのであるが、固定するとふらふらするより楽だった。
三日月くらいになったら夫を呼ぼうと思っていたが、自分から来てくれた。
が、またすぐ戻ってしまった。でも、いい。こういうのはうっとり見たいから。
ああ、なんだか、指にはめた指輪が光っているようだ。

少しすると、まだ月食が欠け切っていないのに、赤い月が見え始めた。
赤というより卓球のボールのオレンジ色に近いのだが。
月が赤くなるとは聞いていたが、月食が終わるより前に起こるなんて知らなかった。
さっきの指輪、みておいてよかったと思った。あれが一番キレイだったから。
月食の終盤、空は見事に晴れて、オリオン座もその他の知らない星もたくさんみえた。
ああ、やっぱりいいなと言葉にならない気持ちになった。
今日という日に、こうして皆既月食に立ち会えてよかった。
10年ほど前のしし座流星群を思い出す。あの時は真夜中で毛布を頭からかぶっていたっけ。

天体観測は、寝転んで感じるように見るのがいいらしい。
望遠鏡を覗きこむのは知らないが、母の実家でみた星は圧倒されたなぁ。
ここは、きれいな空気とはいえない土地だけど、さすがに11年に1度の好条件だった。
お風呂に入り直して、入念にストレッチをして、ゆっくり寝た。