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夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

元町の台湾料理店

2005年03月09日 | 映画(番外編:映画と食べ物・飲み物)
この1週間、1本も映画を観ていないので、新しいネタがありません。
先週訪れた台湾料理店で、色褪せた金城武のポスターを発見。
それだけで台湾料理の話に持っていくのは無理がありますが、
とってもいい店だったので、そのお話を。

観光客でひしめく神戸・南京町の中華街からは外れ、
元町駅北側の路地を入っていったところに、その台湾料理店はあります。

10人ほど入ればいっぱいの小さなお店。
いわゆるランチタイムはなくて、昼夜通し営業。
平日の午後3時頃、お店の扉を開けると、
ラーメンをすするサラリーマン風男性がひとり。
店員らしき人は誰もいなくて、私とダンナはしばし放置されました。

やがて、厨房から現れたのは、エプロンの似合うスッピンのかわいい女性。
私たちに気づいて驚き、たどたどしい日本語で「すみません」。
お薦めを聞こうとしたら、「ちょっと待って」。

奥から店主の息子さんとおぼしき、
台湾人顔(どんなやねん)の料理人が現れ、
「すんません。この子、10日前に台湾から来たとこで、
日本語、喋れませんねん」と、ものごっつい関西弁。
お薦め料理について元気に説明してくれました。
スペアリブと白菜を柚子風味のスープで煮込んだものと焼きビーフンを注文。

厨房へ戻りぎわに、彼は店員の女の子を指さして、
「すんませんね。日本語、全然わからんから、
ジェスチャーで言うたってください。
オカンがおったらええんですけど、
オカン、買い物に出たまま、戻ってきませんねん」。
オ、オカンって。(^^;

彼が厨房へ戻ったあと、先客の男性が「腸詰め、旨いですよ」と教えてくれたので、
注文しましたがな、ジェスチャーで。
どれも美味しくて、結構なボリューム、しかも安い。
腸詰めなんて、10切れぐらいで400円。

店内のテレビではなんたらサスペンス劇場の再放送。
そのテレビと金城武のポスターの間に挟まれて、
日本語ができなくて申し訳ないという表情でたたずむ女の子。
帰りには再び息子さんが出てきて
「オカンがおらんですんません。
おったらめちゃめちゃ喋るんですけど」。
店員が喋って客を楽しませることもサービスだと思ってくれているようです。
でも、オカンがいなくても十分おもろいやん。

店内に客がいるにも関わらず、
酒を置いてくれと売り込みに来たどっかの営業。
息子さん、困ってました。
オカンだったら一喝したかも。
今度はオカンに会いにいくぞ。

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いちばん気になるアカデミー賞受賞作品は

2005年03月04日 | 映画(番外編:小ネタいろいろ)
脚色賞を受賞した『サイドウェイ』
この作品は、ほかにも作品賞、監督賞などなど、
主たる部門にこぞってノミネートされていたにもかかわらず、
脚色賞以外はみごとに落選。ちょっと悲しい。

監督は『アバウト・シュミット』(2002)のアレクサンダー・ペイン。
ワインおたくのバツイチの中年男が、
結婚を目前にひかえた親友とともに
カリフォルニアのワイナリーめぐりを計画するという、
ロード・ムービーだそうです。

カリフォルニア・ワインって、おいしいですよね。
どうもアメリカ人は食に関してあまり構わない印象がありますが、
カリフォルニア・ワインとベーグルはスゴイと思います。
でも、アメリカ在住の友人曰く、
「ベーグルってな、いい加減なアメリカ人が作るのにおおてるねん」。
や、やっぱりいい加減なんや。(^^;

ベーグルの話はさておき、そんないい加減そうな国で
どうしてこんなおいしいワインが造れるんだ!と思うことがしばしば。
そのカリフォルニア・ワインがいろいろ登場するならぜひとも観にいかねば。

主演はポール・ジアマッティ。それだけで観に行きたくなります。
彼はまさに万国共通のオタクのイメージ。
元ブラピの彼女のグウィネス・パルトロウの父親が
愛娘主演で撮影した『デュエット』(2000)ではカラオケおたく。
カラオケ大会の制覇を目指して各地を歌い歩く、
これもやはりロードムービーでした。
ヒューイ・ルイスがグウィネスのダメ親父役で出演し、役者としてもいけることを披露。
もちろん本業の歌声もばっちり。
それぞれの役者が自前で歌いきったのも立派。

『アメリカン・スプレンダー』では(2003)根暗なコミック原作者がハマっていたし、
『サンダーパンツ!』(2002)では天才子ども科学者をスカウトするエージェントを
『マトリックス』のパクリで演じ、笑わせてくれました。

『サイドウェイ』でふたりの中年男の前に現れる女性役、ヴァージニア・マドセンは、
B級アクション映画にアホほど出演しているマイケル・マドセンの妹です。
妹のほうは知らなくても、兄のことは、
タランティーノ監督の『レザボア・ドッグス』(1991)や『キル・ビル』(2003)で知ってる人が多いかも。
似てるかどうか確かめてみましょう。

アメリカとハンガリーの共同製作による『サイドウェイ』は
明日公開です。

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アカデミー賞、助演女優賞をゲットしたのは

2005年03月02日 | 映画(番外編:映画とこの人)
今年の受賞者の面々を見てみると、
助演男優賞に輝いたモーガン・フリーマンは
『ショーシャンクの空に』(1994)や『ディープ・インパクト』(1998)など、
日本でもヒットしたものに多く出演していますが、
他の受賞者はかなり地味めです。

モーガン・フリーマンが出演すると、
「金かかってるわりにショボっ」と言いたい作品でも
映画自体の格が少しは上がるような気がします。
たとえば、『トータル・フィアーズ』(2002)とか。

助演女優賞をゲットしたケイト・ブランシェットは
フリーマンに比べるとずっと若いですが、
やはり映画の格を上げる女優だと思います。

日本での彼女の知名度を一躍上げたのは『ロード・オブ・ザ・リング』。
エルフ族の女王ガラドリエルを演じました。
色素の薄い感じがエルフの女王にピッタリでした。

私が大好きだったのは『オスカーとルシンダ』(1997)。
英国のブッカー賞を受賞した原作の映画化です。
何でも賭け事にしてしまうルシンダが、
やはりギャンブル好きの牧師オスカーと出会います。
社会のはみだし者のふたりが、
オーストラリアの奥地にガラスの教会を運び込むという賭けをします。
川を下る筏に乗せた教会がめちゃめちゃきれい。

25歳の若さでイングランド女王に即位した
エリザベス女王を演じたのは『エリザベス』(1998)。
これは試写会で観て、華奢な体つきからは想像できない、
溢れる力に圧倒されました。

“スパイダーマン”シリーズの監督サム・ライミによる『ギフト』(2000)は、
人の運命を見抜くことができる超感覚を持った女性が
とある村で起こった失踪事件を解決する話でした。
アメリカの人気TVドラマ『ドーソンズ・クリーク』の人気女優、
ケイティ・ホームズが全裸の惨殺死体役で登場して話題に。
なんせサム・ライミは『死霊のはらわた』(1981)の監督でもありますから、
オカルト色ぷんぷんなのは当然。

『シャーロット・グレイ』(2001)ではナチス占領下でレジスタンス運動に身を捧げる看護婦役。
『ヴェロニカ・ゲリン』(2003)では麻薬犯罪組織を追い、非業の死を遂げたジャーナリスト役。
どちらも彼女が作品の格を上げています。

イチ押しは『ヘヴン』(2002)。
いつも強い女性を演じてるけど、そのなかに、か弱さもほんの少し見せるのが彼女の上手さ。

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アカデミー賞、主演男優賞をゲットしたのは

2005年03月01日 | 映画(番外編:映画とこの人)
昨日の生中継を友人に録画してもらったので、今晩観る予定ですが、
ネットニュースはディカプリオが受賞を逃したことばかり。
日本での知名度を考えると、ディカプリオに注目が集まるのは
仕方のないことかもしれません。

で、ディカプリオを抑えて主演男優賞をゲットしたのは
『Ray』のジェイミー・フォックス。
ソウルの神様、レイ・チャールズの自伝ということで、この作品は日本でも話題に。
もともとコメディアンの彼は自身の名前を冠したTV番組も持つぐらい、
アメリカではすでに人気者。
日本ではトム・クルーズと共演した『コラテラル』(2004)で
彼の名前を知った人も多いのでは。

もっと軽くて茶目っ気たっぷりの彼を見たければ、
『恋のトリセツ 別れ編』(2004)をお薦めします。
劇場未公開だった低予算ラブコメで、
おそらくジェイミーが『コラテラル』に出演したおかげで
慌ててDVD化したものでしょう。

ジェイミー演じるクインシーは、婚約者から突然別れを告げられて凹みまくり。
自暴自棄の生活に陥りかけますが、
あるとき、巷には恋の入門書はあっても別れの手引き書がないことに気づきます。
相手に恨まれず、美しく別れるためにはどうしたらいいか。
書き綴ったものを出版したところ、これがバカ売れ。
一躍有名作家となった彼は、別れのプロとして
会社のリストラ宣告役まで仰せつかることに。
誰彼となく別れ方を指南するうちにあちこちで誤解を招いて……というお話。

原題は“Breakin' All The Rules”で、
邦題がコレですから、全然期待せずに観たら意外とおもしろかった去年の一作。

オスカーを手にしちゃったら、プレッシャーで今後の作品選びもたいへんなことでしょう。
たまにはこんな軽めのにも出てよねとお願いしておきます。
大丈夫かなぁ、これから、とちょっと心配。

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