夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『サイドウェイ』

2005年03月22日 | 映画(さ行)
『サイドウェイ』(原題:Sideways)
監督:アレクサンダー・ペイン
出演:ポール・ジアマッティ,トーマス・ヘイデン・チャーチ,
   ヴァージニア・マドセン,サンドラ・オー他

ロードショーにて。
夫婦だった監督とステファニー役のサンドラ・オー、
先日離婚したと聞いて驚いた!

バツイチの英語教師マイルスは、小説家になる夢を捨てきれず、
書きあげた小説をエージェントに持ち込むが、
担当者からはなかなか返事が来ない。

マイルスの親友でTV俳優のジャックは、1週間後に結婚を控えている。
ジャックの独身最後の週にいい思い出を作ろうと、
マイルスはワイナリーめぐりの旅にジャックを連れだす。

ワインおたくのマイルスがワインで気を紛らわせたいのに対し、
ジャックは結婚前にハメを外したいだけ。
宿泊先近くのマイルス行きつけの店、
「ヒッチング・ポスト」に出かけたふたりは、ウェイトレスのマヤと出会う。
ジャックは、マヤを誘うようにマイルスにけしかけるが
意気地のないマイルスはきっかけがつかめない。

翌日出かけたワイナリーでは、マヤの友だちだというステファニーが働いていた。
ステファニーと意気投合したジャックは、
マヤを含む4人で食事する約束を取りつける。

こうして、女を見るやナンパせずにはいられないジャックのせいで
いろんなトラブルに巻き込まれるマイルス。
やがて旅は、人生のピークを過ぎた男の、自分を見つめなおす旅になって……。

キャッチコピーは、
「カリフォルニア、ワインロード。
人生が熟成していく贅沢な寄り道」。

ワインがあれこれ出てくるわりに
食べ物があまり映像に出てこないのが物足りないけど、
それでも熟成感じゅうぶんな作品。

マイルスとジャックのキャラクターは実に対照的で、
原作者はそれを葡萄の種類に例えています。
繊細で生産がむずかしく、期待外れなことも多いピノ。
そのピノよりも耐久性に優れ、気楽に楽しめるカベルネ。
マイルスはまるでピノ、ジャックはカベルネ。

「ピークを迎えたワインは素晴らしい。
でも、ピークを過ぎて、坂を下るワインも味わい深い」という言葉に、
人生を照らし合わせたくなります。

ものすごくいい作品なのに、映画館にはひと言。
いまどきのシネコンは、満員でもなきゃ、席はひとつずつ空けて、
前後も頭がじゃまにならないように席を売ってくれるもんだろうがぁ。
ガラガラやのに、なんで真ん中2列だけスシ詰め状態にして発券するねん!

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