夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『キル・ビル』

2003年11月20日 | 映画(か行)
『キル・ビル』(原題:Kill Bill)
監督:クエンティン・タランティーノ
出演:ユマ・サーマン,デイヴィッド・キャラダイン,
   ルーシー・リュー,栗山千明,サニー千葉他

結婚式の最中。
腫れあがった花嫁の顔の大写しから始まる。

その花嫁、「ザ・ブライド」は「毒ヘビ暗殺団」の元エージェント。
彼女のかつてのボスであり、お腹の子の父親でもあるビルは
「ザ・ブライド」の結婚式に刺客を送り込み、参列者を惨殺。
そして彼女の頭をも撃ち抜いたのだった。

しかし、奇跡的に彼女は一命をとりとめた。
4年間の昏睡状態から目覚めた「ザ・ブライド」。
寝たきりで思うようにならなくなった脚の爪先を見て、
「親指を回せ」と念じつづける彼女。
そう念じながら、彼女は自分を裏切ったかつての仲間たちに復讐を誓う。

復讐リストを書きあげ、沖縄の服部半蔵のもとを訪れた彼女は、
刀を譲り受けるとともに修行を重ねる。

まずはリストのトップ、オーレン・イシイのもとへ。
彼女はビルの寵愛を受け、ヤクザの元締めとして日本で名高かった。
護衛を引き連れたオーレンのいる店へ、「ザ・ブライド」も向かう。

おもろい。
タランティーノの「愛」をいっぱい感じます。
あんた、ほんまにアメリカ人か?

オタクな要素、目白押し。
タイトル前に登場するのは「ショウ・ブラザーズ」という、
現在の香港アクションの歴史を作ったとも言うべき
老舗映画会社のトレードマーク。

服部半蔵にはもちろんサニー千葉(千葉真一)。
タランティーノが彼の大ファンであることは超有名。
『服部半蔵 影の軍団』シリーズは全部録画してあるそうです。
オーレン・イシイという名もこのシリーズの志穂美悦子の役名「お蓮」から採ったそうな。

そのオーレン・イシイと対決するのは雪の散らつく日本庭園。
これは梶芽衣子主演の『修羅雪姫』(1973)から。
エンディングに流れる曲はやはり梶芽衣子の『怨み節』です。

スプラッタ顔負け、バッサバッサと斬るわ斬るわ。
オーレン・イシイ役のルーシー・リューなんて、
最後はデコから上を斬り落とされて死に至る始末。
三池崇史監督の『殺し屋1』(2001)に匹敵する血祭りぶりでしたが、
なんとなく直視できてしまった自分が不思議。

2部作にて公開とは聞いてましたが、
復讐しなあかん人5人のうち、まだ2人目までしか殺してへんのですよね。
3人目以降、気になってしゃあないから、
続編も観にいくハメに陥りました。うわ~ん。

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『ブラッド・ワーク』 | トップ | 『阿修羅のごとく』 »

映画(か行)」カテゴリの最新記事