夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

10回目の『ボヘミアン・ラプソディ』

2018年12月25日 | 映画(は行)
10回目の『ボヘミアン・ラプソディ』は、最強だと思っているIMAXシアターで。
ここ109シネマズ大阪エキスポシティでは5回目を観たときにボロ泣きしました。
そのときと同じくIMAXレーザーGT2D版を。

10回のうち8回はひとりで鑑賞。
6回目に初めて友人と観て、10回目はその友人を含む職場の人4名と一緒に。
内2名はこの日が初の『ボ・ラプ』鑑賞。
このシアターに関しては、エグゼクティブシートよりもさらに後方の席のほうが観やすいと思うのですが、
109シネマズ自体初めての人が2名いるので、どうせならエグゼクティブシートに座ってみてほしい。
で、オンライン予約開始の午前0時、目覚ましをかけて(23時に一旦就寝したので)起き、
5名分のエグゼクティブシートを確保して鑑賞に臨みました。
5人で映画を観に行ったことなんて、学生時代を振り返ってみてもあったかなぁ(笑)。

10回観ても飽きないのはなぜなのか。
1回観て十分だという人に聞かれたとしても、答えられません。よくわからない。
でも何度観ても135分あっちゅうま。
後述する(年が明けてから)『アリー/スター誕生』は136分が長く感じられて仕方なかったのに。

私にとっては退屈なシーンがないんです。
確かにラミ・マレックの顔は変だ(笑)。これは何度観ても見慣れない。
メアリーが勤める店で服を試着するさいの鏡に映る顔など、やめてと言いたくなる。(^^;
それでも何度でも観たい気持ちのほうがはるかに勝ります。

脚本に関してはジューダス・プリーストをモデルにした『ロック・スター』(2001)のほうがずっといい。
これも何度か観た映画。でも10回は観ていない。
完全なドキュメンタリーならば『アンヴィル! 夢を諦めきれない男たち』(2009)もすごくよかった。
クイーンと同時代のバンドの話で、大好きだったからDVDを買いました。
でもやっぱり、10回は観ていない。

どうして10回も観る気になったのか考えたら、音楽の使い方なのかなぁ。
音楽の使い方というのか、シーンへのかぶせ方が大好きです。
「かぶせ方」だなんて、こんな言い方でわかってもらえるかしらん。
シーンが切り替わるときに、前のシーンの最後に曲がかかりはじめて次のシーンに入る、
その使われ方がすごく好きなんです。だからまったくダレない。

たとえば、スマイルにフレディが加入して初ライブする会場のシーンから
ディーキーのヴァンが到着するのを待つシーンまでかかっている“Keep Youeself Alive”。
ヴァンを売ってスタジオで初レコーディングする前からかかる“Seven Seas of Rhye”。
全米ツアーに出るときは“Fat Bottomd Girls”。
ロックフィールド農場で風景シーンからピアノが聞こえる“Love of My Life”や“Bohemian Rhapsody”。
その“Bohemian Rhapsody”のロックパートをかぶせてツアーシーンが始まる。
“Under Pressure”の「チッ♪チッ♪」でフレディがマイアミのオフィスに座るシーンに変わるのも好き。

実は字幕がそれほど親切ではないということは1回目から思っています。
何回観てもわからない「ヒステリー女王は俺の役」然り。
リムジンの中でジョン・リードがフレディの怒りを買うシーンも、
メンバーの間でさも問題があるかのようにポール・プレンターがジョン・リードに伝えていたことは、
その前のシーンの会話をよくよく聴いていなきゃわからない。
フレディがソロアルバムを出すことを皆に告げるシーンでも、
ロジャーが「空港で拾ってやったのに」というところ、1回目に観たときは「はぁ?」でした。
よくよく聴いたら、「俺たちがチャンスをやる前はヒースローで働いていたくせに」。
とはいうものの、長い台詞を限られた文字内で字幕にしなきゃいけないわけですから、仕方ないんだろうなぁ。

マイアミのオフィスでフレディが話をするときも、
「ロジャーのように反対意見を出したり、ブライアンのようにリライトしたり、
ディーキーのように不満顔をしたり」ときっちり一人ずつに対して話しているのが好きです。
でも字幕にはそれぞれの名前は出てこない。全部出すのはそれこそ無理か。
マイアミといえば、ブライアンたち3人がオフィスに入ってきたとき、
「teaでもcoffeeでもbloody weaponでも」というのも何気なく可笑しくて好き。

ロジャーの“Bo・Rhap, period!”が「ボ・ラプだ」と翻訳されるのだけは、
なんとかならんかったんでしょうか。味気ないんだもん。

逆に好きな翻訳だと思ったのは、雨中のフレディとポールの会話。
「俺の人生から出て行け」と言われたポールが「全部僕のせいかよ」とキレたのに対し、
フレディの“I blame myself.”が「俺のせいだ」じゃなくて「自分を責めてる」と訳されているのが好き。

フレディがほかの3人より早く現場入りしたのは2度だけ。
1度目は冒頭に書いたヴァンを待つシーン。このときは「遅い」なんて偉そうに言ってますよね(笑)。
2度目はマイアミのオフィスで許しを請うとき。
そうそう、フレディがポールの暴露番組を見ながらマイアミに電話するシーンも好きだなぁ。
「マイアミ」と呼びかけて、電話の切りぎわは「ありがとう、ジム」とちゃんと名前を呼ぶ。グッと来る。

いつも口が半開きのロジャー、可愛すぎて好き。
「ドンドンパッ」のシーンなんてめちゃくちゃ楽しそうで。
ブライアン役のグウィリム・リーもすごくイイ。
ロジャーが「何百万人もの前で演奏するなんて」と言ったときに
「正確には15億人」と即座に訂正するところとか、算数苦手な私は憧れます。
しかし、ロジャー役のベン・ハーディって、私、絶対ほかの映画で観ているんですよね。
グウィリム・リーは『ツーリスト』(2010)も見ているし、
ベン・ハーディは今年『オンリー・ザ・ブレイブ』でも見ているはずなのに、全然思い出せません。
ってことは、役柄と髪型が変わればアウト・オブ・眼中ですね、間違いなく(笑)。

もっと整然と書きたかったのですけれども、思いつくままに書いたら、
「好き」「好き」ばっかりになりました。(^^;

誰かと一緒に観て、上映終了後にあれがよかったこれがよかったと喋るのも楽しい。
ひとりで観るのとはまたちがったよさがあります。
この日一緒に観た人たちとは、今週、応援上映に行くことになりました。(^o^)

〈追記〉その後さらに何度か観て、マイアミの台詞「teaでもcoffeeでもbloody weaponでも」は、
    「bloody weapon」じゃなくて「blades and weapons」ですね。
    マイアミのキャラ的には「bloody weapon」であってほしかった(笑)。

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『春待つ僕ら』(TOHOシネマズ... | トップ | 今年観た映画50音順〈あ行〉 »

映画(は行)」カテゴリの最新記事