夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『アンクル・ドリュー』

2018年11月16日 | 映画(あ行)
『アンクル・ドリュー』(原題:Uncle Drew)
監督:チャールズ・ストーン三世
出演:カイリー・アーヴィング,リルレル・ハウリー,シャキール・オニール,クリス・ウェバー,
   レジー・ミラー,ネイト・ロビンソン,リサ・レスリー,エリカ・アッシュ,ニック・クロール他

TOHOシネマズ伊丹にて。

“アンクル・ドリュー”はペプシのCMに登場するお爺ちゃんキャラクター。
それを主人公にして映画を撮っちゃいました。
といわれても、私はそのCMを知らないんです。
バスケットボールに詳しいわけでもないから、NBAのスター選手がわんさか、
老けメイクを施して出演していると聞いてもちっともピンと来ない。
単に爺ちゃんのバスケの話として観ました。

監督は『ドラムライン』(2002)のチャールズ・ストーン三世。
ちなみに、『ドラムライン』の主演はニック・キャノン。
マライア・キャリーの旦那さんですけど、ご存じですか。
えげつないぐらい収入の差があると思われます。(^^;

マイケル・ジョーダンに憧れてバスケを始めたダックスだが、
夢破れ、今は靴店に勤めるかたわら、ストリートバスケチームのコーチをしている。
今年はキャスパーという凄い選手を抱えているから、
ストリートバスケの聖地“ラッカーパーク”で開催される大会で優勝できるはず。
他チームにキャスパーを引き抜かれないよう、
キャスパーがほしがるシューズを与えるなどして注意を払ってきた。

ところが、ダックスと因縁のあるムーキー率いるライバルチームに
大会数日前になって突然キャスパーが移ってしまう。
キャスパーがいなければ、優勝なんて絶対にできない。
優勝賞金の半分を渡すと約束していた同棲中のジェスに部屋から追い出され、
そのうえ、ムーキーにジェスを奪われ、泣きっ面に蜂。

床屋でぼやいていると、店主も客も皆、声を合わせて
「アンクル・ドリューに声をかけろ」とダックスにアドバイス。
かつてのレジェンドらしいが、今はもうジジイだろ?
アドバイスを聞く気にもなれず、ダックスは街角でバスケをする若者たちを誘うのに必死。
全員から断られて意気消沈していたところ、
若者に1対1の勝負を挑む爺ちゃんの姿を目にする。

あんなジジイが勝てるわけがない。周囲のその予想を覆し、爺ちゃんの勝ち。
その爺ちゃんこそアンクル・ドリューだと知ったダックスは、慌てて声をかける。
乗り気でないアンクル・ドリューを何とか説き伏せたものの、
アンクル・ドリューはダックスに対して条件を次々と提示。
チームメイトをダックスが選ぶことは許されず、アンクル・ドリュー自身が選ぶという。

こうして、アンクル・ドリューはかつての仲間を引き入れるため、
ダックスを連れて各地をまわりはじめる。
連れて行かれてまたしてもダックスはビックリ。
アンクル・ドリューのかつての仲間は、いかれた牧師だったり、
盲人のふりをしているらしい人だったり、車椅子に乗っていたり。
こんなメンバーで大会に出場して大丈夫なのかと不安になるのだが……。

最初の20分ほどは失敗したと思いました。
ダックスがウザすぎて、全然笑えない。怒りすらおぼえました(笑)。

しかし、アンクル・ドリューと会ってからは楽しい。
かつての仲間を探しに行くシーンは、『30年後の同窓会』と似ています。
私は相変わらず老けメイクが苦手。
素晴らしい特殊メイクと評価されているようですが、
どう見てもメイクをしているようにしか見えへんやん。
で、ちょっぴりテンションが下がったけれど、
そのうち慣れたのか、さほど気にならなくなりました。

見た目はヨレヨレの爺さんなのに、凄いプレーの連続。
そりゃそうですね、どの演者もバリバリのスター選手なのですから。
敵も味方も本物の選手だし、牧師の妻役を演じるリサ・レスリーも元選手。
女子で初めてダンクを決めた選手だそうで、2015年には殿堂入り。
身長190cmって、“ワンダーウーマン”のガル・ガドットと競えそう。
と思ったけれど、調べてみたらガルは177cmしか(でも十分デカいけど)ないんだ。

選手のことをちっとも知らなくて、学校でバスケをやった程度でも楽しめると思います。
映画や俳優、歌手などの実名がしばしば出てくるので、
それらの名前がわかればより楽しいかもしれません。
たとえば、ダックスが自らのことを「小さいイドリス・エルバ」と称したり、
アンクル・ドリューがダックスをグラディス・ナイトに例えるところは、
字幕では「仲間がいなけりゃね」となっていますが、聞こえる台詞は「without the Pipps」だったり。
グラディス・ナイト&ザ・ピップスを知らなければ、聞こえなかっただろうと思います。
エンドロールでは特殊メイクの過程も見ることができて、素顔はこんなんやったんかい。

プロレスの選手よりもバスケの選手のほうが演技が上手いと思う。
そうじゃなくて、日本のプロレス選手が台詞棒読みってこと?

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