夜な夜なシネマ

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今年観た映画50音順〈ま行〉

2011年12月28日 | 映画(ま行)
《ま》
『マチェーテ』(原題:Machete)
別の映画で予告編のみ登場する架空の映画『マチェーテ』を
本当につくってみましたという作品。この試みだけでおもしろい。
メキシコの元連邦捜査官マチェーテは、麻薬王トーレスによって愛する家族を殺される。
トーレスに復讐するため、アメリカのテキサスに不法に移り住むマチェーテ。
ある日の仕事の依頼は、不法移民の弾圧を目論む議員の暗殺。
マチェーテは承諾するが……。
麻薬王にスティーヴン・セガール、議員にロバート・デ・ニーロと豪華な顔ぶれ。
いかつい風貌のマチェーテを演じるダニー・トレホは、つたない振りの英語がやたらお茶目。
「マチェーテ、メールしない」って言ってたのに、ばしばしメールを打ってるし。
美人捜査官が唖然として「メールしないって言ってたやん」と言えば、
「マチェーテ、やればできる」。笑いました。

《み》
『ミレニアム2 火と戯れる女』(英題:The Girl Who Played with Fire)
『ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士』(英題:The Girl Who Kicked the Hornets' Nest)
これは2本ご紹介。
いずれも2009年のスウェーデン/デンマーク/ドイツ作品で、
2010年9月に1週間空けて公開されました。
『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』(2009)の第2弾と第3弾です。
第1弾の事件を解決したミカエルだが、リスベットと連絡が取れないまま1年。
そんな折り、少女売春組織の実態を暴く特集記事の調査を進めていた記者が殺される。
現場にはリスベットの指紋が残っていた。
殺人犯として指名手配されるリスベットの無実を信じるミカエルは、独自に調査を始める。
やがて、リスベットの宿敵とおぼしき“ザラ”という人物が浮かび上がる。
“ザラ”と対決したリスベットは瀕死の重傷を負うが、
危ういところをミカエルに発見され、一命を取り留める。
徐々にあきらかになってゆく国家的スキャンダル。
それを白日の下にさらすため、ミカエルは少ない味方を総動員。
法廷で全面対決のときを迎える。
何部作かある作品は、完結編までに気分が萎えてしまうことが多い私ですが、
これはとにかくシビレて、完結編が待ち遠しくて仕方ありませんでした。
来年2月には第1弾のハリウッド・リメイク版も公開予定。
リメイク版は007の6代目ジェームズ・ボンド、ダニエル・クレイグ主演です。

《む》
『無垢なモノ my simple things』
2006年の作品。2007年4月に公開され、8月にDVD化。
これのみ、今年の50音順開始時に記した「基本」から外れます。すみません。
ヤクザの広志は、敵の組員から殴られ、頭に負傷する。
頭から血を流したまま電車に乗り込むが、バタリと倒れてしまう。
遠巻きに見ている乗客ばかりのなか、手を差し伸べたのが自閉症の青年まさし。
意識が朦朧としている広志を背負うと、妹の童子と同居する自宅へと向かう。
その日はちょうどまさしの誕生日らしく、広志も祝いの席に着く。
まさしは広志にペットの亀を預け、水の綺麗な川に返してやってほしいと言う。
翌朝、亀を連れて出て行ったきり、広志は戻らなかった。
しばらくのち、ホステスの楓があの亀を携えてまさしに会いにくる。
どうやら広志に何かあった様子で、まさしは楓とともに亀を川へ。
広志が助かる方法は指を詰めることしかないと楓から聞いたまさしは、自分の指を切る。
一方の広志はひとりで敵組に殴り込み、返り討ちにあって四肢をばっさり切られていた。
弁護士を目指していた童子は司法試験に合格、広志のために法廷で闘うと誓う。
はい、これで全部です。寒いし痛いし、ごめんなさい、きつかったぁ。
まさか四肢を切られた人をほぼ1年の間に3回(これこれと)も見ることになるとは。

《め》
『飯と乙女』
東京都渋谷区の渋谷のダイニングバー“Coo”。
常連客の男女が抱えるのは、“食”にまつわる悩み。
九条は人がつくった料理を決して食べることができない。
美江は働かない恋人のせいでストレスを溜め込み、過食と嘔吐を繰り返す。
小中は会社の経営難で食事代もないのに、家には大食漢の妻。
目にも耳にも楽しい料理の数々。
ぶつ切りにされたイカを焼いたり、ズッキーニやキャベツ、大根おろし。
たらこを丁寧にほぐして大葉をのせたスパゲッティ、
山盛りの海老フライやソースのかかったコロッケにポテトサラダ。
ジュッと揚がったカツを挟んだサンドイッチ。
湯通しした鶏肉とアジの干物を混ぜたネコのごちそうレシピも登場。
こんな料理とともに織りなされる人間模様がユーモラス。
冒頭、「苦しみのほとんどは食べものが原因で起きる」というブッダの言葉が現れます。
ブッダは断食の苦行後、娘が差し出した乳粥を食べて悟りをひらいたそうで。

《も》
『モア・ザン・ア・ゲーム』(原題:More Than a Game)
2008年のアメリカ作品。
NBA(北米のプロバスケットボールリーグ)のスター選手、レブロン・ジェームズ。
彼と、彼の高校時代のチームメイトの成長を追ったドキュメンタリー。
レブロンはオハイオ州アクロンの低所得者地区出身。
16歳で彼を産んだ母親とともに転居を繰り返し、
セント・ビンセント=セント・メアリー高校で、
ウイリー、シアン、ドリュー、ロメオという、かけがえのない仲間と出会う。
ドリューの父親ジョイスはアメリカンフットボールの選手だったが、
息子がバスケットボールに興味を示したことから、チームのコーチを引き受ける。
レブロンの才能はやがて開花。州選手権、全米選手権でも名を馳せるようになる。
有名になれば必ず失脚を願う人が現れるもの。
レブロンの場合も例外ではありませんでした。周囲があら探しを始めます。
しかし、彼のチームメイトだけは何があろうとも味方。
また、コーチには常に敬意を払い、コーチを批判するものには批判で返します。
高校最後の試合、それぞれの家族とともに出場する選手たち。
レブロンにとっては仲間が家族。がっちり肩を組んで登場する姿が熱く。

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