夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『バーナデット ママは行方不明』

2023年09月29日 | 映画(は行)
『バーナデット ママは行方不明』(原題:Where'd You Go, Bernadette)
監督:リチャード・リンクレイター
出演:ケイト・ブランシェット,ビリー・クラダップ,エマ・ネルソン,クリステン・ウィグ,
   ジュディ・グリア,スティーヴ・ザーン,ローレンス・フィッシュバーン他
 
前述の『ドラキュラ/デメテル号最期の航海』を観た後、なんばパークスシネマへ移動して。
 
原作はアメリカ人作家マリア・センプルの全米ベストセラー小説『バーナデットをさがせ!』。
邦題がイマイチでスルーしかけたら、監督がリチャード・リンクレイター
観てよかった。大好きです。
 
シアトルの元救護院だった広大な屋敷を買い取って暮らしているフォックス一家。
バーナデットはかつて将来を有望視される建築家だったが、訳あって夢をあきらめ専業主婦に。
マイクロソフトに勤める超多忙な夫エルジーは優しいが、在宅時間はとても少ない。
中学生の娘ビーとはこのうえなく良い関係。
しかし昔からこの辺りに住むご近所さんたちとは親しくなれないし、なるつもりもない。
特に隣人で教師のオードリーとは犬猿の仲で、毎度罵詈雑言の投げ合い。
 
まもなく中学を卒業するビーは、優秀な成績を収めれば何でも願いを聞いてくれると両親と約束していた。
その通り、良い成績を取ったビーがリクエストしたのは、1カ月の南極旅行に家族3人で行くこと。
まさかの娘からのリクエストをか叶えてやりたいとは思うものの、不安を募らせるバーナデット。
 
不眠症のバーナデットはますます眠れなくなり、乗り物酔いもしないか心配。
ネットで見つけた何でもこなしてくれる秘書にあらゆることを相談し、
なんとか南極旅行に行くための用意を整えはじめるのだが……。
 
バーナデット役のケイト・ブランシェット、さすがです。
彼女とオードリー役のクリステン・ウィグの口喧嘩は凄絶で笑う。
そして、鬱病の母親の最大の理解者であり、親友でもある娘ビーの健気なこと。
ビー役のエマ・ネルソンはこれが映画デビュー作らしい。上手い。
 
自分が何に腹が立っているのかわからないときってあると思います。
バーナデットにはいろいろと問題が多いけれど、日々を退屈だとは思っていない。
人生が退屈かどうかはその人次第というのはいい言葉だなぁ。
 
南極基地に勝手に乗り込んで働かせてくれというのは無理だと思うけど、
こんなことが本当にできたなら。夢のある話で、元気いっぱいもらえます。
自分のことをわかってくれる人がきっといる。

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 『ドラキュラ/デメテル号最... | トップ | 『ロスト・キング 500年越し... »

映画(は行)」カテゴリの最新記事