夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『ニュー・シネマ・パラダイス』

2020年06月05日 | 映画(な行)
『ニュー・シネマ・パラダイス』(原題:Nuovo Cinema Paradiso)
監督:ジュゼッペ・トルナトーレ
出演:フィリップ・ノワレ,ジャック・ペラン,サルヴァトーレ・カシオ,マルコ・レオナルディ,
   アニェーゼ・ナーノ,アントネラ・アッティーリ,レオポルド・トリエステ他
 
土曜日に旧作を3本ハシゴ、日曜日はこれ1本に留めました。
109シネマズ箕面にて。
 
1988年のイタリア作品。
こうして旧作を観るとき、過去に劇場で観たかどうかを意外と覚えていないことに気づきます。
これはもしかすると公開当時ではなく、
リバイバル上映を千里中央の今はなき劇場で観たんじゃないかな。
 
ローマに暮らす映画監督サルヴァトーレは、
30年帰っていない故郷シチリア島の母親から、ある人が亡くなったとの報せを受ける。
故郷で暮らした少年時代、青年時代に想いを馳せるサルヴァトーレ。
 
多くの人が好きな作品として挙げる本作のこと。
余計な説明は要らないかと思います。
しかし改めて観ると、こんなシーンあったかいなと思うところいろいろ。
 
サルヴァトーレの愛称はトト。少年時代のトトは本当にずる賢い(笑)。
映画が大好きで、映画館に隙あらば潜り込む。
この映画館というのが村の唯一の娯楽施設で、なんと教会と兼用。
村人たちへの上映に先駆けて神父が検閲し、
ラブシーンはすべてカットするように映写技師に命じます。
 
映写技師のアルフレードこそが、「亡くなったある人」。
映写室にやってきてはちょろちょろと動き回るトトのことが
鬱陶しくてたまらないけれど、可愛くもある。
母親から買い物を頼まれたトトがついついそれを映画につぎ込んでしまったときも、
助け舟を出してトトを窮地から救ってやります。
 
逆に、まともに教育を受ける機会のなかったアルフレードが
小学校卒業の認定試験を受けるときは、
映写室に入れてもらうことを条件に、トトが解答を教える。
この辺りのトトも非常にずるいんですけれど(笑)。
 
以前にも書いたことがあるかもしれませんが、
本作について話すときに必ず思い出すのが、
これほど世界中の人から愛されてやまない作品を好きじゃないって!?と思ったのですが、
今回観て、その気持ちがちょっぴりわかった気がしました。
アマノジャクだねぇ。(^^;
 
ちょっぴり気持ちはわかったけれど、やっぱり泣きましたよ。
とにもかくにもエンニオ・モリコーネの音楽が素晴らしい。
大人になったサルヴァトーレと一緒にアルフレードの形見を観ながら、
涙が頬を伝うのでした。愛に溢れています。

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