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『フルーツバスケット prelude』

2022年03月05日 | 映画(は行)
『フルーツバスケット prelude』
監督:井端義秀
声の出演:沢城みゆき,細谷佳正,石見舞菜香,島崎信長,内田雄馬他
 
中途半端に残っている「来年度に繰り越し不可」の時間有休を使うべく、
ファーストデーに1時間休を取り、まずはいつものパン屋へ
18時すぎからなんばパークスシネマで上映の本作に余裕で間に合うはずが、
職場からパン屋に向かう段階で中環ババ混み。
 
どうやら島熊山付近で玉突き事故が起こったらしく、「通行止め」ってなんじゃそら。
なんとかパン屋にたどり着いたのは17時半近く。
もうなんばまで行くのはあきらめようかと思いつつ、
オンライン予約していたものだから、渋々とりあえず新御に乗りました。
 
そうしたら、空いてる♪
上映時間にバッチリ間に合って、あきらめなくてよかったとしみじみ。
 
さて、そんな思いをしてまで予約していた本作ですが、予備知識はゼロ。
『花とゆめ』に1998年から2006年まで連載されていた大人気少女漫画だそうですが、未読。
2019年から2021年に渡って放送されたTVアニメ版も一度も観たことがありません。
しかも、ファーストデーだというのに特別料金1,800円。
観る価値あるん?と思いながら、評判の良さに釣られて観てみたら。泣いてもたやん。
 
鑑賞後に復習もしていません。
登場人物の名前の漢字表記を確認するためにウィキを見た程度なので、
いろいろ誤りがあるかと思いますが、初見ということであしからず。
 
この劇場版はおおまかに言うと2つのエピソードに分かれているふう。
 
1つめのエピソードの主役は、草魔夾(そうまきょう)。
彼は興奮すると(←この「興奮すると」については理解が正しいかどうか不明)、
猫になってしまう動物憑きの体質を持っています。
幼い頃はそのせいで親に幽閉され、人づきあいを避けて来ました。
 
そんな彼の事情を知っていながら、彼に恋い焦がれているのは本田透(ほんだとおる)。
男みたいな名前ですが、可愛い女の子。親の想いが存分に込められた名前。
透はシングルマザーの母親・今日子に育てられましたが、ある日、今日子が事故死。
そのとき偶然すぐ近くにいたのが夾でした。
 
夾は、自分が手を伸ばせば今日子を救えたのにと思っているから、
今日子を殺したも同然の自分が透から想いを寄せられることが苦しい。
その気持ちを透にぶちまけると、透はそれでも夾が大好きだと言う。
 
でね、透がこのあと崖みたいなところから落っこちて怪我をするんですけど、
このシーンについては私には意味不明。シリーズを観ていればわかるのかしら。
 
そしてそして、2つめのエピソードに突入。
主役はすでに亡くなっている本田今日子。
声を沢城みゆきが担当していますが、これがめちゃくちゃいいんです。
好きだなぁ、沢城さん。TV番組などのナレーションで彼女の名前を見るとうれしくなる。
 
今日子が中学生の頃からの日々が描かれます。
暴走族のメンバーで、髪の毛を金色に染め、ひきずりそうなスカートを穿いた堂々の不良
厳格な父親は今日子を叱るのみ、母親はそんな父親に従うだけ。
どこにも居場所のない彼女に声をかけたのは、教育実習生としてやってきた本田勝也。
 
勝也に惹かれていく今日子は暴走族を抜けようとしてリンチに遭います。
大怪我を負わされて入院、親からはこの騒動をきっかけに勘当されますが、
そのとき家に乗り込んできてくれた勝也にプロポーズされて結婚。
そして生まれたのが透でした。
 
中学校を卒業したばかりの女子と結婚する教育実習生には正直言ってドン引き。
実際、今日子もプロポーズされたときに「勝也ってロリコン?」と聞いています(笑)。
ドン引きしつつも嫌な気分にまではさせられなかったのは、ひとえに勝也のキャラ。
たとえ不良中学生であろうとも、ちゃんと人として尊重しているし、言葉遣いも丁寧。
いやいや、この言葉遣いはどうかとも思うけれど、まぁいいや。
 
そして声に因るところは大きいでしょうね。
勝也の声を担当するのは細谷佳正
彼の声であれば、ロリコンには思わないし、嫌らしさも感じません。
 
自分が親になる自信なんてなかった今日子が、勝也のひと言で出産の決意をする。
やっと幸せな人生を送りはじめたのに、やがて勝也は病死。
悲しみに暮れ、自ら命を絶つことさえ考えていた今日子を待ち続けた夾。
つつーっと涙が流れました。
 
とてもよかったけれど、原作とアニメを追う時間はつくれそうにないなぁ。
でもまた劇場版があるならば観たいと思います。

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