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『僕らの世界が交わるまで』

2024年02月11日 | 映画(は行)
『僕らの世界が交わるまで』(原題:When You Finish Saving The World)
監督:ジェシー・アイゼンバーグ
出演:ジュリアン・ムーア,フィン・ウォルフハード,アリーシャ・ボー,ジェイ・O・サンダース,
   ビリー・ブリック,ジャック・ジャスティス,エレオノール・ヘンドリックス他
 
見逃しそうだったところ、気になって滑り込み。
いつのまにかポイントシステムが廃止になっていた大阪ステーションシティシネマにて。
もともとお得とも言えないポイントシステムだったから、なくなってもどうでもいい。
けど、貯まっていた8ポイントが消えるのはもったいなくて、3ポイントでドリンク注文。
残ったあと5ポイントはどうしよう。ドリンク2杯は無理だから、ポップコーンを頼むしかないのかなぁ。
 
結論から言って、映画としては面白かったけど、ものすごくイライラするし不愉快です。
それほど役者陣が上手かったということでしょうけれども。
 
夫のDVなどから逃れてきた女性たちを保護するシェルターを運営するエヴリン。
一人息子のジギーは、自作の曲をネットでライブ配信して投げ銭を稼ぐ高校生。
息子にもボランティア活動に目を向けてほしいのに、ジギーにはまったくその気なし。
 
しかしそんなジギーにもそれなりの悩みがあった。
片想い相手の同級生ライラが政治に強い関心を抱いており、ジギーの興味と違いすぎる。
ライラに話しかけようにも何をどう話してよいかわからないのだ。
彼女が参加する集会に顔を出して歌ってみたものの、みんなジギーを馬鹿扱いしている様子。
 
ある日、シェルターにやってきた女性マギーとその息子カイル。
自分の母親が父親から暴力を受けるのを見続けてきたカイルがついに通報したのだ。
ジギーと同い年のカイルだが、ジギーとはまるで違って頼れる母親思いのカイル。
カイルの人生をより良いものにしたいと考えたエヴリンは、あれこれと世話を焼きはじめて……。
 
こういうのをこじらせ系というのでしょうが、母子ともにとても「イタイ」
 
フォロワー2万人、世界中にファンを持ち、結構な人気であることを自負しているジギー。
ライラにもそこを強調して親しくなろうとするけれど、向こうはそんなこと全然すごいと思ってくれません。
実際、そんなジギーは気の毒でもなんでもなくて、イタイ馬鹿な奴に見えます。
 
一方のエヴリンは自らの息子の代わりにカイルを可愛がりたいのでしょうが、
息子を思う母親というよりは、カイルに恋心すら抱いているオバハンという様相でただキモい。
本人の希望を無視して進学の話を進めようとするのはありがちだけど、
シェルターから連れ出してディナーにつきあわせるシーンなど、見られたもんじゃない。
 
ラストだけはちょっと良かったけれど、それまでがイタすぎて、この母子を応援する気持ちにはなれず。
ただ、ライラとの会話の糸口を掴みたいジギーが政治問題についてエヴリンに聞いたとき、
魂胆を見透かしたエヴリンが言う「オシャレに語れる中東問題なんてない」みたいな台詞は面白い。
薄っぺらな知識しかないことなんてすぐにバレるもんですよね。知ったかぶりはあかん。

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