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『アキラとあきら』

2022年09月03日 | 映画(あ行)
『アキラとあきら』
監督:三木孝浩
出演:竹内涼真,横浜流星,高橋海人,上白石萌歌,児嶋一哉,塚地武雅,宇野祥平,
   戸田菜穂,杉本哲太,奥田瑛二,石丸幹二,ユースケ・サンタマリア,江口洋介他
 
弟の部屋の片付けを完了して退去したあと、心身共にへとへとだけど映画は観たい。
連日の寝不足で睡魔に襲われそうだなぁと思いながらも109シネマズ箕面へ。
 
三木孝浩監督、どんだけ映画撮ってるねん。
今年だけでこれがすでに3本目。『今夜、世界からこの恋が消えても』『TANG タング』に本作。
良い作品も多いですが、あざとさを感じてしまう作品もあって、好きな監督とは言えません。
なのに恋愛要素のない本作も彼が監督なのねと少しがっかりしながらだったのに、面白いやんか。
まったく居眠りする暇はありませんでした。
 
原作は池井戸潤。読んだのは5年前。そのときのレビューはこちら
内容はざっくりとしか覚えていません。そうそう、こんな話でしたね。
 
山崎瑛(竹内涼真)は小さな町工場の息子で、彼が小学生の頃、銀行から融資を断られて工場は倒産。
両親(杉本哲太&酒井美紀)と離れずには済んだが、困窮な生活を強いられた。
 
一方の階堂彬(横浜流星)は東海郵船という大企業の御曹司で、
両親(石丸幹二戸田菜穂)からは後を継ぐものと思われていたが拒絶する。
 
アキラとあきら、同じ名前のふたりは東大を出て、メガバンクの産業中央銀行に入社。
同期の中ではずば抜けて優秀と評価され、将来を期待される。
 
彬は着々と出世街道を進むが、瑛は顧客の思いに応えようとするあまり、
会社の利益を損ねる行動に出て左遷されてしまう。
 
瑛が飛ばされた先は訳あり・やる気なしの社員ばかりの支店。
しかしそこでも腐らずに仕事を続けた結果、瑛は本店へと戻ってくる。
 
その頃、彬の父親が亡くなり、東海郵船の社長に彬の弟・龍馬(高橋海人)が就任。
龍馬の劣等感を利用した彬の叔父たちの口車に乗せられ、
龍馬は叔父たちが経営するリゾートホテルの保証人として50億もつぎ込んだ結果……。
 
竹内涼真、横浜流星、どちらも○。
瑛は父から工場を取り上げた銀行員が大嫌いにもかかわらず、
あるとき父のもとを訪れた銀行員を見てこんな銀行員になりたいと思います。
その銀行員役を満島真之介が演じており、出演時間は短いのに胸を打ちます。
 
また、どんな作品でもたいていオイシイ役回りなのが江口洋介
瑛の稟議を通そうとしない鬼の副支店長でありながら、
ただ瑛のことが嫌いで却下しているわけではないとわかるとき。泣くでしょ。
 
このふたりがあり得ないぐらい憎たらしいのですが、
意外にもいちばん泣かされたのはユースケ・サンタマリアの終盤の表情でした。
 
ほかにも、階堂家の顧問弁護士役で野間口徹。瑛が左遷前に関わる町工場の社長に宇野祥平
彼らはもうすっかりバイプレイヤーズですよね。
 
理想を持ったままトップバンカーになれるか。
瑛と同じような理想を持つバンカーって、存在しますか。

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