夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

今年観た映画50音順〈か行〉

2019年12月27日 | 映画(か行)
《か》
『かごの中の瞳』(原題:All I See You)
2016年のアメリカ作品。
タイ・バンコクに暮らすジーナ(ブレイク・ライヴリー)は、
子ども時代に事故に遭って視力をほぼ失った。
ジェームズ(ジェイソン・クラーク)と出会って結婚、
優しい夫に支えられ、眼は見えずとも幸せな毎日を送っていたが、
急に角膜提供者が現れて手術を受け、片眼だけ視力が回復する。
夫婦そろってさらに幸せなはずが、眼が見えるようになった途端、
美しくセクシーになってゆく妻に気が気でない夫は……。
夫は妻が自分だけを頼るようにいろいろ図った様子。
妻は夫がしたことをすべてわかっていたようで、なんとも観ているのが辛い。
やがて妻は浮気したことを隠して妊娠を夫に告げ、
夫は自分には子どもができないことを知っていながら受け入れる。
監督は私のわりとお気に入り、マーク・フォースター
切なさが好きなのですが、本作は切ないというよりは悲しかった。
ブレイク・ライヴリーが別人に見えたのはなぜかしらん。整形でしょうね。
 
《き》
『キラー・メイズ』(原題:Dave Made A Maze)
2017年のアメリカ作品。
こんなC級、絶対未公開に決まっていると思ったら、
原題の「デイブが迷路を作った」、そのまんまの作品。
冴えない芸術家デイブは同棲中の恋人アニーが外出した間に、
ダイニングに段ボールで迷路を作りはじめる。
アニーが帰るとデイブの姿は見えず、段ボールの山の中から彼の声が。
迷路から出られなくなったらしく、アニーおよび駆けつけた友人、
面白そうなネタだとやってきた取材クルーたちは迷路に入るのだが……。
迷路ではデイブが妄想した罠やモンスターが本物になって徘徊しています。
そいつらに食いちぎられたりなんかもして、結構残虐。
アホくさと思いながら観てしまった。大化けしませんかね、この監督。
 
《く》
『クレアのカメラ』(英題:Claire's Camera)
2017年のフランス/韓国作品。
映画宣伝会社に勤める女性社員マニは、出張で映画祭開催中のカンヌへ。
女社長から突然呼び出され、突然クビを宣告させる。
女社長とデキている映画監督ソがマニに手を出したことを知ったゆえらしい。
途方に暮れるマニは、カンヌを観光中のフランス人女性クレアと出会い……。
なぜか人気のあるホン・サンス監督、私はどうしても好きになれません。
実生活で不倫関係にある女優を主役にダラダラと撮り続け、
「人生の失敗の95%は酒のせい」なんて言われても、言い訳にしか聞こえない。
酔っぱらって若い美人に手を出して、「魔が差した」とか、
その美人がショートパンツを穿いているのを見て叱ったりとか、
オッサン戯言もいい加減にしろよと言いたくなる。
人気の理由を知りたくてこれまで何本か観ましたが、もうウンザリ。
 
《け》
『けんじ君の春』
2015年の日本作品。女優・森田亜紀の長編初監督作品です。
何もかもにだらしない沢口けんじは、なぜか女にモテモテ。
愛想をつかされてフラれるときにも金を貸してくれと申し込むふてぶてしさ。
ある日、金を返してもらうべくけんじの部屋にやってきた元カノたちが鉢合わせ。
そうとも知らずにけんじは公園で見かけて一目惚れした女子大生を誘う。
元カノたちは最初こそいがみ合っていたが、けんじに復讐したい気持ちは同じ。
何かいい方法はないかと考えはじめる。
けんじ役の戸塚純貴の顔をどうしても好きになれず、
こんなろくでなしの役を田中圭ぐらいが演じてくれればよかったのにと思っていました。
しかし後日『ブラック校則』キンプリ高橋くんの兄役で出演しているのを発見。
けんじの締まらない顔が嘘のように、ちゃんとしたサラリーマン役でした(笑)。
イライラし通しの作品だったけど、けんじを追いかける闇金トリオが
最後はペットショップを開き、けんじもそこに勤めるというオチ。
こう爽やかなラストで来られるとは思いもよらず。終わりよければすべてよし。
 
《こ》
『告白小説、その結末』(原題:D'apres une Histoire Vraie)
2017年のフランス/ベルギー/ポーランド作品。
フランスの女流作家デルフィーヌ・ド・ヴィガンの『デルフィーヌの友情』を映画化。
心を病んで自殺した母親のことを綴った小説がベストセラーになり、
一躍人気作家となったデルフィーヌ。
しかしその後はスランプに陥って何も書けずにいる。
ある日、彼女の熱狂的ファンだという美女エルと親しくなる。
著名人のゴーストライターを務めるエルと、同居生活をはじめるのだが……。
原作の情報を見るとメタフィクションなるものだそうで、
モキュメンタリーみたいなものかと思ったら、違うんですね。
フィクションだということを作品中で意図的に読者に知らしめるものらしい。
エルは虚構だったのかと想像させるオチ。
彼女役のエヴァ・グリーンが綺麗なだけにめちゃくちゃ怖い。

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