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『スウィング・キッズ』

2020年03月18日 | 映画(さ行)
『スウィング・キッズ』(原題:Swing Kids)
監督:カン・ヒョンチョル
出演:D.O,ジャレッド・グライムズ,パク・ヘス,オ・ジョンセ,キム・ミノ他
 
友人と昼呑みのために有休を取ったけれど、
コロナ騒ぎで学校休み、子どもさんたちが家にいるからランチはキャンセルに。
予定がなくなったんだから有休取る日を変更してもいい。
でも今さら変更するのもなぁと休みはそのままにして、映画を観に行くことに。
なんら普段の私の生活と変わらない(笑)。
3本とも泣いたハシゴの日、シネマート心斎橋にて1本目。
 
監督は『サニー 永遠の仲間たち』(2011)のカン・ヒョンチョル。
朝鮮戦争下の捕虜収容所を舞台にしたダンスムービーで、
主演は韓国の男性アイドルグループ“EXO”のメンバー、D.O.。
ブロードウェイで活躍する一流ダンサーのジャレッド・グライムズが共演しています。
 
1951年、朝鮮戦争下の巨済(コジェ)捕虜収容所。
新任の所長ロバーツは対外的イメージをアップするため、
捕虜たちによるダンスチームの結成を思いつき、
ブロードウェイの元タップダンサーである米軍下士官ジャクソンに担当を命じる。
 
ジャクソンはオーディションをおこなってメンバーの選考を図るが、
箸にも棒にもかからないような者ばかりが受けにくる。
そんななか、わずかながら可能性がある者が2名、
中国人の振付師シャオパンと、民間の韓国人カン・ビョンサム。
 
もう1名、ジャクソンがモノになると見込んだのは、
オーディションを受けにきたわけでもない、収容所で一番のトラブルメーカー、ロ・ギス。
ここに無認可通訳士の女性ヤン・パンネが加わり、
たった4名のダンスチーム“スウィング・キッズ”が誕生するのだが……。
 
シャオパンがダンスしたい本当の理由は「痩せたいから」だし、
ビョンサムは有名になって生き別れた妻を探したい。
やる気なさそうに見えるギスには天賦の才能があるようで、
ジャクソンに反抗しながらもタップダンスを教わるうち、
寝ても起きてもダンスのことしか考えられないぐらい夢中になります。
 
踊りたきゃ踊ればいい。でもそうは行かない。
タップダンスはアメリカのものだから、
アメリカナイズされたものに染まれば仲間たちから裏切り者と認定されてしまう。
収容所内に実にさまざまな思いが蠢き、うかつにものも言えません。
 
ジャクソンは黒人で、下士官ではあるけれど差別を受けている。
ロバーツが自分の株を上げるためだけに見世物としておこなおうとするショー。
そこへジャクソンが打って出る様子に胸が熱くなります。
 
悲しい結末は想像していなかったので、ショックが大きく。
だけど、音楽とダンスに国境はない。
どこの誰が歌おうが踊ろうがいいじゃないか。

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