夜な夜なシネマ

映画と本と音楽と、猫が好き。駄作にも愛を。

『花束みたいな恋をした』

2021年02月17日 | 映画(は行)
『花束みたいな恋をした』
監督:土井裕泰
出演:有村架純,菅田将暉,清原果耶,細田佳央太,
   オダギリジョー,戸田恵子,岩松了,小林薫他
 
枚方だとか寝屋川だとかの京阪沿線には土地勘がなく、
出かけるとなるとほとんど小旅行するような気持ちになります。
しかし、お世話になっていたレストランのスタッフのおにいさんが、
このたび東京の店舗へ異動されることになり、
その前にお会いする最後のチャンスがこの日だから、
片道1時間半以上かけて樟葉へおじゃましようと決めました。
 
どうせなら映画も観たいやん。
樟葉にはちょうどTOHOシネマズくずはモールもあることですし。
このシネコンで観るのはいつ以来かなと調べてみたら、
2年半、いや、ほとんど3年前でした。超ひさしぶり。
ほんとにまるで小旅行、ウキウキします。(^O^)
 
ひとりランチで昼酒を呑む前にまず1本、本作を。
公開週には一瞬『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』の興行収入を抜いた模様。
菅田将暉有村架純の人気の表れか。
監督は土井裕泰『罪の声』の次の監督作がこれとは、結構ビックリ。
人気脚本家、坂元裕二のオリジナル脚本なのだそうです。
 
大学生の山音麦(菅田将暉)と八谷絹(有村架純)は、
共に京王線の明大前駅で終電を逃す。
同じく乗り遅れた2人の男女と朝まで開いている店へ。
盛り上がるその男女とは別れ、帰途についた麦と絹は、
好きな本や映画などがことごとく同じであることに気づく。
 
恋に落ちたふたりはつきあい始め、卒業後はフリーターとなって同棲開始。
河を臨むアパートまで駅から徒歩30分、
毎日のように一緒に歩き、拾った猫にバロンと名付けて可愛がり、
このままずっと大好き同士でいるかと思われたが……。
 
生活するにはお金が必要。
そのためには仕事しなきゃとまずは絹が医療事務の資格を取って病院に就職。
イラストレーターで食べていくことを夢見ていた麦は挫折、
あちこちの会社を受けては落とされ、やっと営業職を掴み取ります。
けれども仕事で忙しくなった麦はイライラしっぱなし。
絹との会話も次第に減って、お互いにいつのまにか恋愛感情が消え失せる。
 
多少なりとも恋愛経験のある人なら、どこか身に覚えのある台詞やシーンがあるはず。
さして珍しくもない話だからこそ、共感を得るのでしょうね。
 
だけどこの映画、実はかなりマニアックです(笑)。
麦と絹の会話に出てくる作家の名前や映画の話がどれだけわかるか。
たぶん、わかればわかるほど面白い。
いきなり穂村弘の名前が挙がるし、今村夏子の名前なんて、どれだけ出てくることか。
ふたりが観に行こうとしていた映画がエドワード・ヤン監督の作品だったり。
そんなわけで、本や映画好きの人ならニタっと笑ってしまう作品だと思います。
 
あと、なんぼなんでも5年前の自分たちの状況に
ここまでそっくりの子たちを見かけることはないと思いますけどね。出来過ぎ(笑)。
これはあくまで映画の中だけで起こり得ること。
だから映画っていいのです。
 
さて、ランチタイムとなりました。こちらの店で酔っぱらう。

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