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『渇きと偽り』

2022年10月04日 | 映画(か行)
『渇きと偽り』(原題:The Dry)
監督:ロバート・コノリー
出演:エリック・バナ,ジュネヴィーヴ・オライリー,キーア・オドネル,ジョン・ポルソン,
   ブルース・スペンス,ジュリア・ブレイク,マット・ネイブル,ウィリアム・ザッパ他
 
上映館は限られていて、出演者を見れば有名なのはエリック・バナぐらい。
前日はしこたま飲んでいるし、こんな地味そうな作品、睡魔に襲われるのではと懸念していました。
だけど内容は面白そうだったから、覚悟を決めてイオンシネマ茨木へ。
1ミリも眠たくなることなく、話に引き込まれました。観て正解。
 
原作はオーストラリア出身のジャーナリスト、ジェイン・ハーパーによるベストセラー小説。
ロバート・コノリー監督も主演のエリック・バナもオーストラリア人です。
 
余談ですが、本作の詳細を調べようとイオンシネマのサイトを確かめたとき、
遠目にはエリック・バナに見えず、マーク・ラファロかと思いました。
ふたりとも“ハルク”を演じたことのある俳優だから、意外と似ているのか。
エリック・バナのほうがマーク・ラファロよりずいぶん男前ですけどね。
 
メルボルンから車で5時間ほど走った田舎町。
この町を20年前に出て、いまは優秀な連邦捜査官となっているアーロンは、
幼なじみのルークが自らの妻子を殺害して自殺したとの連絡を受け、葬式に参列するため帰郷する。
 
葬式が済めばメルボルンに戻るはずが、ルークの両親から強く引き留められる。
ルークが家族を殺すなんて信じがたい、絶対に裏がある。
まずはルークに経営を任せていた農場の帳簿を確認してほしいと。
 
致し方なくしばらく町に留まって調査することにしたアーロンだったが、
住民たちは彼に対して冷ややかな視線を送る。
それというのも、アーロンがまだ10代だった頃、町でエリーという少女の溺死事故が起き、
彼女と親しかったアーロンが関わっているのではと疑いの目を向けられた過去があるから。
その状況に耐えられず、父親に連れられてアーロンが町を逃げ出した格好なのだ。
 
事件に対応するのは初めてだという地元の警察官グレッグと協力し、
アーロンは真相を求めて捜査を始めるのだが……。
 
地味です。暗いです。でも好きです、こんなクライムサスペンス。
アーロン役のエリック・バナが実に良い歳の取り方をしていてカッコイイ。
グレッグ役のキーア・オドネルのおどおどした感じ、
だけど誠実でなんとかこの町を守ろうとしている態度も○。
肝の据わった彼の妻も見ていて嬉しくなります。
 
真相に近づいていく様子が丁寧に描かれていて、
かつ、過去に何が起きたのかも段々と明かされていくから、目が離せません。
ルークがいい奴には思えないせいで、何をやらかしたのかが気になります。
もうひとり、仲良し四人組だった美女グレッチェンも謎に満ちていて気になるし。
 
真相はものすごく意外でビックリしました。
それがわかると、そんな殺し方で自殺と思われたりするかなと疑問に。
田舎だと、事を荒立てないために捜査がずさんになるとか。んなことないか。
 
久々にじっくり観られたと感じる作品。
これを機会に、エリック・バナの出演作をもっと観たい。

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