夜な夜なシネマ

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『ロボコップ』(TOHOシネマズ1ヶ月フリーパスにて鑑賞の10本目@なんば)

2014年03月23日 | 映画(ら行)
『ロボコップ』(原題:Robocop)
監督:ジョゼ・パヂーリャ
出演:ジョエル・キナマン,ゲイリー・オールドマン,マイケル・キートン,
   アビー・コーニッシュ,サミュエル・L・ジャクソン他

前述の『ダラス・バイヤーズクラブ』の終映時刻が本作の上映時刻。
フリーパスポートを作ってからというもの、
こんな時間繰りが多くてなかなか本を読めないのが悩みの種。
この日は予想外の時間の空きに“半沢直樹”を読めたからいいけれど。

ポール・ヴァーホーヴェン監督の1987年の同名大ヒット作の「リブート」とのこと。
リブートっていったいいつから使われるようになった言葉ですか。
シリーズ作品が停滞したときに、新しいファンを獲得すべく「再起動」。
ファン層が確立されていれば、商業的に大コケはないのだそうで。

監督はブラジル出身というだけで期待が持てます。
知らない名前だなぁと思っていたら、過去に監督作品をきっちり観ていました。
『バス174』(2002)、そうか、この人だったのか。

2028年。
ロボット開発で世界のトップ技術を持つアメリカの巨大企業“オムニコープ”。
同社のロボットは世界各地で軍事利用されているが、
本国のアメリカでだけはその利用が認められず、賛成派と反対派が議論を繰り広げている。
反対派の主張は、感情を持たないロボットの軍事利用はあってはならないというもの。
事実、国外の戦地では、ロボットはたとえターゲットが子どもであっても容赦なく殺す。

オムニコープ社の社長レイモンドにはこの現状が腹立たしくて仕方ない。
アメリカでロボットの軍事利用が認められれば、利益は天井知らずとなるはず。
なんとか国民に受け入れられるロボットを製造しなければ。

そんな折り、犯罪が多発する都市デトロイトの勤勉な警官アレックスが、
自家用車に仕掛けられた爆弾によって、瀕死の重傷を負う。
身体の大部分を失って昏睡状態に陥る彼の妻クララに、オムニコープ社から提案が。
アレックスを救いたいがために、クララはその提案を受け入れる。
こうしてアレックスはサイボーグ警官“ロボコップ”として再生することに。

人間の心を持つロボット。そのはずだったが、なんといっても初の試み。
開発者であるノートン博士にも予測できぬことが起こる。
しかし、ロボコップをオムニコープ社のこれ以上にない広告塔と考えるレイモンドは、
発表の延期など断じてあってはならないと言う。
良心の呵責を感じつつも、ノートン博士は極秘の手術を施すのだが……。

TVで放映されていたシリーズは未見、
映画のオリジナル作品にもあまり思い入れはないので、こんなもんかなと。
ロボット軍事利用の賛成派のキャスターにサミュエル・L・ジャクソンが扮し、
ホントにこういうことに賛成なんかいなと思うほどの過激ぶりで苦笑。

「人間の心を持つロボット」じゃなくて、
「人間の心を持っているつもりのロボット」なんて、めっちゃ嫌じゃないですか。
さらにはその「つもり」も排除されて、無感情になったときのロボコップの恐ろしいこと。
犯罪がなくなるのはいいことだけど、こんな機械的に殺される社会ってどうでしょ。
どうでしょという疑念があるからこそ、こういう作品があるわけで。
どうでしょと思わなくなったら、人間も終わりでしょ。

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