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2021年6月に読んだ本まとめ

2021年07月01日 | 映画(番外編:映画と読み物)
2021年6月の読書メーター
読んだ本の数:11冊
読んだページ数:3891ページ
ナイス数:921ナイス
https://bookmeter.com/users/762098/summary/monthly

■店長がいっぱい (光文社文庫)
結構な店舗数を誇る他人丼のチェーン店の店長が主役。東京はもちろんのこと、北海道や海外の店まで舞台になっています。同族企業で初代はやり手の女史だったけれど、2代目はボンクラ。でもその2代目も段々と変わってゆきます。劇的に面白いわけではないのですが、なんだかとても優しくて、温かい気持ちになる。コロナ禍で外食チェーン店も大変であろうことを思うと、こんな話はいっそう和む。新メニューもこうして考えられているのでしょうか。マーマレードとマヨネーズの取り合わせは確かに不味そうだから、メニューに載らなくてよかった(笑)。
読了日:06月04日 著者:山本 幸久
https://bookmeter.com/books/12368084

■明日の食卓 (角川文庫)
【再読ではなく、映画版を観たので書き込み】キャストを知ったとき、大阪弁のシングルマザーは尾野真千子だと決めつけていたので、映画版では職業や家族構成をシャッフルしているのだろうと思い込んでいました。そうでしたか、シャッフルは無しでしたか。高畑充希とは意外だったけれど、役に合っていました。原作に忠実に進むものの、映画版は3組ともに光の射す終わり方。サイコはサイコのままでもよかったのにという意地悪な見方もしてしまいますが、それだと劇場を後にする人は皆どんよりした気持ちになったでしょうね。山口紗弥加が不気味すぎ。
読了日:06月07日 著者:椰月 美智子
https://bookmeter.com/books/13552227

■ゴーストハント2 人形の檻 (角川文庫)
第1弾を読んだとき、平成元年の作品なのに、それほど古さは感じないと思っていましたが、どうやらそれは私が昭和の人間だからなのですね(笑)。ホラー苦手な私でもこれならまだまだ大丈夫。しかし、寝かせても目を閉じないビスクドールには会いたくない。諸々のシーンは実写版では絶対に観たくないレベルです。と言いつつ、実写版ならナルは吉沢亮かなと考えたりもするのですが、あと10歳若くないと駄目なのか。母親が子どもを思う気持ちは、いくらホラーでも切ない。ところで第3弾以降はもっと怖くなるのでしょうか。買っちゃいましたけど。
読了日:06月07日 著者:小野 不由美
https://bookmeter.com/books/15365553

■【2021年・第19回「このミステリーがすごい! 大賞」文庫グランプリ受賞作】甘美なる誘拐 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)
ひと言で表すならば、「ちゃんとしている木下半太」でしょうか。ドタバタぶりが半太っぽいのですが、ちゃんとしている分、読むのに時間がかかります。ヤクザの地上げと新興宗教のお嬢の誘拐がどう結びつくのかと思ったら。絶対アホだと思っていた彼に鮮やかに騙されて痛快爽快。お金を盗って盗られても、誰も困らない状況に落ち着くのが良い。死に物狂いで考えたって、アホじゃこんなことは思いつきません。半太作品の登場人物よりだいぶ賢かったです。って、私は半太さんも大好きなんですけどね。読後感◎。宝くじ、当たらないけどやっぱり買おう。
読了日:06月11日 著者:平居 紀一
https://bookmeter.com/books/17720256

■そして彼女は消えた (二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション)
『完璧すぎる結婚』を読んだときのようにドッヒャ~と驚きたくて本作を。次女が失踪してから10年間、弱り切っていた母親に訪れた幸せ。全体の3分の2ぐらいに差しかかる頃に嫌な予感に襲われ、そのまま奈落の底へ。騙された感は『完璧すぎる結婚』のほうがずっと上ですが、なんとも言えないやるせなさが募り、物語としての面白さは同等。亡くなった次女は還らないけれど、新たに気づかされたことはある。救いが見えます。監禁ものは映像化するとよりキツそうですが、観たい気も。それにしてもこの表紙、二見文庫の官能小説シリーズのほうみたい。
読了日:06月14日 著者:リサ・ジュエル
https://bookmeter.com/books/16524529

■([ん]1-15)夜更けのおつまみ (ポプラ文庫)
お酒大好きですが、つまみはなくても良い人間です。食事と共に飲酒して、食事が終わればアルコールだけでOK。夜更けにつまみを食べて飲酒したら体重増えるやんと思うから。でもこうしてこの本を読むと、作ってみたくなるつまみがいくつか。レシピが掲載されているものもあれば、掲載するまでもないものもあり、好き勝手な体裁が楽しい。読んだことのない作家もたくさんいて、興味を惹かれます。「食欲と性欲が欠けている小説」を書くと言われた綾崎さん。前者についての言い訳はわかりましたが、後者についてはどうなのかが気になります(笑)。
読了日:06月15日 著者:東山 彰良,吉川 トリコ
https://bookmeter.com/books/15341327

■ゴーストハント3 乙女ノ祈リ (角川文庫)
ひと月にいろんな作家を読みたいのに、先月末に第1弾を読み始めたらどうにもその後が気になって、第3弾まで来ちゃいました。今回は被害者が多すぎて、誰がどんな目に遭っていたのか覚えていられません(笑)。昼間に読んでいるときは余裕で、それほど怖いと思わないのですが、今晩就寝時にはニッと笑った女の顔が天井から出てくる図を思い出してしまうことでしょう。私の父はその昔、丑三つ時に五寸釘で藁人形を打ち込む女性を見たことがあるそうで、そりゃもうあれは心底怖かったと話していました。で、第4弾以降、まだまだ怖くなるんですね!?
読了日:06月18日 著者:小野 不由美
https://bookmeter.com/books/16479485

■ゴーストハント4 死霊遊戯 (角川文庫)
第3弾とシチュエーションが似ていなくもないから、続けて読むとちょっとこんがらがる。生徒がいっぱい出てくるところが同じだというだけなのですが(笑)。こっくりさんだかキューピッドだか、私も中学生の頃に流行りました、やりました。誰かが動かしているに決まっていると思っていたけれど、面白半分にやる遊びではなかったのだと本作を読んで反省。ムカつく教師は呪い殺されろ、なんて思っては駄目なのですね。読者からの指摘を予想したかのように、麻衣がちゃんと学校に行っているふうな描写もありましたねぇ。でも行くヒマないと思う(笑)。
読了日:06月25日 著者:小野 不由美
https://bookmeter.com/books/17054049

■下町不思議町物語 (徳間文庫)
旅先に持って出た本を往路で読了してしまい、駅に入る書店でとにかく薄い本を探し求めてさまよったところ、本作に目が行きました。“妖怪アパート”シリーズを読んだ頃が懐かしい。病気を患っていた主人公の少年に向かって師匠が掛ける、「お前の事情を知らん奴からしたら、お前は遅れてるなぁと思うのも当たり前。当たり前のことなんやから、お前がことさら気にすることでもないねん」という言葉は、そのとおりだと思いました。1時間もあれば読み切れる本の中に、こんなにも優しさと温かさがあふれている。作家の早世が惜しまれてなりません。
読了日:06月25日 著者:香月日輪
https://bookmeter.com/books/17707884

■予言の島 (角川ホラー文庫)
図らずも霊能者が出てくる本ばかり続けて4冊読むはめに。まもなく怨霊が降りてきて6人死ぬという噂の島を好奇心から訪れた主人公たち。噂の真相が明らかになると、超常現象ではない怨霊の正体になるほど。しかし真相はこれだけでは済まなんだ。真相の真相がわかると目が点に。えっ!?多重人格なの!?と一瞬思って何度も序盤のシーンを読みに戻りました。これってほとんど反則技じゃないでしょか。嘘はついてないけど伏せているなんて、ズルいぜ(笑)。京極さん三津田さんで遊ぶところも相変わらず。澤村さんも含めて、この3人は楽しいなぁ。
読了日:06月27日 著者:澤村伊智
https://bookmeter.com/books/17851313

■ごめん買っちゃった (知恵の森文庫 t よ 6-1)
私は“ら抜き”“さ入れ”が嫌いなクセして、“ワラける”をよく使うんです。「“ワラける”は日本語としておかしいからやめたほうがいい。“ワラける”を使うのは小薮とアナタぐらい」と飲み仲間のお兄さんから言われました。でも、この本はワラける。挿画もページを増すごとに可笑しくなる。ありますよね、そのときは要ると思って買っちゃったもの。白衣高血圧の私は血圧計を買いましたが、家であっても血圧を測ると思った瞬間に上がるのでほとんど使えず。ジャマやっちゅうの。使わないあれこれを見ていると、人はなぜ学習できないのかと愕然。
読了日:06月30日 著者:吉田戦車
https://bookmeter.com/books/17530819

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